市民活動家・研究者(前千葉県議会議員)

◆ 川本幸立のブログ

憲法9条改憲にNO!!! 〜繰り返してはならない戦争〜
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    昨夜のNHK・BS1の発見されたハバロフスク裁判の音声テープ記録に基づく731部隊の報道番組は、日本と医学者の戦争犯罪を強烈に批判するものでした。NHKにも気骨のある人たちがいることを強く感じました。

     

    さて、昨日、千葉市緑区の毎月恒例の「総がかり行動」を外房線鎌取駅前で行い、戦前回帰の日本会議発案の安倍九条改憲NO署名を約30人で取組ました。

     

    その折の私のスピーチを以下に貼り付けます。ご笑覧いただければと存じます。

     

    〜ハバロフスク裁判とは〜
    ・1949年12月25日から12月30日まで、旧ソビエトのハバロフスクの士官会館で行われた旧日本軍に対する軍事裁判。主に、日本の旧ソビエトの振興計画、対ソ攻撃、731部隊などが裁かれた。
    ・731部隊とは、1936年、旧満州・ハルビン郊外に設置された細菌兵器などを開発し中国人・ロシア人捕虜に対して生体実験をしたとされている。

     

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    ■皆さん、正月をどのように過ごされましたか?私は、朝鮮半島でいつ戦争が勃発するのかと心配しながら過ごしました。
    ちょうどNHKスペシャルで今から74年前に、日本軍がインドとミャンマーの国境地帯で展開し、3万人が命を落とすという太平洋戦争で最も無謀と言われた「インパール作戦」の戦慄の記録を、元兵士の証言やイギリス軍の撮影フィルムを元に再放映していました。食料補給もなく、最後は兵隊間で殺し合い、殺した兵士の肉を売り買いして食べる、死者は身に着けているものを一切合財とられ肉すらたべられる、野戦病院の7百余名の患者に自決を強要、指揮した牟田口中将らは早々に逃げ帰ったのに責任は一切問われないだけでなく軍内部でさらに出世、などの証言に驚かされました。

     

    ■安倍さんはこうした太平洋戦争を肯定し、あの戦前の時代に戻りたい、そこで現憲法の国民主権・基本的人権の尊重、の3原則を否定する憲法をつくろうと、日本会議の発案に基づき、まず第一に米軍の指揮の下、自衛隊員の命を犠牲覚悟で世界の戦闘地に派遣するためにその障害となっている憲法九条を機能しないように改悪しようとしています。インパール作戦に参加し九死に一生を得た元兵士は、「戦争は理性も正義もすべてを壊す」と語っています。そうした戦場に米国の為、自衛隊員を派遣し、戦場の恐怖、命を奪う場にさらすことに皆さんは賛成ですか。今日は、安倍九条改憲阻止の署名運動を行っています。是非、ご協力の程お願いします。

     

    【平昌冬季オリンピックに向けて 南北会談への期待】

     

    ■さて、今朝の朝刊は、北朝鮮が来月9日に韓国で開催される冬季オリンピックに22名の選手を派遣し、開会式では「統一旗」を掲げて韓国の選手と合同入場行進を行うことをIOC=国際オリンピック委員会が発表したことを報じています。私は、これで少なくとも3/18までのオリンピック・パラリンピックの開催中は戦争が起こらないとほっと安心しました。

     

    ■1月9日には、北朝鮮と韓国の閣僚級会談が開かれ、両国は軍事的緊張状態を解消するための軍事当局会談を開催すること、多様な分野で交流と協力を活性化すること、南北関係を巡る全ての問題について当事者として対話と交渉を通じて解決していくことを合意しています。

     

    ■韓国政府の考えは、米国および日本の強硬姿勢では、結局は武力衝突という結論にしか行きつかない、仮に米国と北朝鮮の間に戦争が起きても、韓国が巻き込まれるのは避けること、そのため米と距離を置いた独自外交に踏み切ったと指摘されています。

     

    ■この南北会談について、世界は非常に高い評価をしています。国連事務総長の「歓迎」発言、主要国のメディアも、これまで破局に向けて進むしかないかに見えた緊張状態を少しでも良い方向に変えるチャンスであると評価、あのトランプ米大統領も電話で、文在寅韓国大統領に、南北会談が米朝対話につながる可能性について前向きの評価をしました。

     

    ■一方の日本の安倍さんどうでしょうか?ただただ戦争を煽るだけ、トランプのするがまま思うがまま、この間、沖縄で大型輸送ヘリの窓枠などが小学校や保育園の校庭に落下するなど相次ぐ米軍ヘリ事故でも、「米国第一、日本国民はあとまわし」の姿勢を示し、米軍の飛行再開を黙認し、その異常な「属国的対応」が海外からも嘲笑されています。

     

    ■韓国と日本の違い、それは何としても戦争だけは回避し国民の生命と財産を守るという強い意志を持つ韓国大統領と、最後は戦争になっても仕方ないと考え、国民の生命や財産の犠牲を強要する安倍首相の違いに行きつきます。この韓国大統領の姿勢は、「朝鮮危機を煽るな、巨額の武器購入をするな」の大規模な韓国市民の声に由来します。

     

    ■私たちも、安倍政権に対し、「対話による平和的解決」「米朝の直接対話」「軍事行使は絶対起こさない」を求め、「武器商人外交ノー!巨額の武器購入するな!戦争をあおるな!私たちの命を担保にするな!武器を買う金があるなら貧困や格差解消、私たちの生活にまわせ、の声を出す時です。共に、声を上げましょう。そのためにも安倍九条改憲No!署名にご協ください。

     

    Posted by : 川本幸立 | 憲法 | 11:54 | - | - | - | - |
    「憲法前文・九条の軍事・経済戦略」で、「憎悪と暴力の連鎖」を断ち切ろう!〜なぜ米政府の責任を問わないのか?!人質事件と閣議決定
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      「イスラム国」による2人の日本人の「人質事件と安倍外交」について知人に送信した1月27日、2月4日の私のメールの一部を以下に貼り付けます。

      【2015年1月27日メール】

      1.今回の事態は、安倍政権にとって、昨年7月1日の「閣議決定」の中の、「多くの日本人が海外で活躍し、テロなどの緊急事態に巻きもまれる可能性がある中で、当該領域国の受け入れ同意がある場合には、武器使用を伴う在外邦人の救出についても対応できるようにする必要がある」を合理化するもので、今後の自衛隊法改定など法整備のためには非常に都合のいいものだと理解しているものと思われます。集団的自衛権発動の3要件の「見直し」に利用されそうです。

      2.また「閣議決定」で何度も出てくる「他国」には、米国のみならずオーストラリア、イスラエル、インド、フィリピンを意図していると指摘されています。
      オーストラリアとはすでに日豪安全保障共同宣言や防衛装備日豪物品役務相互協定(ACSA)で準同盟関係にあり、イスラエル、インドとは今年、同様のものを締結しようとしているそうです。(「これまで自衛隊は人を殺さなかった」小西誠、「人権と教育」60号
      米国のみならず集団的自衛権を行使できる「密接な関係にある他国」を米国の支援のもと増やそうということのようです。イスラエルが入っているのが気になります・・

      3.外務省幹部が「ひらたく言えば、積極的平和主義というのは、外交への軍事の活用だ」と語った(「朝日」7月14日)そうですが、軍事力をバックにして経済的覇権・利権を確保する方針を明確にしたと言えます。

      4.ちょうど今読んでいる「日本の安全保障はここが間違っている!」(田岡俊次著、朝日新聞出版、2014年12月)の「第1章 集団的自衛権を再検討する」の最初の項が「日本は『イスラム国』打倒に自衛隊を派遣するのか?!」です。

      同書では、
      (1)2014年7月1日に閣議決定した際に公表した集団的自衛権発動の3要件(〔接な関係にある他国に武力攻撃が発生し、我が国の存立や国民の生命、自由などの権利が脅かされる明白な危険がある、他に適当な手段がない場合、I要最小限度の実力の行使)に照らすと、「イスラム国」との戦いに自衛隊の派遣はできないのは明らかである。

      (2)しかし、2014年9月23日に航空攻撃開始した翌日、米政府は、「イラクはシリアからくる『イスラム国』の深刻な事態に直面している。『イスラム国』などのテロ集団はイラクだけではなく米国の脅威でもある」とし、「これは自衛権の行使だ」と主張する文書を国連事務総長に提出した。
      つまり、テロ集団の存在が米国への脅威で、それに対する攻撃は自衛権行使だ、というのが米国の立場である。

      (3)米国が航空攻撃だけでは『イスラム国』打倒は困難と覚り、地上部隊も派遣する状況になれば、「米国が脅威にさらされているのだから、同盟国の日本は集団的自衛権を行使して共同行動をとるべきだ」と日本にせまり、日本政府が3要件を理由に拒否すると、「日本は集団的自衛権を行使すると言いながら何もしないのか」などと居丈高になりかねない。

      (4)上記の3要件は閣議決定に過ぎない。日米地位協定では出す必要のない在日米軍の維持費(=「思いやり予算」)を日本が負担(4800億円)するなど、あらゆる局面で米国追随の姿勢を示し、筋の通らない譲歩を重ね、理屈に合わない要求に屈してきたことを考えれば、米国からの強い要請があれば政府が解釈を見直す可能は十分ある。

      (5)安倍の私的機関である安保法制懇の座長代理で主導的役割を演じている北岡伸一国際大学学長は、「武力による威嚇又は武力の行使は、国際紛争を解決する手段としては、永久にこれを放棄する」との憲法の規定は「日本が当事者である国際紛争」と解釈を変更すべきだ、と述べ、他国の国際紛争なら日本の武力行使が認められるように解釈し、多国籍軍に参加できるようにすることを主張している。

      とあり、3要件の見直しの流れが強いことが理解できます。

      5.こうした動きに抗するには、なぜ「イスラム国」が跋扈する事態になったのかを分析することが不可欠ですが、(前掲書には、米国の軍産複合体という視点は希薄ですが、)
      (1)    シリア内戦で形勢の悪い反政府軍(「自由シリア軍」、イスラム過激派ら)を支援する米政府は、「アサド政権打倒のため「イスラム国」(ISIS)に武器を供与してきた」「CIAがヨルダンの秘密基地でISISを訓練している」ことが報じられてきたこと
      (2)その結果、ISISはシリア政府軍だけでなく、自由シリア軍とも戦いシリア東部と北部の一部を支配しシリア東部の油田を占領、14年1月にはイラクに侵入し北部、南部の都市を占拠し首都バクダットを脅かす存在になったこと、
      (3)こうしてイラクに勢力を拡大するISISを放置できず、米国は8月からイラク領内の拠点などを航空爆撃し、9月23日にシリア北部ラッカのISIS本部、製油所などに巡航ミサイル「トマホーク」と航空機による攻撃を加え、その際、オバマ大統領は「この戦争は何年もかかる」と述べ各国に参戦を求めたこと。
      (4)この9月23日の攻撃直後にシリア外務省は「テロと戦う国際的努力を支持する」ことを表明したこと。米政府にとって、「敵」と「味方」が逆転したことにより、ISISへの攻撃では米軍による空からの攻撃とシリア政府軍による地上戦で対応するのが有効と考えられるが、「アサドは自国民を多数殺した暴虐な独裁者」というイメージを流布してきた手前今さらできないし、第一、イスラエルは米国とシリアが手を組むことを断じて許さないこと。

      (5)戦争、特に内戦では謀略が付き物で、偽情報が飛び交うから、米国のようにまず、「善玉」「悪玉」を決め、一方の言い分だけを聞いてそれを補強するための証拠を集めようとする情報分析姿勢は極めて危うい。シリアでも米国が「味方」にしていたISISを攻撃することになったのは、元々敵を味方と見誤っていたためで、米国の国益上アサド政権を敵視して反政府勢力を助ける必要はなく、内戦を静観していればすむ話だったろう。米国の情報分析には大きな欠陥があり、誤算を重ねてきたことを計算に入れて判断しないと大失敗の可能性がある。

      などが指摘されています。

      こうしてみると「イスラム国」をめぐる今のような事態を招いたのは米国そのものでしょう。
      それを隠して「自衛権」行使を強要し、人々に死を強要するのはとんでもないことです。
      「憲法九条の安全保障」を「軍事戦略」の柱とする政府を樹立しかないですね。
      (参考:「憲法九条の軍事戦略」松竹伸幸著、平凡社新書、2013年)


      【2015年2月4日メール】

      アベアベ詐欺・詭弁男の出鱈目さ、破廉恥さに怒りが治まりません。
      憲法違反の選挙で多数派を占め「首相」の座を掠め取ったこの詐欺男を何としても首相の座からひきずりおろしたいものです。

      中東で「イスラム国」を刺激する発言を行いながら、人質の処刑が行われたと報道されると国会で平気で「九条改憲と自衛隊法改「正」で海外での邦人救出を」を声高に言う。
      人質を見捨て、原発事故被害者の「棄民」化を進めている男の頭の中には、「海外派兵」、「戦争国家化(=中国包囲の妄想)」、「99%から1%の多国籍企業・富者に富の移転」しかない。
      そもそも、狭い国土に多数の原発を抱え(電源供給が止まれば破滅的状況(メルトダウン)になる、都市構造も脆弱な日本は、どんな立派な「国防軍」をつくろうと「武力行使」では勝算はありません。

      「イスラム国」問題の根源には軍産複合体国家=アメリカが詭弁を弄して引き起こしたイラク戦争があります。日本が進むべき道は、憲法9条を軍事・経済戦略の柱とすることで、米国を説得し、対米従属から脱し、核の廃絶、武器輸出の禁止、エネルギー・食糧の安全保障の確立による貧困・格差の是正、
      災害救援(自衛隊を災害救援組織に)に世界で主導的な役割を果たすことです。

      さて、知人から知らされた弁護士・伊藤和子さんの
      「イスラム国による日本人人質事件 今私たちができること、考えるべきこと」

      は必読です。是非ご一読を

       
      Posted by : 川本幸立 | 憲法 | 09:01 | - | - | - | - |
      わずか55年で日本を破滅に追い込んだ「明治憲法」体制
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        昨日23日は雨の中、「とけ・九条の会」「誉田九条の会」の7回目の平和バスツアーで安房鴨川を訪ねました。昨年は東京・あきる野市の五日市憲法草案(全文204条、内、国民の権利及び基本的人権条文150条)発祥の地を訪ね、明治の自由民権運動(政治運動+文化運動)で先人たちが獲得を目指した国民の権利(基本的人権)への強い思いが、現憲法にしっかり息づいていることを学びました。今回のツアーの目的の一つは、房総の自由民権運動を学ぶことでした。

        自由民権運動を徹底的に弾圧してできた明治憲法の制定過程、特質、日本にもたらしたものをまず考えてみましょう。

        ●明治憲法【その1】〜プロシア憲法を模範としてごく少数で秘密裏に起草された

        明治政府は1882(明治15)年、専制君主制の憲法をつくる方針の下、憲法調査のため、伊藤博文らをヨーロッパに派遣しました。
        プロシア憲法から伊藤は、ゞο太ではなく立憲君主制を、君主の権限は憲法・国会によって制限されないこと、の「2つの原則」を学び、さらに9餡颪慮限を制限し、た邑△砲弔い得限しうる憲法の立案という、自由民権家が求める憲法とは真逆の憲法をめざしました。
        伊藤は岩倉具視宛ての手紙で、「実に英米仏の自由過激論者の著述のみを金科玉条の如く誤信し、殆んど国家を傾けんとするの勢は今日わが国の現情御座候へども、これを挽回するの道理と手段とを得候」と書いています。
        伊藤は1886年〜87年にかけて、井上毅、伊東巳代治、金子堅太郎らと私邸・別荘にこもり、草案(明治憲法の原案)を作成し、1888(明治21)年に設置された枢密院で憲法、付属法令が審議されました。1889(明治22)年2月11日、天皇は憲法発布の勅語を発し、「大日本帝国ハ万世一系ノ天皇之ヲ統治ス」(第一条)、「天皇ハ神聖ニシテ侵スヘカラス」(第二条)とし、軍隊の統帥・編制、緊急命令・宣戦・講和・条約締結・戒厳布告、司法、法律の裁可・公布・執行、議会の招集・開会・閉会・停会などを天皇の大権とする「大日本帝国憲法」(=明治憲法)を宣言しました。民権家が求めた基本的人権は徹底的に排除されました。
        憲法の起草、審議はすべて完全な秘密とされ、憲法論議を禁止するために伊藤は1886年12月、保安条例を公布し、枢密院の会議では議案はもちろん、顧問官のメモも院外に持ち出すことを禁止するという措置をとりました。
        (日本歴史展望第11巻 「明治国家の明暗」旺文社、1982年)
        明治憲法は文字通り、英米仏からは学ばず、プロシア憲法を模倣してドイツ人の助言者を含むごく少数で秘密裏に起草された作文でした。

        ●明治憲法【その2】〜日本の伝統とは無縁の宗教=「国家神道」を利用した天皇の「神格化=絶対化」

        稲垣久和氏は、明治憲法がヨーロッパ諸国の憲法と異なる点として、「大げさなことに皇祖(天照大神から神武天皇に至る神話にもとづく天皇の祖先)・皇宗(神武天皇以降の歴代天皇)の神霊に告げる形式で始まる」こと、「国家主権者である君主を神話構造の中に置いて神格化するという政治と宗教を直結させる構造」を指摘しています。
        「ヨーロッパでは絶対主義国家の時代でもたとえ形式的にしろ、神⇒王⇒民という順序があった、王権は神から委託されたという「王権神授」という考え方が成立した。ヨーロッパでは1789年のフランス革命などの市民革命を経て近代国民国家が成立し、王権神授説という国家主権論から国民主権論への転換を成し遂げたが、明治維新ではその歴史的認識はまったく生かされなかった」
        「幕末から明治維新期にかけて、「天皇を神にする」ような一部の国学者の偏狭な思想が、倒幕のエネルギーに利用された。それに影響された明治政府は、神仏分離、廃仏毀釈の政策をとり、仏もまた民俗的な神々も政治の力で一掃してしまった。その神仏不在の場所に、今度は天皇という新たな神を位置づけた。これが国家神道という政治宗教である
        「この新しい神道は、対外的には徳川幕府に代わる薩長政府の政治支配を確立させ、対外的には全国民の力を天皇という一点に集中させた。この独特な「滅私奉公イデオロギー」により日本を西洋諸国並みの「近代国家」に仕立てようとした」(「靖国神社「解放」論」稲垣久和著、光文社)

        「天皇神話」に基づく「滅私奉公イデオロギー」で国民を洗脳し、政治支配の確立を意図した明治政府が、ヨーロッパの市民革命に学び国民主権論・人権論を唱える自由民権運動を徹底的に弾圧した理由がよくわかります。
        その点で、明治憲法は、靖国神社、教育勅語(1890年)と切り離して考えることはできませんし、明治維新及び明治憲法発布までの20年間の批判的な検討も必要だと思います。

        ●明治憲法【その3】〜わずか55年で日本を破滅に導いた

        その後、天皇の軍隊の統帥・編制、緊急命令・宣戦などの統治大権を定めた明治憲法下の1937年〜45年の8年間の戦争だけで、アジア諸国で約2300万人の犠牲者を出しました。

        厚労省の公式発表によれば、日中戦争の発端となった1937年7月7日の盧溝橋事件から45年8月15日までの日本人戦没者数は、310万人。40年当時の日本の人口は約7311万人なので、日本人の24人に一人が亡くなったことになります。
        内訳は、軍人・軍属が230万人で、そのうち「外地」での死者が210万人。民間人は「外地」30万人に、空襲や原爆による「戦災死没者」が50万人。沖縄戦の犠牲者は、軍人、民間人ともなぜか「外地」にカウントされているといいます。
        厚労省は死因別や負傷者数のデータは把握しておらず、故・藤原彰一橋大教授の試算によると230万人軍人・軍属の死者中、約6割の140万前後が病死を含む広い意味での餓死者ということです。(2010年8月10日「毎日」朝刊の「発信箱」)

        なお、太平洋戦争開戦の目的に「大東亜共栄圏の確立」を挙げて美化する傾向があるようですが、「米英に対する宣戦の詔書」原案を練り上げた陸軍省軍務局軍務課高級課員の石井秋穂氏は、「大東亜戦争の目的は日本の自存自衛体制の確立にあった。それ以外の目的はなにひとつ意図していないし、ここにも書かれてはいない」とし、東亜の解放や大東亜共栄圏確立などは開戦の目的ではなかったと明言していたそうです。(「「特攻」と日本人」保阪正康著、講談社現代新書、2005年)

        さて、日本が受諾したポツダム宣言によれば、戦前の日本は、「無分別ナル打算ニ依リ日本帝國ヲ滅亡ノ淵ニ陥レタル我儘ナル軍國主義的助言者」「無責任ナル軍國主義」「日本國國民ヲ欺瞞シ之ヲシテ世界征服ノ擧ニ出ヅルノ過誤ヲ犯サシメタル者」に支配される国であると糾弾されています。
        この「無責任ナル軍國主義」国家体制(戦前レジーム)をつくりだしたのが明治憲法そのものです。
        民権家を弾圧した政治権力は今度はアジア諸国で大規模に多くの人々の命を奪い、悲惨な状況に追い込みました。

        「・・・日本の民権家たちは、過酷な弾圧のもと茅屋(ぼうおく)の暗い炉辺に集い、自力で難解な法律書を読み抜き、逐条討論を重ねながら自由と人権を保障する憲法草案をつくり上げていたのである。あれから100年、歴史の審判はどのように下ったか。大日本帝国憲法は施行後わずか55年で命脈が尽きた。民衆憲法案は土蔵のすみに埋もれていたが、敗戦直後、民間草案の中によみがえり、現日本国憲法の中に生きてその光を放っている」(前掲著、日本歴史展望第11巻 「明治国家の明暗」、18頁)

        今、明治憲法下の55年の歴史を改ざんし「戦前レジーム」の復活を目指す安倍が目指しているのは「我儘ナル軍國主義者が跋扈する国」に他なりません。
        21世紀に自由民権運動を再興する意義はこの点にあります。

        ●房総の自由民権運動

        23日は、2012年に開館した房総自由民権資料館と民権活動家の原亀太郎墓碑(千枚田)と安田薫墓碑(大山不動尊)を訪ねました。

        「「民権館」創業の経過」によれば、開館に先立ち、1987年〜2002年にかけて10回の自由民権資料展が開催され、1998年にはWEB資料館が開設されています。
        資料館では元高校教師の佐久間館長のお話を伺い豊富な展示資料を鑑賞しました。ちょうど私たちが訪ねたことで入館者400人を達成したとのことで400人目にあたる方が、館長から著書とサツマイモを贈呈されました。
        収集した文書約1000点、書籍10000冊を収蔵していますが、民権家がむさぼり読んだという当時のスペンサーの「社会平権論」、ルソーの「民約論」、ミルの「自由之理」の翻訳本などを手に取ってみました。

        芝山町の桜井静が1879年に、全国の地方議員や有志に「国会開設懇請願案」を送付し運動に火をつけたり、憲法構想の「大日本国会法草案」(全文51条)を起草するなど、千葉は全国の先頭にたって民権運動を担ってきましたが、この鴨川の大山地区(千葉の最高峰・愛宕山の北側)は拠点の一つでした。昨秋、長女に連れられて加藤登紀子さんの農場の収穫祭に参加するためこの地域に来ましたが、まさか大山千枚田のこの地域が民権運動の拠点だとは考えも及びませんでした。(佐久間館長の著作の「房総の自由民権」を読んでいたハズですが・・)
         
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        房総自由民権資料館
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        大山千枚田から原亀太郎墓碑を望む
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        Posted by : 川本幸立 | 憲法 | 17:08 | - | - | - | - |
        戦後の文教政策を牛耳ってきた自民党の偏向した教育政策こそ、「日本の恥」の源〜NHK経営委員に未だ居座る百田尚樹の妄言を嗤う
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          6月17日朝は、土気駅前で一面見出し「戦争する国づくりノー!」のとけ・九条の会ニュース第47号を7名で配布しながら、通勤通学の人々に、安倍政権の集団的自衛権容認の解釈改憲の動きに対して、主権者として「ノー」の意思表示をするよう訴えました。

          私は、
          「理研のSTAP細胞問題では、『STAP細胞』ではなく『ES細胞』が用いられた疑いが極めて高くなったということで、理研の外部有識者による改革委員会が、『世界の3大不正の一つ』と指摘する大問題になっています。
          しかし、このSTAP細胞問題が足元に及ばない不正、詭弁、無法を強引に進め、『俺が憲法』だと主張しているのが安倍政権です。

          この愚かな坊ちゃん総理は『米国の若者は血を流すから日本も血を流すべきだ』『尖閣諸島は米国が守ってくれる』などと言っています。戦争を回避し国民の生命を守ることが政治家の使命であることの自覚がないばかりか、国民に死を強要するものです。同時に詭弁そのものです。現況の米中関係、1973年の『議会と大統領の戦争権限に関する合同決議』に照らせば、『米国の若者が血を流す』ことはありえませんし、2005年の『日米同盟:未来のため変革と再編』では明確に尖閣諸島などの島嶼部は日本の防衛の範疇とされています。

          そもそも国連は個別・集団的自衛権行使そのものの要件を厳しく制限しています。自公で集団的自衛権行使について協議していますが、それらはこうした要件を逸脱しています。

          憲法制定権者である皆さんが、インターネットなどを活用して日米安保条約第5条、2005年の『日米同盟:未来のため変革と再編』、国際連合憲章、1974年の国連総会決議『侵略の定義に関する決議』、1998年『国際刑事裁判所に関するローマ規程』などをしっかり調べて確認してください。」とマイクで訴えました。

          ■なぜ、国連憲章・総会決議、日米安保条約、地位協定、さらにはポツダム宣言、過去の日本の侵略行為について、無知であり無関心であることが放置されるのか?

          しかし、いつも思うことですが、なぜ国連憲章・総会決議、日米安保条約、地位協定、さらにはポツダム宣言、過去の日本の侵略行為について、主権者である国民の多くは無知であり無関心なのでしょうか?
          それはこうした事実をしっかり教えてこなかった戦後の学校教育が大きく影響していると思います。

          そしてそれは憲法改悪(背景には戦前の国家体制の賛美がある)を目指して1955年に結党した自民党が、「多くの政策決定に教育の論理とは全く異質の政治の論理、経済の論理」(「自民党の教育政策」山崎政人著、岩波新書、1986年)を教育に持ち込み、戦前の日本の国家犯罪とそれがもたらしたものを隠ぺいするために教科書検定などで「歴史の偽造・隠ぺい」を謀ってきたからに他なりません。

          ちょうど今朝(19日)の朝刊に、多くの人から罷免を請求されているにもかかわらずNHK経営委員に居座り続ける百田尚樹が静岡青年会議所が主催した講演会で、「日教組は本当に日本のがん」「南京大虐殺はなく、従軍慰安婦はうそ」「日教組は何十年間も、純粋無垢な子どもたちに贖罪意識を教え込んでいる。まず、「日本はすばらしい」ということを教えなければならない」「日本人でいることが恥ずかしいと教え込まれた子どもたちは立派な大人にはなれない」などと述べたことが報じられています。(「東京」朝刊)

          百田や自民党、あるいは財界のトップが「日教組が教育を牛耳っていた」時期に、私は公立の小・中・高に通っていましたが、日教組の「に」の字も感じたことはありませんでした。被害の事実は少しだけ教えるが加害の歴史は学びませんでした。私は、日本の近代歴史を、自分で書物を読み、戦争の時代を生きた両親・親戚から話を聞き、現場に足を運び、学校教育とは縁のないところで学びました。

          そもそも「日教組が教育を牛耳る」などという事実はなく、実際に牛耳っていたのは憲法改悪・戦前回帰を目指す自民党に他なりません。
          前掲著(「自民党の教育政策」)も「自民党は常に、教育を日教組の手から取り戻すのだ、といい続けた。しかし実際に、日教組が教育をわがものにしたという時期があったのだろうか。自民党はただ、教育を自分の思い通りのものにしようとしたにすぎなかったのではないか。教育がこのような政治の論理だけに動かされることが、教育の偏向だろう。」と指摘しています。

          自民党による偏向教育のおかげで、近代歴史にウトクかつ無関心、さらに論理的思考の習慣も乏しく、主権者としての自覚も薄い、さらに百田のような人物がNHK経営委員になる、ヘイトスピーチ跋扈の背後にある差別・格差・戦争をあおる安倍ナチ政権のファシズム政策・・・これらこそ、「日本人として恥ずかしい」と思います。

           
          Posted by : 川本幸立 | 憲法 | 22:31 | - | - | - | - |
          「愚かな坊ちゃん総理」の暴走を止めるのは主権者・国民の責務(憲法12条)です
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            本日12日早朝は、土気駅前で「とけ・九条の会」第46号(下記参照)を通勤・通学途上の人たちに配布しました。
            憲法9条が縛ってきたこととして、ー衛のための必要最小限度の武器・装備にとどめること、⊇乎津自衛権の禁止、I雋鑞⊇仍宛饗А△3点が挙げられます。
            しかし「愚かな坊ちゃん総理」は、を亡きものにし、集団的自衛権の解釈改憲で´△稜りもとろうとしています。

            私は1時間ほどマイクを握って、世界中で戦争してきた米国に同盟国・日本が集団的自衛権を行使することは、武装した自衛隊が世界中で米軍とともに戦闘に参加することになる、日本の「専守防衛」を使命とした自衛隊員の命を大きく脅かすとともに日本もテロの対象国となることなどを話し、いまこそ安倍政権の暴走をとめるため、憲法12条に基づき、主権者・憲法制定権者として私たち一人一人が意思表示しようと訴えました。

            ちょうど、今朝の「東京」朝刊で、タリバン政権崩壊後のアフガンなどで武装解除に取り組んだ伊勢崎賢治氏(東京外大教授)が、「非武装の軍隊で集団的自衛権の行使に貢献を」と主張しています。米軍が闘う相手はテロ組織が主で、9・11後に米国が作った対テロ戦マニュアルは人心掌握戦が中心で、民衆に紛れたテロリストの制圧は、火力に頼る米国ではできない、非武装の日本こそ向いている、平和なイメージを持った軍隊がひとつぐらいある方が米軍にとっても絶対に都合がいいはず、日本がドンパチやって人を殺してしまったら世界の見る目は変わってくる、それこそ日本と世界にとって損失だ、としています。

            「自衛隊では日本しか守れない」(2013年3月15日)、「アジア太平洋のみならず全世界で日米同盟による貢献を果たす」「私は強い日本を取り戻す。世界をより良くするため、さらに良いことができるほど強い(日本を)」(2013年2月、米国で)と声高に叫ぶ安倍首相は、米中関係をはじめとする東アジアの情勢の変化は眼中になく、冷戦時代のまま思考停止状態にあるといえます。

            【参考】とけ・九条の会第46号から
            「壊憲、原発再稼働・輸出、増税、貧困化・・・「愚かな坊ちゃん総理」の暴走
            〜止めるのは主権者・国民の責務(憲法12条)です」


            「愚かな坊ちゃん総理」(古賀誠元自民党幹事長の発言)の暴走が止まりません。
            「武器輸出三原則」の放棄、原発再稼働を宣言し、商人たちとの欧州歴訪での武器・原発の売り込み、アジアで2300万人の犠牲者を出した「大東亜戦争」・植民地支配を賛美し戦前のファシズム体制回帰(=「戦後レジームからの脱却」)の表明を意味する靖国参拝、そしてベトナム侵略戦争(「集団的自衛権」行使)、国連安保理決議すら無視した対テロ・アフガン戦争の軍産複合体国家=米国とともに海外で戦争する国づくり=「集団的自衛権」行使容認の解釈改憲です

            ■国民は集団的自衛権行使を拒否

            政府は、「安保法制懇」(14人全員が首相の「お友達」・御用学者で構成される私的な「諮問」会議に過ぎない)の報告を受けて5月16日の閣僚懇談会で集団的自衛権を容認する違憲解釈の政府方針を与党に示すとしています。
            しかし、世論調査結果では、
            「毎日」(3/31)集団的自衛権行使反対57%、解釈改憲反対64%
            「朝日」(4/7) 集団的自衛権行使反対63%(賛成29%)
            「東京」(4/30)九条改憲反対62%(賛成24%)、解釈改憲反対50%(賛成34%)
            であり、集団的自衛権行使を国民は支持していません。

            ■米政府にとっても本当は不要な「集団的自衛権」行使?!

            日本にかつて集団的自衛権の容認を求めていたアーミテージ元国務副長官も、先月末の日米首脳会談直前に来日し、「(安全保障の前に)経済政策を最優先」と石破自民党幹事長にくぎを刺しました。東アジアの政情の変化に伴い米国の外交政策も変わっています。
            そもそも世界最強の米軍にとって、自衛隊による「公海上で攻撃された米軍艦の防護」「米国に向かう弾道ミサイルの迎撃」などの助けが必要なのでしょうか?識者たちは以下のように話しています。
            「米国から具体的に何かを守ってと求められたことはないし、集団的自衛権の行使容認を求められたこともない。オバマ大統領は「歓迎」とは言ったが「必要」とは言っていない」(防衛省で日米同盟の運営を担当したことのある元内閣官房副長官補の柳沢協二氏)
            「自衛隊の艦船が助太刀しても指揮系統の問題で混乱するだけだ。集団的自衛権の行使で現実的に何ができるのか、よく分からない」「射程が20舛斑擦あまり役に立たない迎撃ミサイルPAC3を、日本は気軽に買ってくれる。だから、オバマ大統領は「歓迎」とリップサービスしたのでは」(元自衛官、朝鮮半島研究家の宮田敦司氏)(「東京新聞」5月10日朝刊)

            ■安倍流「ナチスの手口」で近代の立憲主義、国民主権を否定

            憲法は「主権者である国民からの国家権力への命令書」です。安倍首相をはじめとする公務員らは憲法を擁護し尊重する義務があります。(憲法99条) 憲法の改正はあくまでも現憲法の基本的人権の尊重、平和主義、国民主権という基本原理の範囲内で、憲法制定権者である国民の合意(96条)によって行われるものです。したがって憲法9条第2項に反する集団的自衛権を認める改正そのものが許されませんし、ましてや政府が勝手に解釈を変えることなどできません。
            安倍首相は「自分が最高責任者」であり集団的自衛権を認める解釈改憲ができるとしていますが、近代の立憲主義、国民主権を否定する安倍流「ナチスの手口」そのものです。

            ■最高裁が自衛隊を合憲と認めたことは一度もない

            安倍首相は「自衛隊を認めるという最高裁判決がそもそもは砂川判決としてあった」(2013年10月衆院予算委)、「砂川判決が集団的自衛権を容認している」などと、1959年12月の「最高裁の砂川判決」を持ち出しています。しかし、この「最高裁の砂川判決」は、たしかに「日本が固有の自衛権を有することを認め」てはいますが、「自衛隊を合憲と認めてはいません」し、その後も最高裁は現在に至るまで自衛隊を合憲としたこともありません。

            そもそもこの最高裁・砂川判決は、一審判決(東京地裁、1959年3月)が旧安保条約による米軍駐留を憲法9条違反としたのに対して、当時の米国駐日大使が最高裁への跳躍上告を日本の外相に指示し、当時の最高裁長官が米側に判決期日や一審判決を取り消す見通しなどを事前に漏らしていたというスキャンダルと米政府の強引な介入が明らかにされています。
            (「平和憲法のメッセージ」早稲田大学・水島朝穂HPより)

            ■「国連の自衛権発動要件」を無視する安倍政権

            国連憲章第2条は、「武力の行使」は原則として「いかなる」ものも禁止、とし、歴史上はじめて、武力の行使を包括的に禁止しました。但し、2つの例外として、/略に対して国連が制裁を加える場合、国連安保理が必要な措置を開始するまでの間、各国が独自に自衛権を発動する場合、を設けました。
            その一方で、自衛権の発動要件・範囲を国際司法裁判所の判断などを踏まえて、次のように厳しく制限しています。々餡箸砲茲觜況發鮗けたことが明白な時点でしか発動できない、先制攻撃は認めない、当事国の要請、7敞な武力行使に対しては自衛権は発動できない、て洩噌餮堕蠅慮⇒ではない、ゼ衛のための武力行使の範囲内に限る、つまり受けた武力攻撃に対する必要性と均衡性があること、侵略を自衛と言いくるめて発動したものではないこと、つまり1974年・国連決議「侵略の定義」(7項目)、「国際刑事裁判所に関するローマ規程」と合致するものであること。
            安倍政権はこれらをまったく無視しています。

             
            Posted by : 川本幸立 | 憲法 | 22:08 | - | - | - | - |
            米国と官僚の掌で「愛国ごっこ」に興じるアベコベ政権打倒を!
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              〜違憲の選挙でつくられた政府の強行可決による違憲の「秘密『保護』法」は憲法98条により無効です

              「特定秘密保護法が成立した瞬間に、われわれの社会は別の世界になると考えた方がいい。国家権力は都合の悪い事実を堂々と隠匿し、その情報にアクセスしようとしただけで犯罪者にでっち上げられる可能性がある。何より恐ろしいのは、治安維持法と同じ弾圧立法だという点。不相応な権力を抱え込んだ官僚や警察機構は暴走する。そのことは歴史が証明している」(ノンフィクション作家の保坂正康氏、東京新聞12月6日朝刊)

              昨夜、私も「プラント技術者の会」の友人と参加しましたが、1万5千人が集まった日比谷公園の「秘密保護法」廃案へ!12・6大集会で採択された「集会宣言」は、アベコベ自公政権がこの臨時国会で繰り返した強行採決こそ、「数の暴力によるテロ行為」に他ならず、法案自体が「国会より上に行政が君臨する官僚独裁に導き、市民・国民を監視して戦争へと動員する、憲法と民主主義の転覆を図るクーデター法、恐怖と威嚇で自由を圧殺するテロリズム法」だと厳しく糾弾しました。その通りで、本来、テロとは国家権力による人民への弾圧を意味するものです。

              法案作成の事務局は内閣情報調査室というものの、実態は国防とはまったく関係ない「警察官僚による官僚の権限拡大のための法案」と指摘されています。(「国会が『国権の最高機関』の座を失う」、週刊金曜日12/6号)

              なぜ、議員の国政調査権が大幅に制限され、国会の上に官僚機構を位置付けるという憲法41条に反する法案を、アベコベ自公政権が推進するのか? それは、地方議会でもそうですが、調査研究する経験も力量もなく官僚機構との取引で利益を得てきたこと、言ってみれば最初から官僚に白旗を掲げ官僚の掌で踊ることを選択してきたからです。

              実際、元自民党参議員の村上正邦氏は「いまの政治家は二世三世ばかりでしょ。真剣に勉強してないから、法案の根底に何がひそんでいるのか抉り出せないんだよ。」と言い、右翼理論誌「月刊日本」の主幹・南丘喜八郎氏は「官僚の下に置かれるような程度の悪い人たちが国権の最高機関を形成しているのは実質的な憲法違反だ」と批判しています。(前掲、週刊金曜日12/6号)

              このとんでもない法案が「数の暴力というテロ行為」で国会を「通過」してしまいました。しかし、憲法(国民主権、平和主義、基本的人権)違反のテロリズム法は、憲法98条「この憲法は国の上位に位置する法律であり、これに違反する法律や行為はすべて無効になる」(超訳六法「憲法」尾崎哲夫著より)により当然無効です。

              これから私たちは何をすべきか?
              昨日の集会宣言は、「安倍政権は自らの政党名を真逆にした反自由、反民主主義の戦後最悪の最も危険な政権です。さらに、市民の自由を奪い戦争へと突き進む法律を次々と作り、憲法も変えようとしています。次の選挙を待つのでは遅すぎます。安倍政権打倒を掲げて立ち上がる時なのです」と安倍政権打倒を呼びかけました。

              私たちはどういう武器をもって闘うのか?
              ピーター・ガスニック氏は映画監督オリバー・ストーン氏との対談で、「歴史の真実と知識が『名誉ある戦争』だの『人類の自由と尊厳の進歩のために』だのといった、オバマをはじめとするこれまでの米国指導者やメディアの、戦争を繰り返すためのウソを見破ることができます。いったい、これまでの戦争とは、本当は何だったのかと考える。その結果、真実が軍事力を打ち負かすことができるでしょう。」と語っています。(「戦争と歴史を語る」週刊金曜日9/6号)

              「米国の掌の上での愛国」(「安倍改憲政権の正体」斉藤貴男、岩波ブックレット)ゴッコに興じるアベコベ自公政権打倒にも同じことが言えるでしょう。
              歴史の真実を学び、語り、メディアに騙されず自分の頭で考える主権者を増やすことに努力したいと思います。

               
              Posted by : 川本幸立 | 憲法 | 22:20 | - | - | - | - |
              憲法は、主権者である国民から権力者(政府・国会)への命令書〜96条改悪は憲法への死刑宣告〜
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                130520-1130520-2130520-3130520-4
                Posted by : 川本幸立 | 憲法 | 09:32 | - | - | - | - |
                真の「主権回復」は、日米安保条約第10条に基づき安保条約終了を国会で決議して米国に通告してから一年後だ!〜「万歳三唱」で露呈したアベコベ首相や国会議員らの薄っぺらさ
                0
                    先日のブログで、憲法(第41条)によれば「政府の最高機関」は選挙で国民から信託された「国会」であることを指摘しました。しかし、今の国会が「政府の最高機関」に相応しいものかどうかを検討する必要があります。

                  ● 現国会は、国民から信託されているのか?


                   これについては、1票の格差について昨年12月の衆院選をめぐる全国訴訟で、「選挙無効」判決が相次ぎ、小選挙区の区割りを「違憲」あるいは「違憲状態」との判断が続いています。小選挙区そのものも死に票が大きく、有権者の意向と議員の意向とは相当かけ離れたものになっています。これではとても国民から信託されているとは言えません。その上、信託されてもいない政府が、「壊憲」、TPP、原発再稼働などを国民の声を無視して遮二無二進めていることは立憲主義、国民主権、民主主義に反するファッショ的暴挙と断定せざるをえません。

                  ●「政府の最高機関」に相応しい実態があるか?

                   先月28日の政府主催の「主権回復の日」式典で、日の丸をバックに天皇皇后に向かってアベコベ首相や伊吹衆院議長をはじめ多数の国会議員、知事らが「天皇陛下バンザーイ」の万歳三唱をしたそうです。
                  昭和天皇は憲法に違反して「沖縄を半永久的に軍事占領してほしい」とGHQに進言し戦後の日米関係に深く関与していました。(「マッカーサー元帥のための覚書」1947年9月20日) 
                  本来、サンフランシスコ講和条約では、「日本国民の完全な主権」が承認された(但し沖縄を除く)ハズであり、日本国憲法が文字通り「国の基本法」として機能するハズでした。しかし、講和条約と同日に発効した日米行政協定(現・日米地位協定)・日米安保条約により、「日本の領土、領海、および領空は、米軍が他国を攻撃するための出撃地点や通過地点としてつねに利用」(「日米地位協定入門」前泊博盛著、創元社)され、「国家権力の行使を制限すべき「憲法」が、まったく機能しない」(同)状態で今日に至っています。
                  琉球大学の高嶋伸欣名誉教授は、「万歳三唱」について、「今回発声した張本人だけでなく、大半の議員が沖縄の人の神経を逆なでしたことに気付いていない。世代交代が進んで歴史を教える人がいなくなった今、議員は勉強会でも何でも開いて、一から歴史を学びなおす必要があるのではないか」と提言しています。(「東京新聞」5月1日朝刊)
                  今の国会は「無知の結集の場」と言えそうです。

                  ● 日米安保条約第10条に基づき条約終了を決議する国会が「政府の最高機関」に相応しい

                  鳩山首相は普天間基地を「県外または国外に移転させる」といっただけで辞任においこまれ、ハワイでは無期延期となっているにもかかわらず、日本へのオスプレイ配備問題について野田首相は「アメリカにどうこう言える立場にない」と日本が米国の属国であることを明らかにしました。

                  最高裁は、1959年に砂川判決で米国務省の指示に基づき、「安保条約のごとき、主権国としてのわが国の存立の基礎に重大な関係をもつ高度な政治性を有するものが、違憲であるか否の法的判断は、(略)裁判所の司法審査権の範囲外にある」との判決を下し、安保を中心としたアメリカとの条約群が日本の法体系よりも上位にあるという戦後日本の大原則を確定させました。(「日米地位協定入門」前泊博盛著、創元社)

                  そして今や、首都圏の上空は米軍が支配管理し、横須賀、横田、座間、厚木の各基地が首都圏を占拠しています。これでは日本は「主権国家」とはいえません。
                  「主権回復」を本気で考えるなら、米軍基地を撤去させたフィリピンやイラクに学んで、日本も米軍基地撤去と米国との対等な関係を目指す以外方法はありません。(フィリピン、イラクはその後米国との関係が悪化したということもなさそうです。)

                  そのためには何をすればよいか?
                  日米安保条約第10条には「この条約が10年間効力を存続した後は、いずれの締約国も、他方の締約国に対しこの条約を終了させる意思を通告することができ、その場合には、この条約は、そのような通告が行われた後1年で終了する」とあります。
                  つまり、政府の最高機関たる「国会」が、安保条約を延長しません、という決議をすれば1年後には安保条約と条約第6条に基づく地位協定は終了します。

                  アベコベ首相や石原慎太郎らが、権力欲と自らのおいしい生活のために米政府に土下座していることを覆い隠すために、壊憲、靖国信仰、日の丸・君が代強制、侵略戦争・「慰安婦」問題否定などで「偏狭なナショナリズム」をアピールしていることに私たち主権者はごまかされてはなりません。
                  日本は属国のままでいいのか?私たち主権者は米国や多国籍企業の植民地政策のために戦争する国になることを阻止しなければなりません。そのためには安保条約・日米地位協定を終了させ、文字通り日本国憲法を「国の基本法」として機能する条件を整える必要があります。安保条約・日米地位協定破を破棄する、そうした「政府の最高機関」に相応しい国会すべく、常に厳しく監視し愚かな議員をリコールしていくことが主権者の責務だと考えます。

                  Posted by : 川本幸立 | 憲法 | 13:55 | - | - | - | - |
                  サンフランシスコ講和条約発効による「主権回復」を考える 〜アベコベ首相の頭の中は明治憲法下の天皇主権・官治集権政治
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                       28日の政府主催の「主権回復・国際社会復帰を記念する式典」でアベコベ首相は、「本日を大切な節目とし、未来へ向かって希望と決意を新たにする日にしたい」「沖縄の人々が耐え、忍ばざるを得なかった戦中、戦後のご苦労に通り一遍の言葉は意味をなさない。沖縄が経てきた辛苦に思いを寄せる努力をなすべきだと訴えようと思う」と語り、東日本大震災での米軍の支援活動「トモダチ作戦」を取り上げ「かつて戦った者同士が心の通い合う関係になった例は古来まれだ」と評価したといいます。
                     主権の「喪失」や、沖縄の戦中・戦後の辛苦は、天災によるものではありません。戦中については、ポツダム宣言から引用すれば、「日本帝国を破滅の淵に引きずりこむ非知性的な計略を持ちかつ身勝手な軍国主義的助言者」「日本の人民を欺きかつ誤らせ世界征服に赴かせた、全ての時期における影響勢力及び権威・権力」によるものであり、戦後は、沖縄を切り捨てたサンフランシスコ講和条約第三条であり、日本の全土基地化と在日米軍基地の自由使用を認め、最高裁によって日本国憲法より上位に位置づけられている「日米地位協定」(旧・日米行政協定)と日米安保条約に他なりません。さらに、昭和天皇は憲法に違反して「沖縄を半永久的に軍事占領してほしい」とGHQに進言し戦後の日米関係に深く関与していました。(「マッカーサー元帥のための覚書」1947年9月20日)
                     
                     アベコベ首相は、これらについて触れないばかりか、軍国主義的助言者や彼らに欺かれて植民地支配に赴いた戦死兵の行為を賛美する「靖国信仰」の熱烈な信者であり、「壊憲」により戦中、戦前の明治憲法・治安維持法下の国家統治への回帰と軍事大国化をめざしています。
                     これらへの中韓両国の批判に対し、アベコベ首相は「脅しに屈しない」と抗弁したといいます。侵略戦争を正当化することは日本が受諾したはずのポツダム宣言を首相が否定することになり、このままでは国際社会で日本の孤立化は避けられないものと思います。

                     ところでサンフランシスコ講和条約には、\鐐莨態の終了(第一条a)、∀合国による日本国およびその領水に対する日本国民の完全な主権の承認(第一条b)、F本国は千島列島に関するすべての権利を放棄する(第2条c)、とあります。
                     今朝の朝刊をみると、アベコベ首相はロシアを訪問しクレムリンでプーチン大統領と会談し、北方領土問題の交渉再開で合意したそうですが、上記を明記した講和条約発効を「主権回復」として盛大な儀式を行った以上、ロシアから足元をみられるのは間違いないでしょう。


                    ●「主権回復」ではなく「国民主権の発効」というべき

                    「主権回復」について考えてみましょう。前記の△砲茲譴仂鯡麋効により、「日本国民の主権が承認された」ということになります。明治憲法下では天皇主権でしたから、新憲法制定後、占領状態で封印されていた「国民主権」がはじめて発効したことになります。
                    正確に言えば「主権回復」ではなく「国民主権の発効」と言うべきでしょう。

                    主権者である国民と政府との関係は、憲法前文によれば「そもそも国政は、国民の厳粛な信託によるものであり、その権威は国民に由来し、その権力は国民の代表者がこれを行使し、その福利は国民がこれを享受する。これは人類普遍の原理であり、この憲法は、かかる原理に基づくものである。われらは、これに反する一切の憲法、法令及び詔勅を排除する」とあります。詔勅とは「天皇の言葉」です。余談になりますが、昭和天皇による「沖縄の半永久的な軍事占領提案」はこの憲法前文、天皇の憲法尊重義務(第99条)に反します。

                    憲法(国の基本法)には「国家主権」や「国家統治」などという言葉はありません。あくまでも「国民主権⇒政府信託」であり、政府の最高機関は国会(第41条)です。
                    明治憲法下では「天皇の『皇祖・皇宗』からくる『国家統治の大権』は『臣民翼賛』にささえられて、政府・臣民が一体となるという閉鎖型の共同幻想をかたちづくったのです。そこでは国家統治は絶対・無謬だったのです」(「政治・行政の考え方」松下圭一著、岩波新書)が、現憲法下では「『制度』としての政府は、『主体』たる市民が基本法手続によって、その権限・財源について責任を信託しているにすぎません。この信託が失われるときは選挙によって政府をつくりかえることができます」(同著)。

                    アベコベ首相の頭にあるのは、国会、内閣、裁判所の「国家主権型権力分立論」=官僚統治論(官治集権政治)のようですが、61年前の条約発効と同時に発効した「国民主権」は「国家統治」ではなく「市民自治」「分権政治」を基本に据えています。
                    そもそも主権者の意向などおかまいなしに勝手に式典開催を強行するところに、アベコベ首相のアベコベ度が如実にあらわれているといえます。

                    Posted by : 川本幸立 | 憲法 | 11:39 | - | - | - | - |
                    日米安保条約、日米行政協定(現・日米地位協定)発効の日がなぜ「主権回復の日」なのか?!〜領土、国民は二の次で「統治権」しか頭にないアベコベ首相
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                        国家が成り立つには「領土、国民、統治権」の3要素が必要と言われます。とはいうものの、土地とそこに住む人々は国家以前から存在するものです。したがって、土地と人を支配する統治権力が現れることで国家が成立するという話ですから、「国家を国家たらしめる本質的な要素」は「統治権」(=権力)ということになります。権力とは、他者に服従を強制しうる力ですから、結局、国家とはそのための装置つまり人工的な強制装置ということになります。(「全訂 憲法学教室」浦部法穂著、日本評論社、第1刷10〜11頁)

                       さて、今日4月28日は61年前の1952年にサンフランシスコ講和条約・日米安保条約・日米行政協定(現・日米地位協定)が発効した日です。
                      アベコベ政権が「主権回復の日」として本日、記念式典を天皇皇后も出席させて都内で開催することに対して、講和条約により米軍の「軍事植民地」となり、日米安保条約・日米地位協定(旧・日米行政協定)による「治外法権」の被害を受けてきた沖縄の人々は、この日を「屈辱の日」とし、記念式典の開催にノーをつきつけています。(「東京新聞」28日朝刊)
                       
                       沖縄では「琉球民族独立総合研究学会」設立の動きなど、独立に向けた社会変革の取り組みが今後活発になりそうです。

                       ところで、なぜ、安倍はサンフランシスコ講和条約・日米安保条約・日米行政協定の発効の日を「主権回復の日」としたのでしょうか?
                       一つは、安倍には、国あるいは国家について、上記の「領土、国民、統治権」の3要素の内、「統治権」しか頭にないからだと思います。このことは、自民党や維新の会らが日本国憲法を「壊憲」し、権力者が好き放題権力を振り回すことができる中央集権的な明治憲法下の社会を志向していることと共通します。
                       二つには、日米同盟によって、安倍及び安倍につらなる勢力が統治権を獲得でき、経済的利益を得てきたということでしょう。
                       なお、日米安保条約は、米国に日本の防衛義務を定めてはいませんし、領土紛争への軍事的「支援」もあり得ません。
                       
                       今、第96条をめぐる「壊憲」論議が盛んです。「壊憲」というと第九条がすぐ頭に浮かびます。しかし、日本国憲法の重要なポイントの一つは、明治憲法下の「国家統治」(=天皇・官僚支配国家)ではなく、国民主権に基づく「市民自治」社会を目指したことです。日本国憲法の国民主権、第8章「地方自治」(第92条〜95条)から導かれるものは、「憲法は、市民の自助・共助、つまりみずからの自治・共和をめざして、政府をつくるための市民間のルールという国レベルの基本法です。憲法は、国家統治の基本法ではなく、市民自治の基本法です」(「日本の自治・分権」松下圭一著、岩波新書)ということになります。

                       自民、維新の会らの「壊憲」の「動き」について、明治憲法下の「国家統治」か「市民自治」かがもう一つの重要なポイントだと思います。

                      Posted by : 川本幸立 | 憲法 | 13:10 | - | - | - | - |
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