市民活動家・研究者(前千葉県議会議員)

◆ 川本幸立のブログ

心ある議員なら、議会の愚かな実態を暴露し、とても自分たちに官僚機構に対抗できるだけの力量がないことを率直に告白すべきだ
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     かつて深夜番組「11PM」でお馴染みだった藤本義一さんが亡くなりました。「プロは嫌なことをするから好きなことができる。アマは嫌なことを避けるから好きなことができない」とは、映画監督の川島雄三が藤本さんにたたき込んだものとして、昨日の「毎日新聞」朝刊「余禄」に紹介されています。

    私は、「嫌なことを避けるアマなのに、「先生」と持ち上げられる」範疇の方たちを知っています。それは「政治家」と呼ばれる方たちです。
    新聞の投書欄でとりわけ「政治の貧困」を嘆くものが多くみられます。大抵は、選挙という「旦那選び」で騙された被害者という自らの立場(一貫して政治・行政サービスの消費者であろうとする立場)を正当化する一方、「本物でない議員」を選んだことに対する有権者の責任を問うものではありません。議員定数減などというまったく見当違いの「改善」策がメディアの影響のせいか主張される場合もあります。

    そもそも憲法第12条には「この憲法が国民に保障する自由及び権利は、国民の不断の努力によって、これを保持しなければならない」とあります。つまり、自分が支持し一票を投じた議員の活動を厳しく監視し、問題があると思えば批判し場合によってはリコールする、それが主権者市民のあるべき姿です。

    ともかく、自公民勢力が官僚らと癒着した現状の国会、県議会、市議会の「愚かな実態」、そして総合的な政策判断能力など備えず社会経験も乏しいおめでたい議員たちをみれば、議会の存在価値はゼロどころかむしろ有害このうえないものと言えます。

    これを変革するには、まず自公民以外の議員の方々がこうした議会の「有害で愚かな実態」を暴露することです。ハッキリ言えば、有権者から侮蔑され報酬の大幅カットを覚悟で、議会が本来の使命(\廼發了氾咾隆道襦↓⊇嗣永〇磴里燭瓩両鯲磴覆匹寮度化)を果たすにはほど遠い存在(つまり「不要」であること)にあること、それに加えて自分自身のみならず所属する会派に総合的な政策能力が乏しいこと、そしてそれを補うには、主権者市民や各分野の団体が積極的に政策策定・判断に関与し常に議会・行政に対する厳しい監視を怠らないこと、を訴えることです。要は、議会に任されても自分たちにはそれに応えるだけの能力はないことを率直に告白することです。

    主権者市民側は、議会、議員に任せて知らん顔をすればそのツケを負うのは有権者一人一人であること、そして罪深い「議員」を選んでいるのも有権者であること、こうした議会・議員の実態に対する有権者の責任について有権者相互に率直に批判し対話することを促すことです。

    議会の「愚かな実態」については、私自身の4年間の県議会での経験を踏まえて、後日詳細に論じたいと思います。

    Posted by : 川本幸立 | 議員特権 | 13:55 | - | - | - | - |
    まちづくり通信:第18号
    こんな議員特権は即廃止を!
    世界に例のない「地方議員年金制度」
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      ■〜議員は特権を放棄し、国民皆年金制度の充実にこそ取り組むべき
      ■どこが特権的なのか?「国民年金×県会議員の議員年金」
      川本18表

      ■地方議員年金制度見直しについての総務省対応方針と県議会会派の意見
      川本18裏

      (画像はクリックすると大きいサイズが見られます)
      Posted by : 川本幸立 | 議員特権 | 09:41 | - | - | - | - |
      議員年金をめぐり既得権(=議員特権)に固執する自民党・民主党
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        議員特権の一つと言われてきた地方議員年金(都道府県議会、市議会、町村議会の3区分)の廃止の方針を総務省が示しました。しかし廃止後の取り扱い次第で、60年で1.3兆円もの公費投入が必要となるといわれます。

        県議の場合、毎月の議員報酬の13%の掛け金、期末手当の2%の特別掛け金が徴収され、それに県が公費から負担金を出します。公費負担率は都道府県で約42%です。

        退職年金の受給資格は「議員在職12年以上」、受給開始年齢は65歳で、その後亡くなるまで年金を受給できます。平均年金額は都道府県195万円(月約16万円)。遺族年金もあり退職年金の2分の一相当額が遺族に支給されます。

        都道府県議員の共済会の収支は、09年度予算ベースで収入51億円(自治体負担金20億円、掛け金26億円、特別掛け金2億円など)、支出56億円(退職年金39億円、遺族年金16億円、退職一時金1億円など)、つまり5億円の赤字で、年度末の積立金は100億円です。単純計算するとあと20年程度は持ちそうですが、その間の自治体負担金総額は約400億円となります。

        一方、市町村議員の収支は、09年度予算ベースで146億円の赤字で、年度末積立金は242億円とあとがなく、11〜31年までの財源不足額は合計約3400億円と試算されます。

        総務省が地方議会議員年金の廃止の方針を示しましたが、問題は既得権「保障」のため、1兆円を超える税金投入を前提としていることです。
        一昨年に総務省が示した案では、廃止に伴う一時金の支給水準が掛け金の64%でしたが、議員の強い要求に応えて80%に上昇しました。

        ● 県議会各会派の議員年金の既得権と県民負担に対する姿勢

        この総務省の方針に対して県議会議長に各会派が意見を提出しました。
        自民党、民主党、私が所属する「市社無」会派の意見を以下に表にして示します。

        「市社無」会派の意見は、
         ’兒澆鉾爾Ω費負担は極力抑えること。
        ◆々駝韻陵解を得ることが先決であること。
        を前提としたものです。

        しかし、他の会派は既得権保護に熱心なあまり、膨大な県民負担については関心が乏しいようです。表には掲載しませんでしたが、全会派が「制度廃止に伴って地方団体の財政運営に支障が生じることのないよう配慮すること」に賛同しています。自分の頭で地方の財政状況を少しでも考える姿勢があれば、年金廃止に伴い公金投入はやめる、高額な議員報酬も見直すことが不可欠だという結論になると思いますが・・・。

        廃止後の給付の取扱い

        総務省対応方針

        自民

        民主

        市社無

        廃止時に現職の議員

        廃止時に年金受給資格を満たしている者(12年以上)

        掛け金総額の80%以上の一時金の給付を受けるか、そのまま廃止前の法律の例により、年金を受け取る

        ×

        廃止時に年金受給資格を満たしていない者(12年未満)

        掛け金総額の80%の一時金の給付を受ける。

        ×

        既に議員を退職している者

        廃止前の法律の例により、年金を受ける。

        この4月の引退者に対し、上記の現職議員と同じ対応とする。

        ×

        退職年金が一定額を超える者に対する給付の引き下げ

        200万円を超える者に給付する退職年金は、超える額の10%を引き下げる

        保留

        総務省対応方針以上に強化すべき

        高額所得者に対する支給停止措置の強化

        年金と所得金額の合計額が600万円を超える者には、超える額の1/2に相当する額の支給を停止するとともに最低補償額(現行190.4万円)を廃止する。                                                                                                                                                                

         

        国会議員と同じ700万円とする。

        総務省対応方針以上に強化すべき

        遺族年金の取り扱い

        廃止前の法律の例により、年金を受ける。

        給付廃止




        ● 廃止に当たっては公費の新規投入は認めないことを原則とすべき

        表の「市社無」の回答は、会派の4人の合意内容です。
        以下に、私の考えを記します。

        私は議員年金制度は、一般国民の公的年金制度と比較すると特権的であり、そして住民にさらなる議員コスト負担を強要するという点でも、憲法14条(法の下の平等)に照らして直ちに廃止すべきと考えます。当然、議員年金廃止にあたって、公費の新規投入は認められません。

        本来の議員年金制度のあり方は、議員活動の専業化に伴う従来業務に基づく報酬や公的年金受給額の減額分への補完的機能と位置づけるべきものです。このことは「議員の地位」にかかわることですので、別途考えてみたいと思います。

        以上より、年金廃止にあたって、次の2点を基本とすべきと考えます。

         ’金制度廃止後の給付の基準は、残余資金の範囲内での一時金の支給のみとすること。
        ◆/靴燭頁金制度の創設という話もあるが、現状では、高額な議員報酬ということからその必要はない。自らの特権的立場を放棄し、国民皆年金制度の充実にこそ取り組むことが住民に奉仕すべき議員の基本姿勢であるべきだ。

        *参考文献:「中央議会・地方議会議員年金制度」(渡部記安著・(株)朝陽会)

        Posted by : 川本幸立 | 議員特権 | 06:39 | - | - | - | - |
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