市民活動家・研究者(前千葉県議会議員)

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09年度県議会決算審査特別委員会詳細報告
「健康福祉部」
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    昨日24日の「毎日新聞」朝刊一面トップ見出しは「北朝鮮が砲撃 韓国応戦」「黄海・境界付近の島、100発着弾2人死亡」だ。ちょうど、1ヶ月前の10月末に韓国を訪問した折、イムジン川をはさんで北朝鮮を臨む統一展望台とその周辺に足を伸ばしてきたばかりだ。河畔でバーベキューを楽しむ人や遊園地に集う韓国の人々を見て、大規模な軍事的な衝突はないなという印象を持ったものだ。

    砲撃を受けた延坪島(ヨンビョンド)は、韓国が黄海上の南北軍事境界線と定める北方限界線(NLL:1953年8月に在韓・国連軍が黄海上に艦艇の行動北限として設定したもので92年発効の「南北基本合意書」は海上区域について「(境界線が)画定されるまで、双方が管轄してきた区域とする」とし、NLLを事実上認めた。)から約3kmの地点にあるが、北朝鮮は黄海で銃撃戦が起きた後の99年9月にNLLの「無効」を宣言し、NLLの南側に独自に「軍事統制水域」を設定して延坪島周辺海域を含む一帯を北朝鮮領海と主張してきた。過去にも銃撃戦が起きるなど「海の火薬庫」と呼ばれている。(「毎日」11月24日朝刊)

    韓国軍は22日から黄海で演習を実施しており、北朝鮮は「北側海域で射撃をした場合、座視できない」という通知文を韓国側送っていたという。一方、韓国軍当局は「演習は北朝鮮の方角ではなく西に向けて砲撃していた」と主張している。

    新聞の「見出し」からは「北朝鮮戦略説〜後継体制固め・米政府へのアピール」「北朝鮮の先制攻撃に対する韓国応戦」を前提とした記事が書かれている印象だ。

    24日夜10時からBSイレブンの「INsideOUT」で軍事ジャーナリスト田岡俊次氏(「北朝鮮・中国はどれだけ怖いか」(朝日新書の著者))の話を聞くが、北朝鮮海軍の貧弱さからも韓国軍演習の「北側水域」での「射撃」に反発しエスカレートした北朝鮮側の砲撃の可能性が強く、「戦略」説の根拠は薄いということも確かに一理ある。

    ともかくまず韓国軍の軍事演習内容も含めた事実関係の調査を国連・関係国でしっかり行う必要があるだろう。朝鮮戦争の終戦、平和協定への道筋も描く必要がある。朝鮮半島の南北分断に一定の責任があり、日本国憲法前文・九条に縛られた日本政府こそが、「武力によらない紛争解決」の立場から本来イニシアチブを発揮すべきだと思うが・・・。
     
    ●09年度県議会決算審査特別委員会詳細報告「健康福祉部」(11月5日)

    医師不足、医師確保が喫緊の課題といいながら9つの二次医療圏ごとに自治体病院において不足する医師の概数すら把握していない実態、看護師不足といいながら、看護師養成計画はまだ策定中であること、財政厳しいとしながらもがんセンター研究所と衛生研究所合築事業の白紙化で2億円もの設計費が無駄になりつつあること、ワクチンメーカーと一体化した厚生労働行政に追従するだけで疾病施策=予防接種しか頭にない県疾病対策行政、などが質疑の中で明らかになった。

    質疑項目は、
    1.21年度における人員配置と仕事量のバランスについて
    2.県内自治体病院における施設運営上の医師の不足数と各医師確保施策の評価について
    3.看護師不足について
    4.訪問看護ステーションについて
    5.児童相談所における児童福祉司の適正な配置と一時預かり施設の課題について
    6.がんセンター研究所と衛生研究所合築事業の白紙化について
    7.新型インフルエンザ対策について
    8.予防接種行政について
    9.犬猫の「殺処分ゼロ」対策、地域との連携について
    である。

    1、21年度における人員配置と仕事量のバランスについて

    【川本】
    今、行革推進委員会で組織・定員等の見直しを検討しているようですが、21年度における健康福祉部の人員配置と仕事量のバランスについてどのように評価されているのか。足らないのか、足らないけれど、一生懸命やっているのか、いやそうではなくて充分なのか、お伺いしたい。

    【永井参事兼健康福祉政策課長】
    健康福祉部の業務については、最近の景気低迷の影響を受けて県民からの相談や対応する事案が増えている。あるいは、法律や制度の改正や少子化や高齢化の進展により、新たな業務が増えたり、対人業務が多いことから複雑はケースが増えているということから非常に時間や労力がかかっています。
    また、予算関係も年々社会保障費が増えており、最近では、国の交付金の(不明)しました基金事業が増えていて、それに対する人的労力も増えています。
    こういうことから、部としては、職員配置には充分選択と集中を行うということ、市町村への事務移譲や民間のアウトソーシング等を積極的に活用するなど、業務改善に努めていることころです。
    また、適宜、部内の応援体制をとるなど 機動的な活用をしており、今後も適正な人員配置に努めてまいりたいと思います。

    【川本】
    人員配置と仕事量のバランスですが、一生懸命やられているという姿勢を聞いたのではなくて、実際の職員数と予算の割合で、本当にこのままでどうなのかというところを確認したかった。
    例えば、総務部の資料によれば、09年度、時間外労働を年360時間を越えて行った健康福祉部職員の数は49名で、総務部に続いて多かった。
    9月16日に開催された第4回行革推進委員会に配布された県資料によれば、職員数と最終予算額の推移は、H12年度を100とすると、H21年度は職員数は変わらず、予算額は1.9倍です。
     また、民生衛生費決算額・職員数では平成元年を100とすると、平成21年度は職員数100に対して、決算額は300です。
    責任を持ってやれるような人員配置になっているのですか。もう1度 お答え願います。

    【永井参事兼健康福祉政策課長】
    予算についても、業務についても増えています。業務が増えているところについては、毎年人員増を要求しているが、県全体の中で大きく人数が減っている中では、限界もあるだろうというところです。したがって、限られた中でどうやって効率的に仕事をしていくかということを我々は工夫して実施しています。

    【川本】
    ――要望
    人員配置と仕事量のバランスについて、行革推進委員会をみていると、下手をすると、まず、人減らしありきの行革になってしまう。そうではなくて、いかに県民サービスを充実させるかということ、特に健康福祉部において重要であるということから、人員配置と仕事量のバランス、現場をしっかり見て把握すべきだ。でないと、人件費削減の中で、最後のしわ寄せは県民に来る。きちんと人員配置と仕事量のバランスについては健康福祉部で把握をしていただきたい、と要望しておきます。

    2、県内自治体病院における施設運営上の医師の不足数と各医師確保施策の評価について

    【川本】
    医師確保は、喫緊の課題ということですが、平成21年度末における県内自治体病院における施設運営上の医師の不足数はどうか。また、医師確保諸施策が約1億円をかけて行われているが、その評価はどうなのか。

    【高橋医療整備課長】
    仝内自治体病院においては、オープンしたてとか、休止中の事情のある病院を除くと23病院ある。この23病院は、例えば、高度専門医療、あるいは救命救急センターを持っている大病院もあれば、地域医療の役割を持っている病院もあります。いろいろな種類、いろいろな病院によって、機能、それぞれ果たすべき目的等働いている。
    県内自治体病院の中で、医師数の推移を説明すると、平成21年度と22年度の常勤医師数の比較をすると、総計で24名増加しており、増加している病院が9病院、減少している病院が4病院です。
    一方、平成16年当初、新しい臨床研修制度が導入された年ですが、その時と22年度当初の常勤医師数を比較すると総計で52名増加しており、増加している病院が8病院、減少している病院が9病院という状況です。
    これらの23病院のうち、前年度と比べて医師が減少している病院は、地域的に山武・長生・夷隅・香取・海匝・安房、これらの各保健医療圏にあります。県としては、各病院が地域で求められている機能を維持・回復するために各病院、あるいは、開設者である市町村等と話し合いながら、支援を行っています。
    県内自治体病院の医師確保施策の評価について、県でこれまで実施してきた臨床研修医を集めるための臨床研修病院合同説明会などの対策に加え、平成19年度からは、特に、自治体病院の医師確保対策を強化しています。また、今年度からは、新たに、県が医師を採用し、自治体病院へ派遣する事業を実施することにしています。
    具体的な実績は、将来自治体病院に勤務する医師を確保するために設けた、研修医等への貸付制度を活用して、20年4月から3名、21年4月から6名、22年4月から6名の医師が、自治体病院で勤務を開始しました。
    また、市町村等が県外から医師を招聘する場合、県が補助する制度については、20年度と21年度にそれぞれ2団体が、4名ずつ、計8名の医師を確保しました。
    さらに県では、国に対して、地域の健康・医療・福祉に真に必要な財源を緊急に確保すること、地域医療に従事する医師の供給機能を強化するという観点から、臨床研修制度の見直しや、新たな医師供給システムの構築などを要望しているところです。
    なお、今年度からは「地域医療再生臨時特例基金」を用いた修学基金貸付の実施、旭中央病院に設置予定の地域医療支援センターや千葉県医師キャリアアップ・就職支援センター設置・運営などを通じて医師確保を進めていく予定です。

    【川本】
    これは基本的には、9つの二次医療圏ごとにみなければならないの、そこで(医療圏ごとにみて)どの程度不足しているのか。「増えています」は一生懸命やって見えるので効果があるのはわかるのですが、あと、実際どれぐらい不足しているのですか。ということを、わかればお願いしたいと思います。

    【高橋医療整備課長】
    先ほど、地域的には、香取・海匝・安房 この3つの保健医療機関で自治体病院の医師の減少が多いと申し上げた。私どもとしては、絶対的に各病院がどれだけの医師が必要かというのを出すのは非常に難しいと考えております。私どもとしては、各病院とそれぞれ個別に相談して、あるいは、その開設者の市町村と相談して、各地域で求められている機能を維持するためには、どのレベルの、どの診療科の医師をどれだけ必要かという個別の相談、あるいは、経営の仕方の工夫等、それぞれ個別に相談して、それぞれ解決の方向に向けて努力しているところです。

    【委員長】
    いくら不足しているかという数字をいわないと いくら不足していますかというご質問ですから。

    【高橋医療整備課長】
    医師の不足数については、先ほどの答弁の中で、各地域でどれだけか人数を出すことは難しいということです。

    【委員長】
    基準はないですか

    【高橋医療整備課長】
    基準といいますのは、しいて言えば 医療法上の医師数が最低基準です。それぞれ要員としては、基準をクリアしています。ただ、実際の運営で、規模の維持・回復するための医師数がどれだけ必要かというのは、(不明)の病院で依然として解決していない問題と認識しています。

    【川本】
    ――意見
    自治体病院における運営上の医師の不足はどうなのか、ここはある程度、把握しなければ具体的な医師の確保施策はできない。きちんと医療圏ごとの(不足する)医師数を把握することは必要であると申し上げたいし、把握していただきたいと思います。

    3、看護師不足について

    【川本】
    千葉県は医師と同様、看護師も人口10万人当たりの数が全国でワースト2位、
    早急に改善する必要がある。先ほど奨学金の話も出されたが、第6次看護職員受給見通しでは、08年12月末現在、4万883人となっていたが、実際に就業している数は3万9,525人と、1,359人下回っている。この原因は何か。またその対策はどうか。

    【高橋医療整備課長】
    需給見通しにおける看護職員の供給数は、業務従事者届をもとに、関連する統計資料や看護職員確保のための施策の効果などを考慮して、対象期間中の就業者数を推計したものです。平成20年度末の業務従事者届に基づく実就業者数は、供給見通しの約97%となっています。
    その原因としては、再就業者数が見込みよりやや少なかったと考えております。あるいは、従業者届けが未提出の就業者も若干あるものと推測されます。
    県では、養成力の拡大・拡充・強化対策、定着促進対策、再就業促進対策の3つの観点で積極的に看護職員確保対策を積極的に推進していきたいと考えております。

    【川本】
    09年度と10年度の看護職員確保対策関係の予算を比べると、定着促進対策が大幅に増やされ、養成力の拡充強化対策は微増にとどまっている。今後県は、民間の養成所新設や養成課程増設など、新規の看護師養成について、本来力を入れるべきだと思うが、どのような方向性なのか。

    【高橋医療整備課長】
    平成22年度の看護職員確保対策の当初予算額は、21年度当初予算額に対して約20%の増額になっております。
    その大きな要因としては、対象施設数の増加や、補助基準額の引き上げや、院内保育運営費補助額の増額など、定着促進対策の予算額が約40%増額したことが挙げられます。
    看護職員の離職率が高い状況が続いており、働きやすい職場環境の整備等定着促進対策の積極的な促進が重要と考えております。
    養成力の拡充強化対策についても、看護学生に対する修学資金の貸付枠を拡大したほか、民間の看護学校の運営費、施設整備費に対する補助等の実施により、引き続き、看護師志望者の確保及び県内就業率の向上に取り組んで参ります。
    また、看護師養成施設の新設や養成過程の増設など、現在、複数の学校法人から看護系大学や看護師養成施設を設置したいとの相談を受けております。今後、これらの具体化による募集定員の増加に向け、補助事業の説明を含めた相談対応等、積極的に支援してまいりたいと考えています。

    【川本】
    定着ももちろんだが、一方で、新規の看護師養成を充実しなければダメだ。県立保健医療大学の定数を増やしたりする必要があるのではないか。その点で、特に、准看護師の減少が目立つ。
    昨年は館山准看護学校(定員20人)が廃校になったが、実際、県内の病院勤務の看護師のうち、22.4%が准看護師であり、准看護師の減少に歯止めをかけることが看護師不足解消の大きなカギとなるのではないか。また、昨今は社会人で准看護師になりたいという人が増えているという、日本医師会の調査もある。
    そういう意味で、県立保健医療大学の定数増とともに、千葉県として、准看護師養成の拡大を図るべきと思うがいかがでしょうか。

    【高橋医療整備課長】
    県立保健医療大学については、県内で保健医療技術者を目指す学生を総合的な健康づくりの推進力となる人材、実践力があって、将来的に医療の現場で指導者となりうる人材を育成するために開学したものです。平成21年4月に開学したばかりです。
    現在、開学2年目という段階で、現在、及び、将来に向けて、教育養成体制、施設等の課題等を全体的に評価・検討しているところです。
    准看護師養成の拡大について、医療の高度化に伴い、看護業務も高度な知識・技術が求められてきている一方、高齢者介護の場における看護職員の役割も増加してきている。准看護師も看護師に劣らず、県内の医療機関で大きな役割を果たしてきていると認識しています。
    したがって、引き続き、准看護師養成所及び、准看護師資格を有する方を対象とする2年制看護師養成所に対する運営費の補助、在学生への修学資金の貸付など、看護職員の養成に努めていきたと考えております。

    【川本】
    看護師不足ということで具体的な看護師養成計画はどうなのか、これはありますか。

    【高橋医療整備課長】
    看護師の養成計画ですが、今現在、第7次の看護職員需給見通しを立てているところです。その中で、看護職員の計画的な養成、あるいは 定着促進、再就業促進対策、これらを計画的にやっていくことに検討中です。

    【川本】
    ――要望
    検討中ということですので、しっかり実態を直視して、准看護師の養成を含めて、計画の中に明記していただきたいと思います。

    4.訪問看護ステーションについて

    【川本】
    在宅医療の供給が必要な療養者が増え続けている現状では、訪問看護ステーションの果たす役割は大きい。しかし、近年は減り続けており、09年には200を切ってしまった。また、千葉県では訪問看護利用率も全国的にみると低い。この原因は何かという見解をうかがいたい。
    また、利用者やケアマネージャーの訪問看護に対する認知度がまだ十分ではないように思える。認知度をアップするため、どのような施策が必要と考えるのか。

    【高橋医療整備課長】
    (神20年度に県が、千葉県看護協会へ委託して、県内のケアマネージャーを対象として実施したアンケート調査の結果では、訪問看護の利用が進まない理由としては、訪問看護師不足、利用者・家族の認識の不足が多くあげられている。あるいは、訪問看護ステーションとケアマネージャーや医師との連携の促進が必要だと。あるいは、訪問看護サービスの認知の促進が必要という実態が出てきました。
    ∨問看護の利用を促進するために、平成21年度から、訪問看護推進事業の実施内容を検討・評価する訪問看護推進協議会の委員に、ケアマネージャーの代表を加えました。
    今年度は、協議会での検討を踏まえ、訪問看護サービスの利用・活用促進を目的に、一般県民、医師やケアマネージャー等の専門職、それぞれを対象としたリーフレットを作成し、医療機関の退院調整部門や居宅介護支援事業所に配布する予定です。
    先ほど、委員から、訪問看護利用率という言葉が出ましたが、それについては、私どもでは、把握しておりません。

    【委員長】
    施策については?

    【高橋医療整備課長】
    施策については、今の答弁では不足だったかもしれませんが、訪問看護の利用を促進するための活動を平成21年度からやっております。訪問看護推進協議会の委員にケアマネージャーの代表を入れて、連携の促進、訪問看護体制の認知度の促進を図っているところです。また、協議会の検討を踏まえて、訪問看護の普及のためのいろいろなPR活動などをやっていくということです。

    【川本】
    ――要望
    訪問看護ステーションについては、訪問看護に対する認知度のアップ、利用率等、具体的な施策で効果を上げていただきたいということを要望します。

    5.児童相談所における児童福祉司の適正な配置と一時預かり施設の課題について

    【川本】
    先週、千葉市稲毛区にある中央児童相談所を視察しました。その印象としては、
    施設の老朽化が相当あること、狭いということ、設備関係で(今度)壊れたらもう使えない、内壁のコンクリートの壁に亀裂があるなどの実情があります。
    一方で、児童福祉司は一人30件が限度といわれる中、実態としては70〜80件抱えている。
    児童相談所における児童福祉司の適正な配置と一時預かり施設の課題について、どう認識しているのかお伺いしたい。

    【飯田児童家庭課長】
    中央児童相談所は昭和47年築で、築37年になります。そのほかにも、柏児童相談所が築35年、銚子児童相談所が築36年、君津児童相談所が築30年で、いずれも老朽化しております。
    修繕も随所に発生しており、修繕は、子どもたちの生活の場である一時保育所を最優先に緊急度・優先度の高いものから、順次対応しているのが現状です。
    建替えなどの大規模な改善については、平成19年3月に社会福祉審議会から答申をいただいております。所管区域の見直しや中核市への働きかけ等の課題が示されています。その他にも、地域特性や相談件数の状況を踏まえて、所管区域の見直しも含めて、中央児童相談所の敷地内での建て替えは非常に困難だと思うので、そういうことも含めて、検討していかなければならない。当面は富浦学園等の県立施設の整備を優先課題としてやって参りたいと考えています。
    児童福祉司の適正配置について、児童福祉司は、児童福祉法施行令の中で、人口5万人から8万人に1人というのを標準にしています。県内では、この4月で83名の児童福祉司を配置しています。約6万3千人に1人ということで、法令基準は満たしていますが、全国レベルではワースト9位という状況は、先ほどご指摘いただいたとおりです。相談件数が増加していますので、今後とも厳しい状況に対応するために、計画的に職員の増員について要望し、努力してまいりたいと考えております。
    一時保護所の課題については、中央児童相談所に限らず、被虐待児が多く入所する状況になっております。半数以上が被虐待児ですので、心のケアや個別のケアの対応が必要な子どもの入所が増えています。それから、年齢の高い子どもの入所が増えているというのが、一つの課題だと思います。
    もう一つは、入所期間が長期化していることが課題だと思っています。課題としては、この2点が大きな課題だと考えています。

    【川本】
    中央児童相談所の一時保護所を見たのですが、授業もやられていたが、倉庫を改造したような場所で、隣の教室の声が聞こえ、また、年齢差も大きな子どもたちが同じ教室で学ぶこと、これは無理だなと感じた。
    それから、団欒スペースも小さな子どもたちと中学生の子どもたちが同じスペースで過ごさなければならないという点も課題だ。
    そういうことからすると、施設の老朽化も含めて、一刻の猶予も無いなということから、施設の移転、大規模更新計画についても、しっかりこれから考えていかねばダメだ。そういう点からすると、県有施設の有効利用という観点から、全庁的に例えば、統合後の利用されない学校施設の有効活用など、ファシリティマネジメントというものを重視する中で検討すべきではないかと思うが、ご見解はいかがか、お伺いしたい。

    【飯田児童家庭課長】
    県有の未利用地等の利用については、定期的に情報が各部署から回ってくるようになっていますので、今後とも、情報収集に努めたいと思っております。
    建替えの場所等についても、中央児童相談所の場合は、千葉市の政令市の中で、政令市にも児童相談所があります。そういうことで、今の場所に建替えをするのか、違う市なのかなど、いろいろな課題があるので、専門家の方々の意見も伺い、対応していく、検討していく必要があると思っております。

    【川本】
    ――要望
    児童相談所、特に、一時保護所の充実等について、移転等が必要があれば、是非、全庁的なファシリティマネジメントの機能を充実する中で、迅速に検討いただきたいと思います。

    6.がんセンター研究所と衛生研究所合築事業の白紙化について

    【川本】
    私は 白紙化したのかと思っていたが、21年度決算では9410万円が支出されている。合築事業がどうなったのか。今後、どうなるのかということと、今までの設計費などで投入した県費はいくらか。

    【永井参事兼健康福祉政策課長】
    衛生研究所とがんセンターの合築の関係については、本年9月の定例県議会の中で、衛生研究所の建替えは、従来、がんセンター研究局との合築により整備することとしてきたが、しかし、昨年度行った事業見直しにより、がんセンター研究局との共同研究事業として計画してきた「千葉県大規模コホート調査研究事業」が当面凍結とされたこと、衛生研究所の老朽化と耐震性の問題は、早急に対応しなければならない喫緊の課題であること、などの理由から、衛生研究所は単独で建替えをすることを検討してまいりますと、答弁した。
    現在、衛生研究所の建替方針については、がんセンターの施設整備との整合性や仁戸名地区の土地利用の見直し等を踏まえながら、関係部局と協議・調整をしているところです。
    今まで、衛生研究所とがんセンター研究局との合築で、基本設計・実施設計を実施し、約2億円を支出しています。現在、衛生研究所の単独建替をする際、以前実施した設計の1部を変更することができるのかどうか、庁内の関係課と協議・調整をしているところで、可能であれば、有効活用していきたいと考えています。

    【川本】
    衛生研究所とがんセンター研究局との合築事業については、これは2億円という設計費が投入されたが、これは合築するという上での予算投入だったわけで、もちろんこれが白紙化されたのはいろいろな理由があるにしても、県民からみれば、この設計こそが有効利用されなければ、2億円は何だったのか、と厳しく問われると思うが、そのへんをどう捉えているのか。どういう形でこれを有効利用されようとしているのか、お伺いしたい。

    【永井参事兼健康福祉政策課長】
    委員がおっしゃるように、2億円という金額は決して少ない金額ではないので、県民の皆様から厳しい見方をされるのはもっともだと思います。私どもとしても、できる限り設計で培われたノウハウや内容について有効利用したいと考えております。例えば、設計の中で検討され、衛生研究所の機能の配置をどのように機能的に行っていくかとか、動線をどうするかとか、そういったことについては、新しい(不明)に引き続き活かせるのではないかと思っており、そのような有効利用しながら対処していきたいと思っております。

    【川本】
    ――意見
    合築事業の白紙化の問題で、2億円を投入ということであり、もし、これを有効に利用しないということならば、県民からの批判は相当強いと、申し上げておきます。しかし、本当に有効利用できるかということには、私は疑問に思っております。無駄にはできないということを、しっかり胸に留めておいていただきたいと思います。

     
    7.新型インフルエンザ対策について

    【川本】
    抗インフルエンザウィルス薬として、タミフル・リレンザを26億円、22年度末投入予定ということだが、一方で、先ほど話を聞いていますと、ワクチンで相当予算を取ったが非常に(実際の)接種が少なくなったという。しかし、(その予算から)10億円を越年度に残したということです。この新型インフルエンザワクチンの副作用について、どう認識されているのかお伺いしたい。

    【藤崎疾病対策課長】
    確かに、インフルエンザワクチンの効果はあるが、限定的な部分もあり、現在、新型、季節性に限らず、これを打っておけば感染しないというそこまでの能力は持ち合わせていない、ただ 重症化防止については、一定の効果が期待できるといわれています。
    そういうことで、今回の豚インフルエンザ以外の新型インフルエンザについては、国の事業として行われてきたが、法定の接種のような形での接種勧奨はしないという形で、個々の判断に基づいて接種をしてください、ただし、やはり基礎疾患のある方には重篤化すると最悪の場合は死に至る恐れもあるということから、優先順位をつけて接種をしてきたものです。
    結論としては、情報をそえる形で接種についての体制を整備してきたところです。

    8.予防接種行政について

    【川本】
    予防接種行政全般についてお伺いしたいが、1994年の予防接種法の改正により、任意摂取となった。そこで判断するのは、「それぞれ各人が判断するんですよ」と、「小さな子どもさんを持っている方はお母さん、お父さんが判断するんですよ」と言ったときに、きちんと予防接種のマイナス面など摂取される側に必要な情報が伝えられなければダメです。
    実は、小さなお子さんを持っておられるお母さんに聞かれるのは、予防接種をしなければ病気に罹り、とんでもない状況になる、という恐怖心を持っておられる。そうでなくて、うたなくても、今は、例えば、百日咳であれば抗生物質があります、破傷風であれば、空気に触れるような浅い程度の傷であれば問題ないし、そもそも赤ちゃんの病気ではない、必要ないですよ、ということをきちんと伝えてあれば、後はお母さんの責任としてどうするか、ということを決めればいい。こうした情報を県民に提供すべきだと思うが、それが無いのが現実で、どう認識されているのか、伺いたい。

    【藤崎疾病対策課長】
    予防接種法に規定されている定期予防接種の話ではないかと思うが、例えばという話で、抗生物質もあるし、治療もできるとのことですが、今、抗生物質そのものが耐性菌の出現が続々と続いておりまして、そういう中で、私どもの認識としては、予防接種で防げる疾患については、予防接種で子供さんたちを守っていきたいという、基本的認識で事業に取り組んでいます。
    ただし、国については接種の勧奨をしていますから、法令上も努力義務を課しているような形で(不明)。
    もちろん、予防接種については、打った場合のリスクと打たない場合のリスクのバランスの上で成り立っているということは十分認識しています。そのマイナスの情報、いわゆる、副反応がつきものだということ、極めて少ないが重篤な副反応が生じるという情報も添えて、接種の勧奨をしていただくような形で、予防接種の実施主体である市町村に対して指導を常々行っているところです。

    【川本】
    ――意見
    新型インフルエンザワクチンに関しては、例えば、北里研究所のワクチンの臨床試験では、対象200人のうち、2名の重篤な副作用の発症があったという報告もあります。
    そして、昨年11月22日に厚生労働省は新型インフルエンザ予防接種副反応検討会を開催し、この会で報告された接種後の死亡者数は21名。会議では因果関係がはっきりしないから原因ではないということになったようだが、インフルエンザは季節性・新型を問わず、ワクチンに感染予防効果はないということを、厚生労働省は認めている。だからこそ、強制や義務ではないということを強調している。重症化予防はあるかと聞いても信頼できるデータはない。インフルエンザの予防接種、季節性(の効果)に関しては、昭和60年代(川本注:1960年代を訂正)の前橋医師会の行った調査で無効であることが証明としている。
    予防接種行政というのは、まず、予防接種でなくて、本来は自然感染をして免疫を獲得しながら丈夫にするというのが、基本です。それを逆立ちして考えられては困るわけで、だからこそ、お母さん達、子どもに打たなかったら大丈夫なのか、非常に一つのストレスになりながら、子どものことを心配するという状況を解消して、そうではない、打たなくてもこういうことだから大丈夫ですよという条件を合わせて提供する必要がある。県として、厚生労働省の考えを自分たちは県民に伝えるだけであるとするならば、私はそれは問題であるということを指摘しておきたいと思います。
      
    9.犬猫の「殺処分ゼロ」対策、地域との連携について

    【川本】
    千葉県動物愛護センターにおける殺処分数は、平成21年度は犬が2641、猫が5915で、犬は平成15年度より3分の1以下、猫は約半分となっている。
    殺処分ゼロに向けて、「安易な動物の引き取りを徹底的に拒否する」「手数料の大幅アップ」「迷子の動物を飼い主に戻す取組」などいろいろ考えられると思うが、犬・猫の「殺処分ゼロ」対策、地域との連携について、こうした取り組みについて一層推進するための、取り組み内容、あるいは、課題についてどう考えているのかお伺いしたい。

    【渡辺衛生指導課長】
    県では、犬・猫の致死殺処分頭数を減少させるための対策として、平成20年度に 千葉県動物愛護管理推進計画を策定し、計画性のない繁殖の防止、終生飼養といった飼い主責任の徹底、責任の所在を明らかにするマイクロチップ等所有者明示措置の推進などをしている。
    その結果、犬・猫の致死処分頭数は年々減少していますが、動物に関する問題は、地域の啓発活動が重要であることから、今後は、動物愛護推進員及び動物愛護ボランティア等の地域活動を充実させて、飼い主責任の徹底と適正飼養の啓発、新たな飼い主への譲渡などを推進して、致死処分頭数の減少に努めるものです。

    【川本】
    ――要望
    犬・猫の殺処分ゼロについて、まだまだ、猫も6,000近く、犬も2,600.、これが殺処分になるというのは問題で 是非、「殺処分ゼロ」目標に掲げて、その実施に向けて取り組んでいただきたいと思います。



    写真は、10月24日に訪ねた韓国・統一展望台とその周辺。
    イムジン河をはさんで北を望む。
    朝鮮戦争時に被弾した機関車など。























    Posted by : 川本幸立 | ◆)09年度決算審査特別委員会 | 19:20 | - | - | - | - |
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