市民活動家・研究者(前千葉県議会議員)

◆ 川本幸立のブログ

県知事選と「二分三行」
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      今朝の朝刊(東京新聞千葉版)は「県政継続か 刷新か」の見出しで、明日28日に告示(来月17日投票)される知事選を報じています。

    地方自治の基本原則は憲法92条で、「地方が国から独立し住民の意思で、地方自治の組織や運営について事柄を決める」とし、団体自治と住民自治を基本とすることとされています。
    さらに憲法93条では、首長も議員も住民が直接選出するという「2元代表制」が規定されています。首長と議員は相互に競い合って住民に向き合い、住民自身が自治の担い手として自治体運営に参画し自分たちの生活をつくりだしていくという「住民自治」を柱にした自治体運営(住民福祉の充実に向けた制度化、税金の使途)に励まねばなりません。
    憲法99条では、首長、議員、公務員はこれらを定めた憲法を尊重し、守る義務があることを定めています。

    一方、首長や議員を選ぶ立場にある国民の責務については、「この憲法が保障する自由と権利は、国民自身の努力によって守らねばならない」(憲法12条)とされ、選挙時だけでなく常に首長、議会、議員が「団体自治」「住民自治」をしっかり推進しているかどうかを監視し、問題があれば時としてリコールなどで首を挿げ替えること(憲法15条)が求められています。
     
    「官僚の虜」化した千葉県議会の実態を1月8日のブログで指摘しました。一方で、知事はどうでしょうか?
     そもそも県官僚に「よきに計らえ」で、県庁に来ても午後3時には退庁していましたから、団体自治、住民自治などは頭の片隅にもありません。県官僚にとってこれほど都合の良い知事は全国でも例がないと思われます。
    しかし、こうした憲法に反する「愚かな実態」についてメディアも一番身近にいる議員の多数も一切報じず、語りません。

    昨年11月13日のブログで当時の石原都知事を評して、
    「政策、歴史、文化などにまともな見識がなくても週一度の非常勤で誰でもできる知事職、しかも税金で道楽三昧、一方、主権者意識がとぼしい多くの有権者にとって選挙は「旦那選びの人気投票」程度の認識しかないとくれば、ジャーナリズム精神の乏しいメディアの露出頻度の高い芸人が選挙に手を挙げるようになる・・・、これも石原の「犯罪」の一つで、森田、橋下、東国原らがその例でしょうが、問題はこういう方々に一票を投じる有権者が多数いるという現実でしょう」と記しました。

    小学校〜一般社会人を対象として、主権者の使命や住民自治の教育を充実し、一方、首長、議員には団体自治、住民自治、それぞれの使命などのそもそも論を学ぶ研修を義務付けることも考えるべきではないかと思います。

    ●森田知事就任1年の県政評価「評価に値しない」
    〜2010年4月7日「東京新聞千葉版」各会派の採点から


     3年前に森田知事1年の評価、期待を当時会派代表として記者から聞かれたので、思うことを率直に語りました。自民党は「合格点」、民主党は「政策は及第点」、公明党は「80点」、共産党は「つけようがない」、市民ネット・社民・無所属は「評価に値しない」という見出しで、当時の会派代表者による評価が掲載されています。

    再度読み返してみると、自民・公明・民主は森田知事を持ち上げる一方、私の評価が最も手厳しいものになっています。
    以下に、3年前の東京新聞に掲載された私の評価を掲載します。

    「『二分三行知事』だ。集中力は二分しか持たず、理解力は三行しかない。自分の考えがなく、知事として持つべき見識も持ち合わせていない。県議会では台本に頼り、自分の言葉で答えない。県幹部の手のひら上で踊らされているだけだ。
    東京アクアラインの料金値下げは、他の用途にも使えるお金を投入したが、なぜ福祉などより優先させたのか説明はない。子どもの医療費助成は、他の自治体が実施済みで、やって当たり前だ」 

    Posted by : 川本幸立 | 県行政 | 10:58 | - | - | - | - |
    千葉県議会の政務活動費条例案にパブリックコメントを提出しました 〜政務活動費は「成果」で評価を! 議員たちは高額の報酬と政務調査費を受け取る根拠を県民に示すべきだ
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        県議会では政務調査費として、年間480万円/人(個人420万円、会派60万円)が支払われてきました。この政務調査費が8月に成立した改正地方自治法では「政務活動費」に変えられ、今までの「調査研究」以外に「その他の活動」にも使えるようになりました。
       そして、「その他の活動」の中身は、条例で定めるとされています。

       そこで、「その他の活動」の中身、範囲を定めるため、「千葉県政務調査費の交付等に関する条例の一部改正」案が示され、12月14日から昨日(1月7日)の期間、パブリックコメントが実施されました。

       一番気になるのは政務活動費をあてることのできる経費の範囲ですが、改正案では
      「第二条 政務活動費は、会派及び議員が実施する調査研究、研修、広聴広報、要請陳情、住民相談、各種会議への参加等千葉県政の課題及び千葉県民の意思を把握し、千葉県政に反映させる活動その他の住民福祉の増進を図るために必要な活動(次号において「政務活動」という。)に要する経費に対して交付する。
      2.政務活動費は、別表に定める政務活動に要する経費に充てることができるものとする。」
      「別表
       十その他活動費 一の項から九の項までに揚げるもののほか、会派又は議員が行う要請陳情活動、県政に関する政策等の広聴、住民相談その他の政務活動に必要な経費をいう。」
      とあります。

       千葉県市民オンブズマン連絡会議は「政務調査費の透明化を求めてきた流れに逆行する」と批判し、使途の透明化を求める申し入れを県議会に行いました。

       すでに様々なパブリックコメントが提出されているようでしたので、私はそれらとなるべくダブらないように、以下のパブリックコメントを昨日(7日)提出しました。

      ●「千葉県政務調査費の交付等に関する条例の一部改正」に対する意見(1月7日提出)

      「 先月の総選挙の戦後最低の投票率59.3%は国政レベルでも「議会制民主主義が危機」にあることを示した。このままでは議会不要論が大きな声になりかねない状況にある。

      憲法93条で議会は「議員同士が議論しつつ決定し評価し監視する」機関であり、執行機関と対峙(二元代表制)する機関であると規定されている。

      しかし、現在の県議会の実態は、県民参加に無関心な一方、執行機関の追認機関になり下がり、多くの議員は専門性も市民性も持ち合わせず、「官僚の虜」化している。

      県職員に議会質問を作らせることが常態化していると聴く。また口利きが議員の使命だと勘違いしているかのごとき議員も散見される。

      これでは議員が一般人の生活給をはるかにしのぐ報酬や政務調査費(480万円/人・年)を受け取る正当な根拠を見出すことこそ県民にとって困難と言わざるを得ない。

      「議会制民主主義への無関心こそが住民自治を崩壊させる」と言われる。

      本条例を改正するにあたり、こうした県民の不信を取り除く対応を議会側が積極的に行う必要がある。

      そこで、以下の提言をする。

      (1)県議会として本条例案について県民への説明会・意見交換会を開催する。
      (2)政務活動費を「何に使ったか」だけでなく、その結果、執行機関の政策・方針にどのような影響を具体的に及ぼしたのかという「成果」で評価すること。
      (3)議会主催の政務活動報告会を県内各地で開催し、政務活動費の使途・成果の妥当性について県民に報告し対話する。また「使途」「成果」の詳細は議会HPで公表する。
      (4)2~3年後の評価見直し規定(一般県民も参加した第三者委員会で審議)を設ける。
      (5)「政務活動費」と「議員報酬」が明確に区分されることから現状の高額な「議員報酬」を一般県民の生活給ベースに改める。
      (6)議会及び議員の使命、議会活動への日常的な県民参加を規定した「議会基本条例」を県民参加で策定する。

      以上

      Posted by : 川本幸立 | 県行政 | 15:21 | - | - | - | - |
      地方自治の論理と国政との根本的な2つの違い
      〜地方政治にトップダウンの中央政党は不要
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        15日夜は、県文化会館で「チャイルドライン千葉」「ママパパラインちば」の活動を応援するために開催された「橋本のぶよチャリティーコンサート」(主催:NPO 法人子ども劇場千葉県センター)を楽しみました。「MY RIGHTS」(子どもの権利条約)、橋本さん自身の訳詩による「花はどこへ行った」がとりわけ印象に残りました。最後は、地域通貨「ピーナッツ」などで西千葉の「ゆりの木商店街」で地域活性化にとりくむ海保眞さんらと舞台に上がり「翼をください」を熱唱?しました。

        さて、菅再改造内閣発足を受けて緊急の世論調査結果が盛んに報じられていますが、16日の「毎日新聞」朝刊は、「内閣支持微増29%」「与謝野氏起用55%『評価しない』」「政権浮揚 不発」「民主党内に悲観論」の見出しで報じています。「(改造は)失敗だった。これから大変だぞ」との民主党参院幹部の「予言」も紹介されています。

        菅内閣を支持29%(前回24)、不支持49(56)で、支持の理由は「政策に期待できる」が10%(8)に過ぎず、「政治のあり方が変わりそうだから」という漠然としたものが64%(61)を占めます。一方、不支持は「指導力に期待できない」33%(37)、「政策に期待できない」35%(31)、「政治のあり方が変わりそうにない」29%(27)です。

        政党の支持では民主党20%(前回21)、自民党21(18)、公明党5(5)、みんなの党6(9)、共産党3(2)、社民党1(1)、支持政党なし42(44)です。
        また衆議院選が行われたら比例代表で投票する政党では、民主党25%、自民党30%、公明党6%、みんなの党11%、共産党3%、社民党1%、たちあがれ2、新党日本1です。

         「コンクリートから人へ」を撤回し、政権交代しても自民党政権時代の従来のレールの上を走り続ける民主党です。
        民主党新政権に失望し、かといって自民党に後戻りする訳にもいかない、他に選択しもないが、とりあえず・・・という有権者の姿が浮かび上がります。

        ちょうど、「なかにし礼氏×田中秀征氏、司会・佐高信氏」の対談「行き先すら分からぬ菅政権へ」(週刊金曜日11.1.14、)で、菅政権を次のように評価しています。

        なかにし礼「普天間基地問題でも、沖縄振興策をちらつかせて、自民党と同じことをやっている。本当に「政権交代」はあったのか疑ってしまいます」「理想像を掲げてくれないと世界に向けて何も発信できない」

        田中秀征「菅直人は能力的にも人格的にも、そもそも総理になる人間ではなかった」「ヒトラーですら理想を掲げた。しかし、菅さんは政治には理想は必要のないものだという認識に立っている」

        佐高信「ただ自民党の方がまだ悪いことをやるにも自覚がありましたね。民主党は未熟で、自分たちがやっていることの自覚がほとんどない」

        ●地方自治の論理と国政との根本的な2つの違い

        4月には統一地方選挙があり、千葉でも県議、市議の選挙が行われます。
        千葉県政を変えるには、
         仝幹部と議会で多数を占める自民党の馴れ合い
        ◆|羆依存(=中央利権と結びついた)の地域開発
         「コンクリ−トから人へ」を撤回した民主党政策
        を変えねばなりません。
        これを変えるのは県民一人ひとりの声であり怒りです。

        千葉県議会は95の定数の内、自民党が約6割を占め、8つある常任委員会でも絶対多数を占めています。ここ2年間の県政不祥事〜40億円県庁不正経理問題、県民損害60億円第三セクター経営破たん問題、7700万円外郭団体不正経理問題〜だけをみても不正や「天下り天国」を容認してきた自民党の責任は重大です。もちろん民主党も論外です。
        しかし、そもそも地方政治にトップダウンの中央政党でいいのでしょうか。

        地方自治の論理は国政とまったく異なります。

        一つは、議員内閣制ではないので、与党野党の区別がありません。県民の利益を最優先し、そのために議会が一体となって首長側(執行機関)と向き合い、競って県民への説明責任を果たすことが求められます。
        したがって議会には、
         崟策形成」にあたり「合議」を重視し、
        ◆崟策決定」にあたり議員相互、執行機関と「討議」し、
        7荵伺定や監査、事務事業評価などの「政策の評価」にあたっては厳格な評価
        が求められます。
        こう考えると、各議員の考えを尊重せず会派の有力者や中央の意見を会派内で強制するいわゆる「会派拘束」などは、地方自治にはますます相応しくないといえます。しかし、県議会では自民党〜共産党まで「会派拘束」がまかり通っています。

        二つ目は、地方自治では直接民主制を尊重しており、本来、最終決定権は議会ではなく県民が持っているということです。したがって、前述した 崟策形成」、◆崟策決定」、「政策評価」、の3つのそれぞれの過程において、議会への県民参加が求められるのは当然です。

        この国政と地方自治の二つの根本的な違いを、首長側(執行機関)も肝心の議員も、さらには中央政党も、県民もメディアもあまり理解していないように思います。

        自治とは県民による首長や県議会の「統制」に他なりません。憲法第12条には「この憲法が国民に保障する自由及び権利は、国民の不断の努力によって、これを保持しなければならない」とあります。これを地方自治におきかえれば、たとえ自分が一票を投じた知事、市長、議員であっても、彼らに委ねることなく常に政策を厳しくチェックし場合によってはリコール権を行使する姿勢が不可欠だ、ということになります。
        *参考文献:「討議する議会〜自治体議会学の構築を目指して」江藤俊昭著・公人の友社

        ●千葉県の政治権力の質を市民運動、地方議会改革を通して「私民自治」から「市民自治」に変える

        中央政党には期待できないとなると、あとは「ローカル・パーティ」、完全無所属ということになります。ところで、前述した対談で「市民運動の限界」が指摘されています。

        田中秀征「今の彼(菅首相)を見ていると、結局は市民運動止まりなんですね。本当はその先に大きなビジョンがなきゃいけないんだけども、市民運動家のまま総理になってしまったという感じです」
        佐高信市民運動ではなくて私民運動ですね
        田中秀征「人権というものは普遍的な価値があるから市民運動も絶対に必要なんだけども、それは権力の質を変えていくところに向かわなければいけない。でないと実際に権力をとった時に目指すところがなくなってしまい、『みんなで協議して決めてくれ』となる。そしてそれが最近は独裁型に変わるんじゃないかという危険性を感じる」
        政治というのは、被害を受ける側の立場に足を置いて、そこから物を考え行動する、そうでなきゃ駄目なんだ」
         (対談「行き先すら分からぬ菅政権へ」(週刊金曜日11.1.14、)から)

        この文章を読んで、2001年に千葉県で堂本知事が誕生して以降の市民組織の対応を思い起こしました。市民自治運動で「権力の質」を変える、首長を「統制」するという面が希薄だったと思います。それとともに、残念なことですが、「市民自治」運動の視点から堂本県政を検証し、市民運動のあり方を考えるという取組も未だ満足になされてはいません。

        その意味では千葉の草の根民主主義の再構築が必要でしょう。
        「ローカル・パーティ」、完全無所属の立場で、県政、市政に影響を及ぼし「建設的な政策提言」ができるのかと心配される方がおられるかもしれません。
        そもそも、政策立案には、まず当事者を尊重し現場を重視するなど徹底した調査研究を基本に据え、英知を結集することが求められます。

        この4年間の観察結果から、ハッキリ言って県議会において自民党も民主党も「建設的な政策提言」とは程遠い立場にありました。
        少数の「完全無所属」の立場でも、研究者や市民専門家やたとえば、自治体議員政策情報センター「虹とみどり」(http://www.greens.gr.jp/jouhou/index.html)のような組織とのネットワークにより、何ら問題なく建設的な政策提言を行うことができます。あとはそれを実現するのは主権者である県民の声です。

        千葉県の政治権力の質を市民運動、地方議会改革を通して「私民自治」から「市民自治」に変えたいものです。

        Posted by : 川本幸立 | 県行政 | 14:41 | - | - | - | - |
        千葉県が正すべき喫緊の課題は、
        仝幹部と議会多数を占める自民党の馴れ合い
        60年間、まともな地域経済波及効果の検証も行わず推し進めてきた中央依存(=中央利権と結びついた)の地域開発
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           新年おめでとうございます。


          元旦、普段話す時間の無い義父と久しぶりに話をしました。聞きたかったシベリア抑留生活のことです。父親が当時日本で貴重な無煙炭の炭鉱を経営していた樺太で生まれた義父は、1945年樺太で軍隊に招集され、その9月1日樺太の真岡でソ連の捕虜となり、ソ連の空襲・艦砲射撃による犠牲者の処理作業に2週間従事した後、ウラジオストックに送られ、そこからシベリア鉄道で半日ほどのアムール川上流にある収容所に送られたそうです。 

          捕虜の数は約500人、隣にはソ連国内で捕らえられた女性の囚人の収容施設があったそうです。その中にはパンを一切れ盗んだという罪でシベリア送りになった人もいたそうです。義父は幸運にもちょうど2年後の1947年9月1日、病傷人の付き添いとして最初の帰還船で京都・舞鶴に戻ることができました。2年間の捕虜生活の最初の1年間はつらい森林作業で、2年目はアムール川の魚の捕獲の責任者を命じられ、その捕獲量が多かったので表彰されたそうです。
          こうした過去の戦争体験者が年老いて少なくなる中、体験を記録に残し語り継ぐことは喫緊の課題だと思います。

          ところで、この「戦争体験の引継ぎ」について、昨年8月19日の「毎日新聞」朝刊の「文化欄」は、「戦争の『当事者意識』欠如を指摘」という見出しで、伊東裕史氏の「戦後論」(平凡社)を紹介しています。

          伊東氏は次にように語っています。
          「戦争の『当事者意識』とは、自分たちが戦争をしたという感覚のことです。同時代の日本人も、また後の世代にも、その意識が欠けていると思います」
          「ほとんどすべての日本人が町会や隣組単位で戦争をしたという事実は、誰も否定できません。ところが戦後の日本人は、軍部にだまされたと言い、政治指導者の責任を追及する中で、戦争への等身大へのかかわりを隠してきたのです」
          「自分たちが戦争をした事実をごまかしているから、議論を生産的に積み重ねられず、右派は正当化ばかり、左派は批判ばかり。戦争体験を引き継ぐといっても、受け手の心に届かない議論になっています」
          「膨大な国の借金にしても、自分たちがお金を借りて使っているという自覚が国民にあるかどうかは怪しい。政治家や官僚に責任を押しつけ、国民が自らのかかわりを棚上げしてはいないか、と考えてみることも必要だと思います」

          このことと関連して、最近読んだ本に伊勢崎賢治さんの「国際貢献のウソ」(ちくまプリマー新書)があります。
          その中で伊勢崎さんは、「世界平和のための憲法九条」を標榜している人々の本音が、「九条を使って世界を平和にする」のではなく、「自衛隊を外に出さないために九条を護る」ことであるのであれば、それでは国際紛争の現実から目をそらしているのではないかと指摘しています。ここでも「右」と「左」の対立に関係なく、世界平和に資する「当事者」足りうるのかどうかが問われています。

          さて、昨年の県議活動は、40億円県庁不正経理問題、公社等外郭団体の不正経理問題、60億円第三セクター破綻問題、09年度決算審査で忙しい1年間でした。

          決算審査では、過去60年間の千葉県の開発、つまり1950年からの京葉臨海開発、1980年代の「千葉新産業三角構想」の拠点開発(上総、幕張、成田)がもたらしたものの再検討を試みました。これらの開発は地域振興の名目で行われてきましたが、県はその「成果」について、「統計データ」を下にきちんと分析を行った様子はありません。

          もっとも、京葉臨海開発については、1975年に県企業庁が地域・経済波及効果について2つの報告書をまとめましたが、あまりの波及効果の低さに一般には公表しなかったようです。
          3つの拠点開発と高速道路ネットワークからなる28年前の「新産業三角構想」は、昨年度に策定された県総合計画でも継承されました。
          今までの県民税金の投入額670億円の圏央道は建設費に見合った便益は限りなくゼロに近いもので事業遂行の根拠はありません。総事業費700億円の北千葉道路事業は都心から成田空港へのアクセス強化を目的としていますが、完成時期の目途も無く、神奈川県が作成した調査報告書ではアクセス向上効果がほとんどないとされています。
          驚くべきことに県として事業効果について調査分析した形跡がまったくありません。

          2つの道路だけで総額2千億円に達すると思われますが、これらを既存市街地改善事業や住宅リフォーム事業、老朽化した教育施設の改修などに投入すれば、地元の中小企業が潤うことにもなりお金も地域で循環します。中央の道路利権に貢献する高速道路事業は地域振興や県の財政健全化の観点からも中止すべきです。

          しかし、なぜこうした中央の利権事業にストップがかからず推進されていくのか?
          その背景には、
           仝幹部と議会多数を占める自民党の馴れ合い
          ◆60年間、まともな地域経済波及効果の検証も行わず推し進めてきた中央依存(=中央利権と結びついた)の地域開発があります。

          そしてこのことが、40億円県庁不正経理問題、公社等外郭団体の不正経理問題、60億円第三セクター破綻問題、地域の疲弊と密接に結びついています。千葉県の民主党は圏央道推進を掲げました。「コンクリートから人へ」は撤回されたようです。

          今年4月は統一地方選挙です。
          今年も、千葉県の公共事業や県議会の実態を県民の皆さんに情報発信する所存です。
          当事者、主権者としてご判断いただきたいと思います。

          Posted by : 川本幸立 | 県行政 | 20:33 | - | - | - | - |
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