市民活動家・研究者(前千葉県議会議員)

◆ 川本幸立のブログ

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〜09年度決算審査特別委員会詳細報告
「総合企画部・前半」
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09年度決算審査特別委員会詳細報告
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三番瀬再生、県が主導すれば諸課題が迅速に解決されるという根拠は何もない
〜09年度決算審査特別委員会詳細報告
「総合企画・後半」
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    昨日15日は、地域の方たちと共に長生村にある合同資源産業(株)の磯部鉱石資料館(http://www.godoshigen.co.jp/museum/index.html)を見学した。同社は天然ガスとヨウ素の2つの事業を行っているが、南房総にはあと800年分の天然ガスが埋蔵されており、ヨウ素については、同社は製品の約70%を海外に輸出し世界の需要量の約8%をまかなっているという。
    資料館は金を中心とした鉱石が約1300展示されている。かつては900を数えた鉱山も、今はほとんど稼行されておらず、金鉱山も鹿児島の菱刈鉱山一つになったという。
    解説を聞いていると標本から、地球の歴史、科学技術、金属産業、地域振興、エネルギー政策、公害(防止)、温泉、坑内の厳しい労働環境、戦争中の強制労働などと思いが広がる。最近はじめた「縄文学」とともに、鉱物・鉱山についても学びたいと思う。

    ●09年度決算審査特別委員会詳細報告「総合企画・後半」(11月1日)

    4.三番瀬再生推進事業について

    (1)三番瀬再生推進事業の事業費について

    【川本】
    三番瀬再生推進事業に係るすべての事業費(農水・県土所掌分を含む)、総合企画部が一番所掌の所でしょうから、その累計と内訳(ハード、ソフト別)についてお伺いしたい。というのは、時間ばかり経って、金ばかり掛けるという指摘が議会の一部で指摘されていますが、本当にそうなのか、ということです。

    【田島副参事(兼)三番瀬再生推進室長】
    平成21年度の三番瀬再生に係る事業費は総合企画部、環境生活部、農林水産部、県土整備部で、合計で約4億8,831万円です。このうち、会議費は約603万円です。

    【川本】
    今までの累計はどうなのかということをお聞きします。というのは、何でこんなにお金がかかるのかと議会でも一部の方が質問するのですが、会議費とかではなくて護岸整備などのハードの費用が多いのではないかと思うのですが。

    【田島三番瀬再生推進室長】
    平成18年度から平成22年度までの数字になりますが、平成18年から21年度までは決算の数字、平成22年度は予算の数字になりますが、5ヵ年の合計になりますが、事業費の総額は約25億5,946万円、このうち、会議は約4,015万円です。

    (2)保全条例制定の取り組み

    【川本】
    三番瀬の保全条例制定の取組について、進捗状況はどうか。

    【田島副参事(兼)三番瀬再生推進室長】
    三番瀬円卓会議から提案された、『三番瀬等の再生、保全及び利用に関する条例要綱案』、この中には保全のために規制、利用のための管理、あるいは、制裁内容と過料など、県民の権利制限となる可能性のある内容が規定されています。このため条例の制定に当たっては、生物の多様性の確保や、三番瀬の適正な利用方法にかかる規制等の必要性とその内容の検討、あるいはまた、既存法令との関係の整備、調整、それから関係部局で実施している事業や許認可等との調整など、幅広い観点からの検討が必要であり、これらの検討を行ってきたところです。今後とも、県議会での議論も踏まえながら、引き続き条例の制定について課題等についての検討を深めていきたいと考えております。

    (3)再生会議の評価と今後について

    【川本】
    県としての再生会議の評価と今後どうなるのかについて伺いたい。

    【田島副参事(兼)三番瀬再生推進室長】
    再生会議の評価と今後については、再生会議については、三番瀬円卓会議の後継組織として平成16年に設置され、これまで、三番瀬再生の基本計画や事業計画の策定などに取り組んできたところです。しかしながら、埋め立ての中止からすでに9年が経過した中で、必ずしも全ての事業が順調に進展しているわけではないことから、今後は行政が基本計画等に基づいて具体的な再生事業を着実に進めていくことが必要であると認識しております。また、本年、策定された行政改革計画においても既存の審議会等のあり方を抜本的に見直すべきとしております。そういうこともあり、再生会議については行政が主体的に三番瀬の再生にスピード感を持って取り組めるものとなるよう検討しているところです。

    【川本】
    県として再生会議の評価をして、審議会のあり方を見直すというが、県が関わって保全条例の制定、ラムサール条約の登録、江戸川放水路等も含めた諸課題について迅速に動くという保障はないでしょう。前回の再生会議でも様々な分野の専門家がいるからこそ、迅速に対応策が検討できると委員から指摘されている。県が主導すればこうした課題が迅速に解決されるという根拠は何もないと思うのですが、それについてどう考えるか、お聞きしたいと思います。

    【田島三番瀬再生推進室長】
    事業が、県が(不明)というご指摘ですが、ご質問のありました(不明)につきましては、先ほど・・論のお話をしましたが、それもありですが、それ以前に条例の制定に当たっては、条例自体に条例の制定が必要不可欠だという理解が社会一般にあるということが前提になると思うが、再生会議の中でも取り上げられているが、そのような理解が必ずしもなされていないのではないかという意見もあり、条例制定に向けての社会一般の理解を深めていく活動を続けていく必要があると考えております。
    ラムサールについては、推進すべきという意見と消極的な意見がありますので、やはり登録に当たりましては、関係者の合意が大前提になりますので、その合意形成に向けて取り組んでいく必要があると考えております。
    江戸川放水路については、再生会議の中でまだ議論が始まったばかりですので、今、課題の整理が行われているということで、再生会議の議論を今後踏まえて対応していきたいと考えております。

    【川本】
    三番瀬の再生会議ですが、私も再生会議を傍聴しておりまして、相当いろいろな焦点が絞れてきたという印象をもっています。放水路の問題を含めて。やはり漁場をきちんと取り戻すということと、ラムサール条約登録ということは平行して、両立するのだと確認されたうえでやっているとすると、ここで行政が主導ということよりむしろ、再生会議主導という形でやったほうが、私は非常によいのではないか、再生会議の委員の皆さんの意向をしっかり尊重いただきたい。

    5.県内水道の統合化、広域化について

    (1)中期経営計画の4つの基本目標との整合性

    【川本】
    県水道局の中期経営計画の4つの基本目標との整合性について、どう考えているのか。

    【石渡水政課長】
    県内水道の統合・広域化については、九十九里地域、南房総地域、県水道局及び県との水道の実務者検討会を通じて議論してきたところです。県の水道局からは中期経営計画で掲げている4つの基本目標達成については整合性について、特に影響を及ぼすものと聞いております。

    【川本】
    県内水道の統合化、広域化についてですが、統合化というのは県水を経営とは切り離して、県水の料金とは完全に切り離して考えるという趣旨なのかどうなのか。報告書を見ると、統合により見込まれる効果として県一般会計からの財政措置により、受水費の低減が見込まれるとあるが。

    【石渡水政課長】
    統合・広域化について、県水道局の(不明)を切り離すということが、当面の考え方におきましては、統合後の用水供給料金については当面は従前の事業体単位で設定するが、将来的には料金の格差の是正を図り、用水供給料金を県内同一とするため、地域間の合意が得られるように検討を進めていくとしております。
    このため、当面の間は、現在の事業体別での料金を設定するということでございます。
    経営の統合を考えているわけですが、各地域で合意が得られるように丁寧に話をしてまいりたいと考えております

    (2)九十九里地域・南房総地域の水道用水供給事業体の経営状況と施設更新計画

    【川本】
    九十九里地域・南房総地域の水道用水供給事業体の経営状況と、将来の施設更新計画必要コストはどうか。県水地域への、あるいはすでに生活している地域への水道料金へどの程度跳ね返ったのか、ということが非常に危惧されますが、そのことについて、どう考えているのか、お伺いします。

    【石渡水政課長】
    九十九里地域・南房総地域水道用水供給事業体の経営状況について、九十九里地域水道企業団の21年度の決算は黒字、また、南房総地域水道企業団の21年度の決算についても黒字となっています。
    また、施設の更新について、料金への影響は、九十九里地域、南房総地域の検討の過程において、今後、施設の更新を計画的にやっていくとしております。
    統合した場合の料金への影響ですが、水道局の中期経営計画の中でその目標の1つとして、現行の料金を維持できる経営基盤づくりをという考えですけれど、22年3月に公表し『県内水道の統合・広域化の当面の考え方』において、統合後の用水供給料金については、当面は従前の事業体単位で設定することとしており、県水道局の水道料金に影響を及ぼすものではないと考えております。
    また、県水道局からも『影響は、現計画については生じてこないと考えている』と聞いております。

    【川本】
    両企業団の資産、負債は県に引き継ぐということですが、この資産、負債の負債というのはどの程度なのか。いわゆる県の財政にとっての負担はどうなのかというところが報告書では見えないので、再度質問させていただきます。

    【石渡水政課長】
    両企業団の負債については、21年度末の企業債残高について申し上げると九十九里地域水道事業団については、153億8400万の残高、南房総地域水道企業団については60億840万円の残高があります。
    今後の財政負担については、現在、市町村の水道に対して補助金をだしているところですが、そういうことも含めて水道全体の負担をどうするかについて、今後検討して行くことを考えております。

    【川本】
    県内水道の問題、今、いろいろな負債があるということですが、ここら辺のことの県民全体への説明はこれからですし、では、どうやっていくのか、ということもこれからの検討課題ということですので、まず経営統合ありきということではなくて、しっかり説明責任を果たすということを最優先にやっていただきたい。

    6、最大給水量・給水人口と八ッ場ダム事業

    【川本】
    20年度の1日の最大給水量・給水人口と給水量について八ッ場ダム事業との関係でどうなのか。

    【石渡水政課長】
    平成20年度のデータが最新のもので、県内の給水人口は581万3千人、1日最大給水量は、209万3,639?です。
    八ッ場ダムの建設についての考えですが、本会議等でも答弁させていただいておりますとおり、本県にとりましては、利水、治水の両面で必用不可欠な施設という認識です。
    10月25日にも1都5県の知事の連名で建設促進についての声明を発表し、建設の促進については、他県と連携して適切に対応してまいりたいと考えております。

    【川本】
    八ッ場ダムに関しては、209万?、給水人口581万人ということですが、千葉県総合計画の将来人口推定によると、2016年に626万人と(最大となり)、一人当たりの給水量を見るとだいたい350〜360?/日ですので、この626万人でも、220万?を少し超えるぐらいである。私たちずっと八ッ場の問題を取り上げてきましたが、例えば、中川、江戸川緊急導水などを入れると、実質的には千葉県の現保有水源というのは、260万?/日である。一方、県の推測でも225万?/日あるということですので、これらから、八ッ場ダムは(利水面で)必要無いということがはっきりしてきたということを指摘しておきます。

    7、東葉高速鉄道について

    【川本】
    東葉高速鉄道の09年度の営業損益、営業外損益、金利軽減策、県からのOBを含む職員の派遣状況はどうなのか。

    【豊島交通計画課長】
    営業損益と営業外損益について、平成21年度における鉄道事業における営業収入は150億7千万円、営業費用については103億5千万円で、約47億2千万円の営業利益を確保しています。営業外損益は、営業外収入は3億6千万円、営業外の費用は鉄道・運輸機構に対する債務にかかる支払利息の46億円を含め、51億2千万円で、47億6千万円の赤字となっています。その結果、3,900万円の赤字になっています。
    今の利息が非常に高いので、そのための軽減策ということですが、鉄道・運輸機構への償還額が、委員ご指摘の通り、利息を含めて非常に膨大です。昨年度の平均金利については、1.69%と過去に比べて非常に低くなっているということですが、それでも会社の経営を圧迫しているというところです。こちらについては利息を下げていただくと大変助かるのですが、あちらの運輸機構も(不明)の話もあります。こちらについては、毎年国および機構に対して金利負担の軽減について要望を実施しているところです。具体的に今後の計画として、会社側は少しでも金利負担を安くしたいなということで、平成29年度以降に償還する予定を前倒しで償還しようということで、元本220億円を平成19年度から平成28年度にかけて繰上げ償還して、将来の金利負担の軽減を図ろうとするところです。
    県の職員の派遣状況は、東葉高速に対しては、現在、県から人的支援を行っていますが、代表取締役社長としてOBが1名、他3名を役職員として派遣しており、3名のうち2名がOBで、1名が現職です。

    【川本】
    東葉高速鉄道、(膨大な債務とその利息があり)なかなか厳しいところですが、抜本的な解決方法というものがあるのでしょうか。 たとえばかつての道路特定財源分を公共交通機関に投入するなど、国が財政支援するなど国に働きかけをすることが一番重要でないかと思うがいかがでしょうか。

    【豊島交通計画課長】
    東葉高速の実績等の問題について、委員のご指摘の通り、東葉高速については3度にわたって当初の開業期間が延びていて、建設費の部分が非常に2千億円から3千億円に増えたということで、その分の借り入れた金利が非常に高くなっているところです。それについては現在、国に働きかけを行っていること、先ほど申し上げたとおりですが、平成19年度から第2次の支援策として、自立支援委員会等を設置して支援策、それから、地域の活性化を進めていこうと考えております。これについては、平成19年から28年まで継続をしており、現在、利用状況が増えており、八千代に新しい街ができた、ショッピングセンター、映画館ができた、そういう形で 今後も船橋と八千代で開発の予定もあります。そういう開発がきちんと予定通り進んでおり、平成21年度、こちらも計画については 資金援助については見直しのローリングをしているが、昨年度見直した結果によると 現行どおり進めば、28年度の計画終了時においては、かなりそのまま進めていけるという形ですので、 国に対しての働きかけは、委員ご指摘の通りですが、健全な計画と実効性のある地域の活性化との3本柱でこれから進めていきたいと思います。

    8、知事の政策アドバイザーについて

    【川本】
    知事の政策アドバイザー2名、これは総合企画部の所掌ということですので、09年度の出勤実態、報酬実績、実績評価についてお伺いしたい。

    【松下政策企画課長】
    政策アドバイザーについて、出勤の実態と報酬、2人政策アドバイザーがおり、まず1人、国との調整等を担うアドバイザーについては、県庁に111日、出張で県内に2日、都内に4日行っており、合計で117日の出勤で、報酬額は351万円です。
    もう一方、情報発信等を担うアドバイザーについては、県庁に188日の出勤で、報酬額は470万円です。
    実績はとして、国との調整を担うアドバイザーからは、アクアライン通行料金引き下げを始めとする、各省庁との折衝の際の連絡調整とか、総合計画、行革計画、財政健全化計画の策定県の重要計画の策定についてのアドバイスをいただいた。
    情報発信等を担うアドバイザーについては、各種行事での知事のあいさつ、講演、新聞・雑誌への寄稿、各種キャンペーンをはじめとする、県のPR施策についてアドバイスをいただいています。
    評価としては、こうした、政策アドバイザーからのアドバイスにより、平成21年度の円滑な政策の推進が図られたと考えております。

    【川本】
    知事の政策アドバイザーの件に関しては、相当な税金を投入している。しかも、具体的なテーマで依頼をしているわけではなく、指揮命令系統もはっきりしていない。いろいろな委員があるというのは、私は承知しています。その場合は、具体的なテーマを与えられています。今回のような国への調整だとか、情報発信だとか、実に抽象的なものです。県から県民への説明責任を果たすには 指揮命令系統と具体的にどういう実績があるか、ということをきちんと説明責任を果たすべきと思います。アクアラインがどうとか言われましたが、国と調整といっても、国にあるいは東京に行かれたのが、ごく微々たるもの(4回)です。しかも現役の国会議員の秘書であればまだしも そうでない。どこまで国との調整ができるのかと、私は非常に疑問を持っています。そういう意味で、指揮命令系統等とともに、具体的に何をしたのかということを県民に説明責任を果たすことを要望しておきます。

    〜要望〜

    【川本】
    4半世紀経過した千葉新産業三角構想による事業の地域への影響について統計データ等を踏まえた評価を行うこと。
    三番瀬、猫実川河口域の豊かな生態環境には驚きました、三番瀬再生会議の今後については行政主導では早期に解決できる根拠は無い。再生会議の今後については、再生会議の総意を尊重することを要望する。

    Posted by : 川本幸立 | ◆)09年度決算審査特別委員会 | 20:51 | - | - | - | - |
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