市民活動家・研究者(前千葉県議会議員)

◆ 川本幸立のブログ

職員処分について総務課からヒアリング
〜虚偽完成報告書、繰越手続き漏れ問題
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      農林水産部出先機関の安房農林振興センターの虚偽の完成報告と繰越手続き漏れ工事、県土整備部出先機関の安房地域整備センターの繰越手続き漏れ工事に関し、県総務部総務課は8月3日、知事部局の関係職員の懲戒処分等を行った。

     地方公務員法に基づく「懲戒処分」は、虚偽報告に関わった3名が最も軽い「戒告」(職員の規律違反の責任を確認し、その将来を戒める処分)で、その他は形だけの処分にすぎない「文書訓告」5名、「厳重注意」11名だ。 
     つまり実質的に、虚偽報告について軽い処分で済ませただけで、繰越手続き漏れ問題は処分なしに等しい。

    虚偽報告問題については、6月8日の県議会で五十嵐県警本部長が、一般論として断ったうえで、「権限のある公務員が、行使する目的で虚偽内容の公文書を作成し、これを使用すれば『虚偽文書作成罪および同行使罪』が成立するものと考えている」「県警としては、相談があれば適切に対応していく」と答弁した。一方、小宮総務部長は、県警に相談するかについて、「これまでのところ相談していない。処分を検討するなかで適切に対応したい」とした。(「毎日」朝刊、6月9日)
    森田知事は、県警に相談する必要はないと判断したようだ。

    また、繰越手続き漏れ発生要因は、職員の「コンプライアンス意識の低さ」「事故繰越は手続きが難しいという思い込み」(「繰越手続きもれ工事について」H22年7月、県土整備部)としているが、これら職員の責任を実質的に問わないならば、これら職員の管理者の責任が問われるべきではないか。それとも繰越手続漏れでは、県民に何の損害もないと思っているのだろうか。

    組織的な不正問題が起きた場合、再発防止のための「真の改革とは、組織とその運営を徹底して外部に曝け出し、第三者のチェックと評価を受けることによってのみ可能になる。外務省や社会保険庁の改革が曖昧で表面上の改革にとどまっているのは、この本質をわきまえていないからであろう」(「市民社会と地方自治」片山善博著、慶応大学出版会)
    透明性のない内部チェックに基づく今回の処分について、県民・納税者は「役所の論理と利害」で決定されたと感じるのが「健全な市民感覚」であろう。

     本来、この改革の主役は議会である。予算や決算などをしっかり審議しておれば、こうした不正は繰り返されないハズだ。「今後の地方自治にとって最大の課題は、正常なチェック機能を作動させる議会を作り上げること」(前掲書)は、千葉県議会にこそあてはまる。
     
    そこで、この処分内容について9日午後、総務課よりヒアリングした。
    ポイントは、
     ―菠対象となる不正行為と抵触する法令の詳細
     ⊇菠対象者の範囲
    を確認することだ。
     
     ヒアリングした感想を以下に箇条書きする。
     ‘睇調査の限界である不透明性。すべての問題の洗い出しが行われたのか?
     抵触する法令(可能性も含めて)の洗い出しが不明確
     4突監督責任(地方自治法234条の2、243条の2)の検討が不十分。
     さ偽完成報告書問題で、処分が軽すぎる。
     シ越手続き漏れについて、国補助金がおりず、県の新たな負担となることについて、責任なしとしているが、これは県民感覚とかけ離れた対応だ。「重大な過失」によってその義務を怠ったのであるから、検査等にあたる職員は自治法243条の2により損害賠償責任を負うべきだ。
     Φ偽報告について、技術管理課では検査監が一人「厳重注意」となった。処分の理由は「工事が完成していないことから、完成検査を中止すべきであったが、出来形検査に変更して実施した」ことであるが、この検査監の誤った対応を、3月29日の「工事検査調書」で、課長以下容認している。課長が「千葉県建設工事検査要綱」第9条に従い、部長に報告しておれば、繰越漏れも不正の拡大も生じなかった可能性が高いのではないか。技術管理課の指揮命令系統への処分も必要ではないか。
     ЭΠの管理者責任が問われていない。
    Posted by : 川本幸立 | ◆)虚偽完成報告・繰越手続き漏れ問題 | 15:32 | - | - | - | - |
    7月27日県土整備常任委員会詳報
    〜繰り越し手続き漏れ工事問題について
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        昨日のブログで不正経理問題を審議した県土整備常任委員会の様子を簡単に報告したが、当日の録音に基づき質疑の大要を2回にわけて報告する。文責は川本にある。

      【川本】「事故繰越について 繰り越し手続きそのものが難しいということだったのですが、安房地域整備センターでは 今まで 例えば、最近5年間の事故繰越の手続きをしたことがあったのか、そのへんはどうですか。」
      【大林河川整備課長】「安房地域整備センターの事故繰越の実態ということですが、実際の件数は正確には把握しておりませんが、事故繰越の手続きをとったことはございます。」

      【川本】「手続きが難しいとかいうことでなくて、そういった例があれば、当然 取れたのではと思います。もう一つ、国との補助金との関係で、今回 繰越手続きをしなかったことで、結局、県の負担となってしまう可能性があるというものは、合わせると820万ぐらいが県の負担になりそうだという見方で、正しいわけですね。確定したのは、86万6千円ということですか。」
      【河川整備課長】「最悪という話しを 今 されたと思うのですが、私共は県の負担になるものは、86万6千円と考えております。先ほど申上げましたとおり その他の金額に関しては 国と協議中でございます。」

      【川本】「協議の状況はどうですか。これは、内容によって出してもらえそうだとか、そういう感触はあるのですか。」
      【河川整備課長】「先ほど申上げましたとおり 補助事業は今年から交付金に変わりました。交付金制度というものが、県が整備計画を作成した中で 国が交付金を交付するということになっておりまして、県は今 その整備計画の協議も含めまして、国と協議中ということでございます。」

      ●抵触する法令、条文は何か?

      【川本】「今回の繰越手続きに関する要因がコンプライアンス意識の低さからということですが、コンプライアンスの柱となるのが、具体的な法令、あるいは条文ですね、具体的にどういう法例で 第何条に関するというふうに理解しているのか。基本ですから、法令は」
      【石田建設・不動産業課長】「地方自治法208条におきまして 会計年度の独立の原則ということを謳っておりまして、それぞれの会計年度において支出すべき経費の財源はその年度において その年度における収入によって 調達すべきである、というような規定がございまして、これに 触れるということになります。」

      ●地方自治法第234条の2(契約の履行の確保)は?

      【川本】「監理監督責任ということでも、地方自治法で厳しく問われていて そして 土木工事標準仕様書ですとか、建設工事検査要綱 請負工事監督検査事務処理要綱だとかを遵守するという監理監督責任を県の職員に問われている。それを逸脱したのが、今回の繰り越し手続き漏れだと私は思います。地方自治法の第234条の2で 契約の履行の確保というのが記されていまして、地方公共団体の職員は契約の適正な履行を確保するために必要な監督、または、検査が義務付けられており、監督、又は、検査の方法は 契約書 仕様書、設計書 その他の関係書類に基づいて行わなければならないと定められている。今回のこの問題は、地方自治法234条の2に関係するではないかと思うのですが、どうですか?」
      【荒木技術管理課長】「委員のおっしゃるのは、契約の履行確保ということで、契約の適正な履行を確保するためあるいは、それにおける給付の完了を確認するため 必要な監督 あるいは 検査をしなければならない。これが原則でございます。」

      【川本】「今回の繰り越し手続き漏れの問題 それから、先ほどの農水関係の虚偽報告に関係する検査などの問題、これは コンプライアンスの基本として 234条の2、契約の履行の確保という観点からきちんととらえなおさなければダメではないですか。そういう認識はあるのですか。」
      【技術管理課長】「今回はそういう意味で、繰越の手続きが漏れてしまったということに関しましては、監督員の工程管理 これがきちんとできていなかったということが背景にありますので、今後の取り組みと致しまして、先ほど、再発防止策でお話ししましたように チェックリスト等で工程管理をしっかりやって 今後はこういうことが繰り返されないようにしていきたいと考えております。」

      【川本】「繰り越し手続き漏れの工事の 再発防止策のところの(5)の 工事監督担当者研修の充実で、コンプライアンス意識及び実務処理に関して研修会を開催し徹底を図る、ということですが、地方自治法 そして それに関連して県が作った仕様書だとか、検査要綱関係の遵守を具体的に教えないと 再発防止策にならない。監理監督の面から234条の2を理解し、その立場から監理監督のあり方を見直すということを求めないと、再発防止策も コンプライアンスも何も無いと私は思う。
      先ほどから聞いていると、234条の2について、ぜんぜん言われないものですから 今回の手続き漏れの問題については、契約の履行の確保、言ってみれば、監理監督 検査の責任と全く関係がないと思っているのか、それとも、密接には関係があると思っているのか、その認識はどうなのですか。」
      【技術管理課長】「再発防止策の中にある工事監督員あるいはこれは検査関係者も同じと思いますが 関係方面の法令順守と監督員あるいは 検査監の役割といったものをこれを基本的に研修の中で、そういう意味では徹底いたしまして特にこれに関しましては、今までの研修に加えてこういったものを充実させていきたいというふうに考えております。」

      【川本】「234条の2をどう位置づけられているかという確認をしているのです。YESかNOか。」
      【技術管理課長】「監督、検査の基本でございますので、それに関しましては、当然、研修の中でそれを基本に検証するべきだと思っております。」

      ●国庫補助金がおりず県の持ち出しになる分は、職員が負担すべきでは?

      【川本】「国庫補助金の関係で 最悪の場合は820万ぐらいが県の負担になるということですよね。私は 今、いろいろな県民の方に聞いているのですが、これは県民にとって損失ではないかと。 県は、国が出そうが、県が出そうが、物は必要だからこれは損失ではないのだということですが、私は、これは県民にとって損失であると思うのです。その分、当然職員が返還すべきではないかと思うのですが、そこのへんはどうですか。86万6千円が県の負担になったのだけれど、それは県民にとっても 新たな負担か損失ではないかと 私は受け取るのですが 県の認識はどうですか。」
      【栗原県土整備政策課長】「事業を行うに当たっては、財源の確保ということを最優先してもらっているところでございます。今回の行為によって、直ちに損害を与えたというふうに解釈をするのかどうかということについては、未だ はっきりしておりません。」

      【川本】「去年9月に発表された三十数億円の本庁の不正経理問題、その中で、それに関わって国に返還するお金は約7億円あった。そのうち、加算金等については県の職員が分担したりしたが、本会議で私が質問した時に総務部長が『本来は職員が返還すべきなんだけれども今回は県の負担で承認してもらいたい』とそういう答弁をされている。7億円の国に返還するお金と今回の補助金が出なくなって県が新たに負担する問題は本質的には変わらないと思う そのへんの認識はどうですか。どう違うのか。」
      【県土整備政策課長】「先ほど申上げましたとおり、財源の確保につきましては、最大限の努力をしているところでございます。今回、結果として 手続き漏れによりまして 財源を確保することができなくなったというふうに考えております。」

      【川本】「86万6千円は県の負担になるという答弁は 6月の常任委員会の答弁でされているわけで、やっぱりこれは職員が返還すべきだと思うのですが、どうですか。これから検討するということですか。そうは思っていないか、どちらかお答えください。」
      【県土整備政策課長】「職員が返還するか否かにつきましては、今後、総務部と協議してまいります。」

      【川本】「返還の問題はこれ以上厳しく言わないですが、地方自治法第234条の2で 契約の履行の確保がある。そして、次に地方自治法第243条の2、検査等に当たる職員は故意又は、重大な過失によりその義務を怠ったり 手抜き工事を見逃すなどによって 地方公共団体に損害を与えたときは 損害賠償責任を負うと書いてある。私がしつこく第234条の2をどうとらえるかということをお聞きしたら、なかなかお答えにならなかった。この243条の2の意図を踏まえてきちんとご検討いただきたい。この件は、6月議会の最終日に私が討論をしました。当然それに対して検討されてこられると思ったのですが、今 ここで聞くと、ほとんど検討されていない、非常に私はがっかりいたしました。 

      ●安房農林振興センターの虚偽報告問題に係る県土整備部の責任と認識

      それから もう1点。例の技術管理課の問題、これに関しても 技術管理課の検査監は必要な書類が整っていないにもかかわらず、完成検査を出来高検査に切り替えて それを技術管理課長、副課長、室員が追認したことが工事検査調書より明らかになっているが、この重大な変更について、県土整備部長に報告されなかったということが、この前(6月県議会)明らかになったんですね。これは千葉県建設工事検査要綱第9条に反するのではないかということですが、そういう認識ありますか。」

      【技術管理課長】「決済報告弟9条におきましては、先ほどちょっとお話をさせていただいたんですけれども、この条項につきましては、工事目的物ができているもの あくまで完成しているものに対して 手直しの指示 あるいは 部長への報告 そういうものが もし現場と・・(不明)・・という場合には対応しなさい という条項になっております。今回のケースでございますが、現場では未だ 物が完成していない、未竣工工事ということになっておりまして、この条項をそのまま規定を当てはめることはできないと考えておりますが、繰越手続き漏れというような結果になったと、いうことに関しましては、連絡体制の改善が必要ではないかと考えております。」

      【川本】「9条に関しては、完成検査が対象で未竣工のものについては、該当しないから、これには違反しないんだというのは、そもそも完成したからということで検査に行ったのではないですか。ところが完成していなかった。そもそもそんなケースを前提に規定があるはずがないですよ。とんでもないことが起きたわけですよ。そのときに、この9条をきちんと解釈をして部長に届けて出るということは当たり前のことですよ。文書上に無いからといってこの9条の考え方をふまえれば、もっと、この条文に規定しないようなひどいことが起こっているというふうに思ったときにきちんとやるべきでしょ。第9条に違反するのではないかと、そういうふうにとらえなければ、これからの再発防止策もへったくれも無いのではないですか。私はそう思うのですが、担当者はどうなんですか。」

      【技術管理課長】「今回の未竣工に対します判断でございますけれども、一応、今回現地で検査監のほうは きちんと完成しているという形で出来形の完成を認めておりますが、未竣工部分におきましては、当然履行が確認できないということですので、これにつきましては、予算執行上の問題があるということで、センターに適切な対応を委ねているという形になっております。あくまでも予算執行上の問題であるということで、そういう意味では、耕地課への連絡、あるいは、部長への報告というものをしなかったわけですが、結果として遅延工事という形になっておりますので、これに関しましては、先ほどから繰り返して申すように、今後は、連絡体制を改善いたしまして、このような事態が発生しないように情報の共有化につとめてまいりたいと思っております。」

      【川本】「この検査要綱の第9条を見ますと、(課長は)本庁の検査監が行った検査により、出来形、品質等が契約図書及びその他関係図書と相違し、または不完全と認められるときは、手直し工事指示書により、主務課長又は所属長に指示する、と。そして、極めて重大であると認められるときは、遅滞無く県土整備部長に報告すると。これが適用されて当たり前だ。しかし、これについて(「繰越手続きもれ工事について」の)14ページに 『未竣工工事に関して事業課などへの報告の規定はないもの』とし今回の件は該当しないとしている。いかに責任を自分達に無いようにするか、その姿勢が余りにも露骨で 憤りを感じます。何故、こんなものを書くんですか。おかしいと思わないですか。 
      ・・・・・・・・・・
      回答がかえってこないので、次回お願いしたいと思います。

      ●安房地域整備センターでの再発防止策の策定経過

      再発防止策のほうで、今回のこの問題に関して安房地域整備センターで、この問題の要因は何かと現場の職員を含め要因の検討会をなされたのですか、どうですか。そこで、いろいろなものを出した上で、この再発防止策ができたのですか。どうですか。お伺いします。」
      【県土整備政策課長】「今回の再発防止策につきましては、安房地域整備センターの職員の意見を交えながら、策定してものでございます。」

      【川本】「前回の常任委員会でも指摘をしましたが、天候が問題、コンプライアンスの2つを何とかすればいいんだということですが、私はそうではなくて、やはり可能性としては、例えば、技術職員の数だとか、業務上の問題だとか、あるいは、いろいろな受注、発注する時期だとか、そうしたこと、あるいは、内部告発制度は何故機能しなかったのか、事故繰越に関しても 今まで無かったのではなく、あったということですから、ねぜできなかったのかなど、そうした物が全部抽出された上で、きちんと議論されたのですか。 そういう報告書があれば是非1部いただきたいと思うのですが、そういうところまでしっかり検証されたのか どうか お伺いします。」
      【県土整備政策課長】「先ほど申上げましたように 各出先機関の所属職員の意見を交えながら 本庁職員と協議しながら これを策定したものでございます。」

      【川本】「その出された報告書があれば、現場の報告書があれば 是非1部提出をお願いしたいと思います。」
      【県土整備政策課長】「協議したものであり、報告書というものはございません。」

      【川本】「報告書が無ければ きちんと組織として検討できないではないですか。全く不十分です。現場からきちんと考えていくというのは、当たり前のことではないですか。やはり現場からもう1度きちんと この要因は何なのかという 率直な意見交換の中で 再発防止策を検討すべきということを申し上げたい。 

      ●定年前の腰掛としての所長人事の見直し

      最後に再発防止策として申上げたいのは、所長人事のあり方です。トップの資質が左右するなと思います。今回、人格がどうのというのではなくて、やはり、今までそこにおられなかった方が 定年前の数年腰掛のように行く、これはやはりおかしいですよ。現場を把握する、現地の状況をきちんと周知するなどしてこそ総括監督という責任ある立場に立てるわけです。 そういう意味で所長人事のあり方を検討すべきであると私は思います。 
      もう一つ、チェックリストを作ったと言っても今回は不適正あるいは不正な行為を指揮命令系統で、いわゆる組織的にやったということですよ。指揮命令系統が一致して不適正な対応すれば チェクリストを作っても同じですよ。こういうチェックリストは、私も 昔、新入社員の時に作りましたが、今、こんなことをやっているなんてとんでもないですよ。現場の方から再度、再発防止策をきちんと討論をして出すべきであると申上げます。」
      Posted by : 川本幸立 | ◆)虚偽完成報告・繰越手続き漏れ問題 | 15:18 | - | - | - | - |
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