市民活動家・研究者(前千葉県議会議員)

◆ 川本幸立のブログ

「1%に奉仕する嘘つき民主党政権」を倒すしかない
〜前原誠司は「無駄な公共事業の推進役」、
八ツ場ダム建設「再開」決定で
民主党=自民党であることが鮮明に
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      民主党が「コンクリートから人へ」の象徴だった「八ツ場ダム建設中止」の公約を撤回し、建設を再開することを正式に決定しました。とんでもない「クリスマス・プレゼント」です。
     中止を宣言した当時の国交相である前原誠司政調会長が「再開」に「反発」などと報じられていますが、私は前原氏が当初から「中止」はポーズでその内、建設推進するとにらんできました。その理由の一つは、前原氏は中心の理由をただ「マニフェスト」にあるからというだけで、その根拠となる治水面、利水面に踏み込んだ主張をしなかったことなど真摯な姿勢を感じなかったことにあります。

     ちょうど今年9月10日の「自然と環境を守る全国交流集会」で、フリージャーナリストの横田一さんが、「野田新政権を牛耳るのが仙石と前原誠司であり、官僚べったりの新型族議員の典型である前原が普天間飛行場移設、泡瀬干潟埋立、八ツ場ダムなど無駄な公共事業の推進役である」と指摘しています。(9月12日川本ブログ)

     震災復興に必要な予算を捻出するためには公共事業を徹底的に見直し(地域振興政策の抜本的見直しを含む)、不要不急の事業を中止、中断することが不可欠です。
    一方24日決定された来年度予算案の一般会計は90兆3千億円、復興予算を加えれば96兆円超の過去最大、歳入に占める借金の依存度は過去最悪の49%です。財政危機はより深刻化します。「日本の国債は暴落しない」といいますが、欧州の債務危機はひとごとではありません。(例えば「恐慌の歴史」浜矩子著、宝島社新書、2011年11月)
     
     八ツ場ダムについては、今年の2月県議会の最終日3月11日、あの大地震の起こる約20分前の本会議場で私は以下の討論を行いました。

    「2点目に八ツ場ダム事業です。
    新年度予算では本体工事の予算がつけられています。私達は治水、利水に八ツ場ダムは無用であることを一貫して主張してきました。
    問題はダム予算に巨額の公費を投入してきたしわ寄せで、利根川の堤防強化対策がおろそかにされていることです。09年10月の1都5県の知事声明では「利根川の堤防や堤防下の地盤からの漏水がいたるところで発生しており、そのまま放置すれば堤防決壊につながる可能性がある」と指摘していますが、堤防の強化対策はダムではなく、堤防と地盤の強化工事による対策しかありません。
    昨年9月1日の防災の日に、NHKが「首都水没」という番組を放送しましたが、そこでは堤防の安全基準を満たしていないものが利根川で57%、荒川で62%などあり、堤防が決壊し最悪の場合は死者が6300人、孤立者110万人になるという内容でした。
    流域住民の安全を確保することを一番に考えれば、県は八ツ場ダム事業を推進するのではなく、国に対してダム偏重施策を改め、河川改修、堤防の強化をこそ求めるべきです。」

     4年間の県議会では治水を所掌する県土整備常任委員会で、私は八ツ場ダム問題を再三取り上げました。ある時、委員会終了後、県土整備部の幹部が訪ねてきて私に「八ツ場ダムは国が悪いんですよ」と言いました。確かに県は治水面でも利水面でも事業を推進する明確な根拠を理解しているとは言い難いものがありました。
     県議会での質疑の一部を紹介します。

    ●2010年12月議会〜八ツ場ダム本体の早期完成を求める申し入れと国の予断をもたない検証作業について

    【川本】
    12月2日付けの1都5県の知事による申し入れが行われたということだが、この申し入れ内容について、一般質問においてわが会派の吉川議員が質問をしたが、国土交通大臣に対して「八ツ場ダム本体の早期完成を求める申し入れ」を行った。その申し入れで、治水上もダム本体を計画通り完成させることが目的で、「検証後、直ちに本体工事に着手することを求める」としている。これは検証結果の如何に関わらず、千葉県として、森田知事として、治水上ダム本体の建設が必要だという前提で申し入れたということなのか、どうなのか、お伺いしたい。
    ⊃修憩れをみると、「万が一ダム建設が中止に至った場合には、1都5県は訴訟を含め国の責任を徹底的に追及する」とあるが、利水上はたしか、政府の方は負担金を返還すると言っているが、中止に伴う治水負担金のすでに負担した総額(地方交付税措置分を除く)はいくらか。
    それから、この治水負担金の返還を求める法的根拠はあるのか、どうなのか、お伺いしたい。 
    【大林河川整備課長】
    “ッ場ダムは、本県にとって必要不可欠な施設と考えています。従いまして、今回の申し入れは当然、ダム本体の建設を前提とするものです。
    ∈までの治水直轄負担金の負担額は、昨年度までで約134億円を負担しています。
    J峇垉定がないというお話しですが、河川法には、おっしゃるとおり中止になった場合の直轄負担金の返還規定はありません。ただ千葉県にとりまして、治水効果が全く得られないということになるので、これまでに負担してきた費用については返還を求めていきたいと考えております。

    【川本】
    今、言われた答弁というのは、国土交通大臣のいう「一切の予断をもたない検証する」といわれたが、検証結果如何に関わらず、県としては、必要なんだということでよいのかどうか、再度確認をさせていただきたい。
    【大林河川整備課長】
    利根川の最下流に位置する当県にとっては必要な施設と考えております。
    【川本】
    治水上の問題でいうなら、基本高水流量の妥当性と飽和雨量の問題が出てきたわけで、国交省は基本高水22,000㎥/秒の計算では飽和雨量48ミリで計算している。しかし、10月12日の衆議院予算委員会で最近の洪水に対して、48ミリでなくて、115〜125ミリを用いたということを馬渕国交大臣は明らかにした。
    つまり1947年の洪水、これの再来計算をすれば、22,000㎥/秒よりかなり小さな値になることは確実で、保水力そのものが向上している。飽和雨量の数値は上がっているということからすると、基本高水、飽和雨量の問題如何によっては、治水上、八ッ場ダムそのものが必要ではないという可能性がますます高くなってきていると思う。
    その意味で、今後千葉県としても、国に対して基本高水・飽和雨量の問題に対して問いただす必要があると考えるが、今回この12月の一般質問で吉川県議の質疑に対して「国は八ッ場ダムの検証と並行して基本高水についても飽和雨量等を最新のデータを基づき検討し、流出計算モデルの構築を行い、透明性と客観性を確保しながら検証を行うこととしている」「県としては、検討主体である国が設置した八ツ場ダム建設事業の関係地方公共団体からなる検討の場において、国が示す内容を十分検討し、見解を述べるなど、適切に対応してまいります」と橋場部長は答弁された。
    そこで伺いたいが、「八ツ場ダム建設事業の関係地方公共団体からなる検討の場」の規約によれば、その第4条の4で、「検討の場の構成員は、検討の場において検討主体が示した内容に対する見解を述べる」とされている。検討主体である国土交通省関東地方整備局がこの基本高水、飽和雨量について「検討の場」で取り上げなければ、橋場部長は「見解を述べる」と言っているが、県としては見解を述べることすらできないのではないかと思うがいかがでしょうか? 
    【大林河川整備課長】
    国の方としては、八ッ場ダムの検証と並行して、基本高水についての検証もすると明言しています。私どもとしてはその結果を検討の場で県として見解を述べていくということです。

    【川本】
    国が検討の場において、基本高水・飽和雨量について、検討、意見を表明すると、そこでそれぞれ各関係の都県といろいろ意見交換するということは、明言されているのか、確認させてください。
    【大林河川整備課長】
    検討の場の幹事会があり、2回目の幹事会で国の方で、そういう作業を進めるという報告がなされている。

    【川本】
    その議事録があれば、後で、是非、いただきたいと思います。
    飽和雨量、基本高水の問題、これがいろいろ変われば、八ッ場ダムそのものの治水の必要性の有無ということが大きく判断基準が変わってくると思うが、そういう認識はおありですか。
    【大林河川整備課長】
    八ッ場ダムの検証については、今、検証主体である国が検証中です。先ほど申し上げたとおり、八ッ場ダム建設事業の関係地方公共団体からなる検討の場で意見を申しのべさせていただくということです。

    【川本】
    基本的に、基本高水、飽和雨量を、例えばもともと48ミリでやっていたのを、115から125ミリを使用すると、八ッ場ダムそのものが、わずかな治水能力しか兼ね備えていないわけですから、要らなくなる。そういう可能性も含めれば、先ほど冒頭で、国の検証結果如何にかかわらず絶対に必要だという姿勢は持つことはできない。少なくとも、検証結果を踏まえて治水上必要かどうか判断するという答えになると思うがそうではないですか? 

    【大林河川整備課長】
    河川改修については、守るものとして、河川水位を少しでも低減するということが、下流地域の人にとって、非常に重要なことです。ダムによる洪水調節効果はそれに十分寄与すると考えています。

    【川本】
    少しでも寄与すればよいということだが、先ほど経済緊急事業のところで利根川の河川改修のことに触れたが、もともと利根川の基本高水22,000㎥/秒に対して5,500㎥/秒を上流のダムでカバーする、そして、16,500㎥/秒を河川改修で対応するというのが、2006年2月の河川整備基本方針です。ところが実態は上流ダムで既存の6ダムで5,500㎥/秒でなくて1,000㎥/秒しか能力がない。
    八ッ場ダムでカバーできるのは600㎥/秒。八ッ場ダムができたとしても5,500㎥/秒カバーするところを1,600㎥/秒しかカバーできない。残りの3,900㎥/秒というのは、これから15ぐらいダムが必要である。これは全く、八ッ場ダムを作ろうがどうしようが、22,000㎥/秒にこだわっている限り、いつまでも危険性はなくすことはできないということがある。
    問題は、こうした2006年の2月の河川整備基本方針の16,500㎥/秒を河川改修できちんとカバーできるようになっているかということだが、先ほどの冒頭の緊急事業の答弁からするとなっていない。
    一方で、2006年12月の利根川水系河川整備計画の関東地方整備局案をみると、八斗島洪水調整後の目標流量(河道対応流量)は、13,000㎥/秒となっている。八ッ場ダムの治水能力からすると、むしろ、河道の対応、もともとの計画にあった八ッ場ダムをつくろうとも河道対応の流量に対して対応が必要だから、そこをしっかりどうカバーしていくのかというのは別の問題として考えていかなければ災害対策にならないのではないですか、どうですか?河道対応流量に対してきっちりと河川整備を行う必要があると思う。これは、八ッ場ダムがあろうが無かろうが進める必要があると思うがどうですか。
    【大林河川整備課長】
    河道対応流量について、河川整備、上流ダムをバランスよく整備していくことが治水計画にのっとったものであると考えています。

    【川本】
    八ッ場ダムに関しては、もともと、国の予断をもたない検証結果如何にかかわらず八ッ場ダムが必要だということに関しては、基本高水、飽和雨量の話し合いによっても、必ず検討の場で意見交換されるということを答弁されたので、検討の場で、キチンと意見交換する中で、これは必要でないという結論も可能性として大いにあるわけだから、それを踏まえて千葉県として必要かどうかを判断すべきであるということを指摘をしておきたいと思います。

    Posted by : 川本幸立 | 公共事業と環境問題 | 20:21 | - | - | - | - |
    150億円を投入した九十九里浜のヘッドランド事業
    推進者が牛耳る会議では、県民への説明責任を果たせない
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        昨日9日午後は、京葉線南船橋駅近くの家具店IKEAとララポートに家族に誘われるままに行きました。ララポートは恐らく10数年ぶり、IKEAははじめてです。三連休ということもあるのでしょうが、その賑わいぶりには驚きました。
      一方、私が住む土気では団地中心部の商店の閉店、東急ストアの撤退や不動産取引の状況などをみると、明らかに右肩下がりの状況です。人口減少・少子高齢化社会、拠点開発の横行の中で、相互の連携に乏しい郊外の住宅団地の将来はこのままでは緑に還るしかないだろうナーと改めて考えさせられました。
       
      ●「一宮の魅力ある海岸づくり会議」の進め方への疑問
      〜現行計画推進の露骨な発言が目立つ宇多高明氏ら

       屏風ヶ浦(銚子市)と太東崎(いすみ市)の崖が荒波に削られて生まれた大量の土砂が、沿岸流の力で移動堆積するという数千年間の営みで形成されたのが全長60kmに及ぶ遠浅の九十九里浜でした。しかし今、海岸線が最大で100m後退したり、小さな崖ができるなど砂浜消滅の危機にあります。最も大きな要因は、戦後、屏風ヶ浦と太東崎の崖の侵食を防止するため消波堤が築かれ土砂の供給量が著しく減ったことによります。(「九十九里浜やがて消滅か」2010年9月1日「毎日新聞」千葉版)

       つまり大自然の数千年の営みが数十年の人為的行為により危機に陥っているということです。
      この対策として次の3つの選択肢が考えられます。
      ,海里泙淙置する。
       ∈本要因である屏風ヶ浦と太東崎の崖の侵食を防止するための消波堤などを撤去する。
       新たな土木工学の知見を生かし、侵食防止対策事業を行う。

       この問題について私は県議時代、常任委員会の質疑で何度も取り上げてきました。
      砂浜消滅の危機に対する今年2月県議会県土整備常任委員会で私の質疑に対する県の答弁は、
      「九十九里浜全体の侵食対策について、吉崎・野手海岸などの北九十九里海岸については、ヘッドランド12基、一宮海岸の南九十九里海岸についてはヘッドランド10基を施工しております。22年度を含めて、これまでに侵食対策に要した費用は北九十九里で約84億円、一宮海岸で約67億円で、約151億円です。
       一宮海岸の侵食対策の事業内容ですが、一宮海岸ではヘッドランド10基を施工する予定で全て着手しています。また、南九十九里浜の養浜計画に基づいて片貝漁港や太東漁港の堆積している土砂などをサンドリサイクルして砂浜を回復する養浜に努めています」

      というものでした。
       つまり150億円の税金を投入して、上記の選択肢により対策を行ってきたというものです。

       しかし、ヘッドランドは景観面のみならず、「渡り鳥の営巣地」「アカウミガメが上陸して産卵できる場所」などの生態環境の面でも悪影響を与えるばかりか、肝心の砂浜侵食防止効果に乏しく、さらに離岸流などによる「サーフィンスポットの喪失」「水難事故の多発」の危険性も指摘されました。
       そしてヘッドランド工事の一部中止を求める署名が4万5千集まり、一宮町は昨年6月に「一宮の魅力ある海岸づくり会議」(委員26名、会長:近藤建雄日大理工学部海洋建築工学科教授、副会長:宇多高明日大理工学部海洋建築工学科客員教授、事務局:一宮町、県長生土木事務所)を発足させました。

       規約によれば会議の目的(第2条)は、「一宮町の海岸において、防護、利用及び環境を考慮した海岸侵食対策について協議を進め、魅力ある海岸づくりに資すること」とあり、協議事項(第3条)は、ヽご濘食状況の把握、海岸侵食対策について、その他、会議が必要と認めた事項について、とあります。

       9月3日午後に開かれた第5回「一宮の魅力ある海岸づくり会議」を傍聴しました。当日の主要な議題は「6号ヘッドランドをどうするか?」ということでした。
      結局、事務局が4つの案(“庄澤船悒奪桧董↓∪菽七曽案、8醜垠弉莪董↓げD蘋堤案)について、構造面、漂砂制御性能、波の変化、離岸流の発生、経済面・コストなどについて評価した結果をもとに検討した結果、現行計画通りということになりました。6号ヘッドランドはさっそく工事が開始されるということです。

       会議を傍聴して奇異に感じたことは以下の点でした。
       ゞ綵酋緡い遼寨茲里△襪戮姿、今までの侵食対策事業の課題と限界、について突っ込んだ議論が行われたようには見えないこと。
      ◆。完動奮阿料択肢、景観面、生態環境面、についてまともに検討されていないこと。
       副会長の宇多氏は、ヘッドランド建設推進の中心人物であり、「今までやってきたことを否定されては困る」「日本はヘッドランドの先進国で世界から評価されている」「計画通り工事が認められなければ、今後予算がつかなくなる」などと副会長にあるまじき発言が目立ち、現行計画に疑問を呈する発言を露骨に封じ込めけん制する役割を果たしていたこと。会長の近藤氏も宇多氏と同じ立場であることは一目瞭然だったこと。結果として、ヘッドランドありきの前提で進められていること。
      ぁ。瓦弔琉討良床舛蓮▲悒奪疋薀鵐匹鮨篆覆靴討た県の県土整備部によって土木工学的視点のみについて行われたものであり、その客観性、妥当性が第三者的立場にある専門家により検証されていないこと。
      ァ_馗垢醗貮瑤琉儖との間に、砂の運搬をめぐる首をかしげるやりとりが見られたこと。



      米国報告
       滞在中は車で片道20〜30分のところにある郊外の巨大な商店に何度も足を運びました。人口密度の低い地域なのに多くの郊外店を目にしましたので、よく経営が成り立っているものだと不思議に思いましたが、施設の簡素化、省力化は徹底されているように感じました。
       一方、村の中心部にある商店は日本と同様、空き店舗が目立ちます。知人によれば明らかには郊外店の進出の影響ということですが、ウォールマート進出の折りは、3〜4年間、地元と話し合いが行われ、ウォールマート側は雇用、税収面での地域社会のメリットを主張してきたそうです。

      111010-2
      村の中心部にある商店は空き店舗が目立ちます

      111010-1  111010-3  111010-4
      巨大な郊外店舗

      Posted by : 川本幸立 | 公共事業と環境問題 | 17:43 | - | - | - | - |
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