市民活動家・研究者(前千葉県議会議員)

◆ 川本幸立のブログ

<< 県議会最終日に提案された73億円の補正予算に反対する
〜中央レベルの道路利権(圏央道、北千葉道路、外環道路)の要請で組まれた補正予算ではないか?!
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〜八ツ場ダム、アクアライン社会実験、国道409号B/C,アスベスト他 >>
12月県議会県土整備常任委員会(12月14日):前半
〜北千葉道路、圏央道の必要性、利根川の堤防強化
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    12月14日の県土整備常任委員会を2回に分けて詳細に報告する。
    前半のポイントは、
    )明虱嫺始、圏央道に、国の「経済危機対応・地域活性化予備費」を活用して補正予算をつける根拠はないこと
    八ツ場ダムが治水上必要としながらも、ダム建設を前提とした利根川・江戸川の県内の堤防強化の必要な区間100kmが放置されていること
    である。

    ●12月県議会県土整備常任委員会(12月14日);前半
    〜国の「経済危機対応・地域活性化予備費」を活用した補正額12億4,350万円

    【川本】県土整備12億43百万の内、北千葉道路約10億、圏央道(東金茂原道路)2億23百万、利根川の河川改修に24百万ということだが、手続きとして、県から国に要望して、このうち3つが「経済危機対応・地域活性化」として示されたということだが、県土整備部関係でこの3つ以外に国に要望した事業はどんな事業があったのか、お聞きしたい。

    【栗原県土整備政策課長】今回の補正予算に関連して、県として、国道、そのほか北千葉道路以外に、国道356号小見川東庄バイパス、あるいは主要地方道鴨川保田線花輪橋など7件について補正要望をお願いしたところです。

    北千葉道路、圏央道に、緊急性、経済対策の根拠はあるのか?

    【川本】北千葉道路、圏央道、利根川の河川改修の事業が緊急性、経済対策、危機対策、地域活性化に該当する根拠は何か、お聞きしたい。

    【鯉渕道路計画課長】首都圏中央連絡自動車道は東京湾アクアラインと一体になって地域経済の活性化、観光立県千葉実現に寄与するとともに、災害時において緊急輸送道路として将来の役割を担う重要な道路です。
    このため、圏央道の着実な建設と早期かつ確実な建設に向けて国が必要な予算を配分したと認識しています。

    【知地道路整備課長】国道464号北千葉道路は、地域防災対策の向上に資する路線として、緊急輸送道路としての整備を推進する必要があるということから国が判断して補正されたと考えています。

    【大林河川整備課長】利根川の河川改修の補正について、安全度の向上を図るために実施すると認識しております。

    【川本】3つ以外の事業はどれをしたのかということだが、例えば緊急対策とか、安全ということであれば、千葉県では橋梁長寿命化修繕計画が策定された。現実にいろいろなところでの耐震とか、安全対策、そういう意味からすると道路の安心安全対策は相当緊急性があると思うが、そういうことに関して、先ほどあまりにも簡潔な答弁だったのでわからなかったので、こうした長寿命化とか道路の安全安心対策ということも国の方に提案されたのかどうか、再度確認したい。

    【富澤道路環境課長】道路環境課として、橋梁の耐震補強ということで4路線5箇所を要望したところです。しかしながら、国の方から認められなかったということです。

    北千葉道路開通の目途がたっていない

    【川本】そうするとこれは国が問題だと言うことになってしまうかもしれませんが、そういいながら、今回の北千葉道路、圏央道については緊急性、経済対策があるということで出されたということだが、そもそも、北千葉道路を毎回取り上げてきたが、いつ開通するか? これは実際、目処が立っていないわけですよね。開通してこそ、建設そのものでもいろいろな効果はあるかもしれないが、開通してこそいろいろな経済効果があり、緊急対策があるということですが、いつ、開通するか目処が立っていないものに関して投入する意味があるのか、どうなのかということが1つ。
    もう1つは、北千葉道路の事業効果そのものが定かでない。柏と成田空港間が120分が90分に短縮できると、しかし、今、90分で行けると言う声もある。
    神奈川県が策定した羽田〜成田リニアモーターカー構想の調査資料によれば、北千葉道路、圏央道ができたときにどうかというときに、都心の特に東京、神奈川の方と比べると、この北千葉道路や圏央道が開通しても都心と成田間に顕著な短縮効果はないという報告書を作っている。
    県として独自に効果を調査しなさいと言ったが、未だにしいていないというところで、そもそもこの北千葉道路に緊急性があるのかどうなのか、それが確認されていないということだが、これについてどう思われるかということが1つ。

    【知地道路整備課長】北千葉道路について、委員ご指摘の通り、完成時期を示せる状況ではありません。用地取得も難航し、目処も立っていません。また、公共事業費の削減という状況もあり(不明)・・、県としては、成田空港のポテンシャルを活用するために外郭環状道路並びにアクアラインを含めた圏央道等を千葉県の骨格道路として早期整備を図る路線として考えている。そういう部分も含めて、国としてもこの北千葉道路の重要性等を十分認識していただいて、今回の事業促進を図るということで補正措置を採択されたと考えております。

    圏央道の費用便益比(B/C)は1.0未満で、「事業中止」すべき

    【川本】圏央道に関して、私はずっと取り上げてきたが、費用便益比(B/C)が1.0を下回る事業は中止するというのが2008年2月の衆議院予算委員会で当時の冬芝国交大臣が答弁された、高速道路のB/Cが、実はこれは、建設ありきの見せ掛けの数字であると指摘されてきたが、例えば、圏央道の茂原〜木更津間は、国算出のB/Cは1.3だが、「その他道路」を差し引くと0.05になる。1.0をはるかに下回る。
    例えば、圏央道の別の区間ですが、今回のアクアライン社会実験を進める根拠となった調査報告をまとめた松下文洋氏は、圏央道の八王子〜神奈川・愛川間のB/Cは、国交省が2.9を出しているが、松下さんは、試算で0.38と計算している。
    圏央道の高尾山をめぐる裁判では、原告がB/Cを0.38と試算したことについて、国交省の課長は法廷でいっさい答えることができなかった、ということがあった。そもそも、費用便益費が1.0をはるかに下回る事業にどういう緊急性があるのかというところをきちんと証明しない限りはやる意味は無いと思うが、どうでしょうか。

    【鯉渕道路計画課長】圏央道のB/Cについては、以前からご指摘があったと思いますが、国の方では、費用便益分析マニュアルというものを実施しており、それに基づいて、適正にB/Cが算定されたと考えております。

    利根川・江戸川の県内の堤防強化必要な区間は100km

    【川本】利根川河川改修に関しては、国交省が「河川堤防質的強化の優先箇所の公表について」で、H19年3月、関東地方整備局管内の安全性点検が完了として、点検対象区間延長約1677kmの内、堤防強化必要区間延長は約51%の約849kmとしている。半分が堤防強化をしないと問題だと。概ね200年に一度の洪水への対応ということだが、今回ついている予算というのは、利根川河川改修に約24百万円しかない。これが事実とすれば相当問題だと思うが、千葉県内で利根川で緊急に河川改修が必要な箇所はどのくらいあるのか、そのために必要なコストはどのぐらいなのか。今回の24百万円の利根川河川改修はそのうちのどの程度に該当するのか、お聞きしたい。

    【大林河川整備課長】利根川河川改修について、県内の要改修延長ですが、県内の利根川・江戸川の点検の必要な区間は、約119kmですが、堤防強化が必要な区間としては、100kmです。
    全体のコストは、箇所ごとに今後対応していくということで、今、全体事業費としては出ていないと聞いております。
    今年度の事業区間ですが、今年は、河川区間で柏市の弁天下、野田市の瀬戸の堤防補強。ここは堤防の天端からの雨水の浸入を防ぐ天端舗装、それから、堤防の断面の拡大を今回実施すると聞いています。

    【川本】この経済対策、「円高・デフレ対策のための緊急総合経済対策」ということで、「地域活性化」、それから防災対策の緊急の対策としてでてきたわけですね。
    そういう意味からすると、北千葉道路がいつできるかわからない、また、成田・首都圏間の効果はあるといいながら、しかし、実態として具体的な数字として出てきていない、ということからすると、こういうものに緊急性とか、さまざまな経済対策の効果というのは、私は具体的に見えてこないと思う。
    圏央道に関しては、国交省のそれだけの効果があるというが、実際B/Cというのをきちんと検討した場合、本当にその効果があるかどうか、たしか、国交省でも見直しの作業に入りつつあるということですね。そこら辺は厳密に検討すべきであろうし、また、そもそも圏央道など環状道路や道路ネットワークを整備することで都市の渋滞をなくすという考え方は20世紀の時代のパラダイム、いまや時代遅れとなったという指摘もある。
    今まで、毎回議論してきましたので、北千葉道路、圏央道に関しては、経済緊急対策として、こうしたお金を投入する根拠はないということを指摘しておきます。

    【川本】利根川の河川改修について、千葉県内で119kmで県内で河川改修が必要な箇所が100kmとすると大体どのぐらいのコストがかかり、いつまでやろうとされているのか。
    2006年2月に利根川の河川整備基本方針というものがあるが、この中で、16,500万㎥/秒を河川改修で対応するということですが、これは2006年2月の河川整備基本方針に対応した河川改修計画と理解してよろしいでしょうか。

    【大林河川整備課長】100kmの区間の期間とコストということですが、今までの進捗状況を考えますと、相当期間を有すると考えております。
    コストは、先ほど申しあげたとおり、その箇所ごとに対策を検討するので、現在 全体のコストは出ていません。
    それから、整備水準ですが、200分の1の計画の一部であると考えています。

    Posted by : 川本幸立 | ◆)2010年12月定例 | 17:06 | - | - | - | - |
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