市民活動家・研究者(前千葉県議会議員)

◆ 川本幸立のブログ

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6月県議会一般質問(6月4日)報告
〜公社等外郭団体の不正経理と県からの天下り
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      10日は9時半から会派代表者会議が開かれた。
    議題の一つは4会派が6月3日に議長宛申し入れた「調査特別委員会設置」提案の扱いをどうするかで、自民党がゝ偽報告・繰越手続き問題は組織的ではなく個人的な行為であること、公社等外郭団体の不正経理問題は本会議・常任委員会で審議することが特別委員会報告書で確認されていること、を理由に提案を拒否した。

    一方、議会選出の2名の監査委員の辞任に伴い、引き続き自民委員が2名を独占する意向であることを明らかにした。私が、それでは県民は納得しないのではないかと指摘したところ、自民委員から「専門能力のあるものを監査委員にする」との返事がきた。監査委員の「名誉職化」と「馴れ合い」が不正経理を許した要因の一つだが、何の反省もないことにあきれるばかりだ。少なくとも監査委員の報酬を全額返還すべきと思うが、たった3ヶ月3%の議員報酬カット(約8万円/議員)でごまかそうとしている。
     微々たる金で「臭い物に蓋」の狙いが露骨だ。

    ●6月4日の一般質問質疑応答
    ・53%約4億5千万円が突合できず不明

    【川本】まず、公社等41の外郭団体の諸問題から、不正経理問題について伺います。
    5月28日付けの県の報告書「公社等外郭団体における経理調査の結果について」によれば、03年度〜08年度の6年間の消耗品に関する調査対象額約8億5千万円の内、実に支出ベースで53%にあたる約4億5千万円が業者帳簿との突合できず適正かどうかの判断ができませんでした。団体毎では、県身体障害者福祉事業団は1億67百万の内の88%が、県産業振興センターは1億7百万円の内80%が、不明のままです。これは知事部局の不明額が約3割だったことと比べ異常な高さです。不明の理由は、額の大きな7団体について見ると、廃業等が2業者1億5千万円、帳簿廃棄が18業者1億7千万円、帳簿提出拒否が6業者7千万円です。法令による帳簿保存期間内であるにも関わらず廃棄したり、提出拒否で突合できないものが2億4千万円もあります。
    そこで伺います。
    突合できないものについて、不適正額の推計値をどのように算定するのか?

    【総務部長】
    1 昨年度に行いました県庁の不正経理の調査におきましては、「突合できなかったもの」についての不適正額の推定につきましては、突合できたものについての各部局ごと、各年度ごと、いわゆるaからg分類ごとの不適正の処理率というものを用いまして、細かく推定いたしました。
    2 一方で、公社等外郭団体の今回の調査では、「突合できなかったもの」の理由といたしまして、まず、業者の倒産等による部分が極めて大きいことや、突合できなかったものの割合が団体ごとに大きく異なること、さらには、各団体のサンプル数が県の場合と比べて極めて少ないことから、今回不正のありました16団体全体を平均して推定することは非常に不合理ですし、各団体ごとに県と同様の推定を行うというのも困難でございましたので、不適正額の推計は行いませんでした。
    3 しかしながら、今後、各団体において県に対する補助金や委託料の返還、あるいは団体職員の団体に対する返還などにつきまして、詳細に調査検討を行っていく訳でございますけど、そうした中で必要に応じて、ご指摘の突合できなかったものについての不適正額の推定が必要に応じてなされるよう、適切に指導してまいります。

    ・不正経理の指揮命令系統は?

    【川本】帳簿提出拒否をする業者に強く提出を求めるべきだと思う。12業者のうち9業者は、県でも取引のある業者ということだ。
    次に、プール金つまり裏金ですが、報告書によれば03年度から08年度の6年間で8団体3060万円であり判明した不正経理処理額全体の約6割を占め、08年度末は4団体1624万円であります。
    このプール金について入手した資料によれば、03年度当初に940万円のプール金があることから02年度以前から不正が行われていたことが明らかです。また社会福祉事業団などでは年度によって600万円近くが増減しています。
    まさに外郭団体において組織的な不正が行われていたことになります。
    これは不正経理調査特別委員会報告書に記載された委員会設置の要件に該当するものであり、議会としての徹底調査が求められます。
    そこで二点目として伺います。
    こうしたプール金を含めた不正経理の指揮命令系統について、県においては「課長→副課長→経理担当者」ということだったが、個々の外郭団体における指揮命令の実態はどうなのか、またすべてを調査で把握できたのか。

    【小宮総務部長】
    1 団体ごとの、個別の指揮命令系統につきましては調査しておりませんが、その中には、経理担当職員が自分の判断で行ったものや、上司が暗黙のうちに了解をしたもの、また、上司から明確な指示がないものの担当者が行ったものなど、様々なケースがあると思われます。
    2 不適正な経理処理に対する今後の対応につきましては、県に準じた取扱いをすでに要請しておりますけど、今後、団体における今後の取扱いの検討の中で、ご指摘のような事実関係も含めて検証されるよう適切に指導してまいります。
     
    ・調査対象となる委託料、補助金の総額は1430億円

    【川本】三点目に、県が支出した委託料、補助金が適切に使用されたかどうかを精査する必要があるが、調査対象となる委託料、補助金の総額はいくらか?また、今後、どのように調査し、いつ結果を発表する予定か?

    【総務部長】
    1 今般の調査で16団体において7千6百万円の不適正処理が認められましたが、これらの団体に対する県の委託料や補助金の総額は、平成15年度から20年度までの6年間の合計で、約1,430億円となっております。
    2 また、県からの委託料や補助金については、各々その目的や対象などが異なりますことから、当該委託料や補助金と、各団体ごとの不適正な経理処理の内容や金額などとの関係を精査し、そのうえで、県に対する返還の必要性を検討いたします。
      その結果については、できる限り早期に取りまとめて公表させていただきます。

    ・詳細情報を開示すべき

    【川本】不正経理の詳細については、県と同様のレベルですべての情報を開示すべきと思うが、情報公開についてはどう考えるか。

    【総務部長】可能な限り資料を御提供したいと考えております。なお、県とは別の団体に関係する資料でございますので、団体とも協議をした上で適切に対応させていただきます。

    ・外郭団体の役員は県幹部経験者、関係部局の指定席

    【川本】次に、県からの人事、財政面での外郭団体への関与について伺います。02年7月の県総務部行政改革推進室による「公社改革の基本的な考え方」によれば、「県からの人的支援は、原則なくすこととする。特に経営責任者については、民間からの積極的な起用を図る」「県退職者の採用については、県退職者の経験・能力が必要な場合のみに行う」とあります。
    また、財政については、「独立採算を原則とする。県の財政負担が必要な場合には、県民の視点に立って真に必要なものに対する最小の負担に留めることとする」とあります。しかし、これに反して、昨年度及び今年度は、41団体のうち、33団体の役員に県退職者及び県職員が就任しています。
    そこで、まず伺います。
    役員についてはほぼ2年毎に交代している、県民からみれば県幹部経験者をはじめ関係部局の指定席であり腰掛け人事そのものではないか。

    【総務部長】
    1 県職員を公社等に派遣する場合は、団体からの派遣要請を踏まえ、その必要性を検討のうえ、いわゆる「地方公務員派遣法」の原則である3年以内の期間で、職員を人選し、派遣しております。
    2 また、県退職者の再就職については、団体から要請があった場合に、適任者がいれば、求人情報を紹介するに留めることにしております。県退職者の採用は、それぞれの団体で判断をされているところです。
    3 今後とも、派遣人数を減らすなど、公社等の自立型経営が推進されるよう努めてまいります。

    ・天下りの渡りの廃止を

    【川本】過去5年間、05年〜9年の天下りの渡りは8人いる。DNA研究所、東葉高速鉄道が目立ち、これらは一千万円を超える年収が保証されているようだ。東葉高速鉄道は渡りの指定席のように見える。
    腰掛人事が横行しているとしか思えないが、少なくとも、天下りの渡りについて、直ちに廃止すべきと思うがどうか。

    【森田知事】県退職者の再就職については、団体から要請があった場合に、適任者がいれば、求人情報を紹介するに留めることにしております。
    県退職者の採用は、それぞれの団体の判断で行っているところです。

    ・神戸市の派遣職員に係る確定判決を踏まえて補助金、委託料のあり方を見直しを

    【川本】次に、昨年12月、神戸市が外郭団体に派遣した職員の人件費をめぐり、「市は職員を外郭団体に天下りさせ、補助金や委託料で高給を維持している」として返還を求めた住民訴訟で市長と3つの外郭団体に対し、計約2億5千万円を市に返還させるよう命じた判決が確定しました。
    この住民訴訟は、市が外郭団体に派遣している市職員の給与を実質的に市が払ってきたのは「公益法人等への一般職の地方公務員の派遣等に関する法律」に違反しているから、その違法に支払った給与相当額を、実質的に給与支払者である市長が損害賠償せよというものです。一方、千葉県においては、08年度の外郭団体への県職員派遣は、常勤役員へは16人、常勤職員へは237人とあります。そこで伺います。
    この確定判決についての県の見解はどうか?また、この判決に伴い補助金、委託料のあり方を見直す必要はないのか?

    【森田知事】
    1 神戸市の派遣職員に係る裁判所の判決は、派遣職員の人件費の負担に関する重要な判決であると認識しています。
    2 この判決を受け、派遣職員の人件費のあり方については、既に検討を行っているところであり、判決の趣旨を踏まえ、適切に対応してまいります。
    Posted by : 川本幸立 | ◆)2010年06月定例 | 00:00 | - | - | - | - |
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