市民活動家・研究者(前千葉県議会議員)

◆ 川本幸立のブログ

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6月県議会一般質問(6月4日)報告
〜野田市産業廃棄物中間処理施設周辺の健康被害問題について
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      14日(月)に県土整備常任委員会が開催(午前10時〜)される。常任委員会は実質的な審議の場で、本会議の一般質問と異なり、ほぼ一問一答方式で行われる。

    私が取り上げる項目(予定)は以下の通りだ。
    1.虚偽報告、繰越手続き問題について
    (1)安房農林振興センター虚偽報告問題について
    (2)安房地域整備センター繰越手続き問題について
    2.公社等外郭団体(県土整備部所管)について
    (1)不正経理問題について
    (2)08年度の業務委託費と民間事業者への再委託分(各団体毎)について
    3.アクアライン社会実験について
    4.圏央道計画について
    5.柏北部中央地区区画整理事業地内土壌汚染問題について
    6.一宮海岸侵食対策について
    7.八ツ場ダム建設代替地の安全性について

     さて、6月4日の一般質問報告の5回目として、野田市産業廃棄物中間処理施設周辺の健康被害問題の質疑応答の詳細を以下に紹介する。
     2日には処理施設でボヤが起き、空気汚染は何ら改善されない。
    これを受けて、7日の議会散会後、地元市議、住民と県との交渉が行われ同席した。

    ●6月4日一般質問質疑応答
    ・1月29日の調査だけでは不十分

    【川本】次に、野田市産業廃棄物中間処理施設周辺の健康被害問題について伺います。
    この問題については、定例議会のたびに、我が会派が本会議で取り上げてきましたが、被害を受けた住民の方たちが専門家の支援を受けて自主測定した結果、東京都のいわゆる「杉並病」の発生源となった杉並中継所周辺の大気とよく似ていることが指摘されています。発生原因ついてVOC(揮発性有機化合物)が疑われることから、県が千葉県環境財団に「ばい煙およびVOC」測定を委託し、4月にその結果の報告書が発表されました。

    報告書で、県が測定のために試料を採取した1月29日は、住民が実施した簡易なVOC測定結果によれば総VOC量は、ピーク時の10分の一程度という濃度の低い日でした。VOCの濃度は実際日時によって大きなバラツキがあります。
    定性分析については、報告書では強度が小さい物質については定性困難とし、確実に同定されたものとして20物質を挙げています。しかし、VOCの中は超微量であっても存在するだけで危険な物質が存在します。東京都杉並区は杉並病の調査の折、200近い物質を同定しています。
    今回の調査の目的は、VOC物質の実態をできる限りそのまま把握し健康被害の要因を探ることでしたが、報告書では、自動車排気ガス、杉並病と比較してどうなのかについて分析されてはいません。

    そこで、県の報告書内容について伺います。
    VOC濃度は杉並地域の例からも日時によって数十倍もの差があると言われる。今回の1月29日の調査結果のみで判断することはできないと考えるがどうか。

    【森環境生活部長】
    1 今回の調査は、当該事業場敷地境界の風上、風下と事業場の煙突の排出口において、どんなVOC(揮発性有機化合物)が含まれているかを調べるとともに、シックハウス関連物質、有害大気汚染物質及び煙突からのばい煙に含まれている物質についての濃度を測定したものです。
    2 VOCとして検出された物質は少なく、また濃度についても、低い測定結果となっております。
    3 VOC濃度は、気象等の条件によって変わることもあるので、今後も調査を実施いたします。

    ・どんなVOCがあるかを把握することが不可欠

    【川本】次に.今後の対応について伺います。
    1点目に、4月19日付けの廃棄物指導課の文書「VOC多項目分析等委託について」によれば、今後の対応として、「定性試験で検出し濃度が解らない項目について定量試験を行う」とある。しかし、東京都杉並区が杉並病問題の折に実施したように、まずどんなVOCがあるのか、全体をきちんと把握することが不可欠と考えるがどうか。

    【環境生活部長】どんなVOCがあるのかを把握することは、必要なことと考えておりますので、今後も調査を実施いたします

    ・連続測定の必要性

    【川本】2点目に、日時によってVOC濃度に大きな差がある。健康被害を受けた住民の方々が求めているように連続測定を実施することが必要と考えるがどうか。

    【環境生活部長】大気の測定は、風向の変化など測定結果の変動によりまして変わるため、一日を通して採取するといった手法によりまして一定期間連続して調査を行います。

    ・専門家の協力で汚染の全体像を明らかに

    【川本】3点目に、未知の物質が多数を占めるVOCについては専門的知見が求められる。専門家や当事者を含め、汚染の全体像を明らかにし有効な対策を講じるべきと考えるが如何か。

    【環境生活部長】今後も、VOCに関する調査を実施してまいりますが、その結果について専門的知識を持つ方々の意見を聞きながら、環境研究センターなど関係機関と連携して対応を検討してまいります。

    ・健康被害調査の実施を

    【川本】4点目に、そのためにも健康被害の実態把握のため、数キロ四方の範囲の被害調査の実施を、野田市と検討すべきと考えるがいかがか。

    【環境生活部長】野田市が行った健康調査アンケート実施結果については、承知しております。県としては、まず、大気の状況を調査し、専門的な知見等も聞きながら、関係機関と連携して対応していきたいと考えております。

    ・毒性物質の検出と発生源の操業停止

    【川本】私は先月、現地に行き、数十軒のお宅を訪ねた。
    現地では9歳の犬が血を吐いて死に、化学物質過敏症と診断された農家の方はほとんど家からでられず、高校生の方はアレルギー性結膜炎で涙がとまらず、両親は店をたたみひっこしを考えている状況だ。また、一昨日は当該の処分場が昼間、ボヤを起こした。
    被害が大きく、地元の人たちは一刻も早い発生源の操業停止を求めている。命と健康を守ることが自治体の一番の責任なので、必要な施策を実行することを強く求めたい。
    県報告書によれば、焼却炉排出口で毒性のあるメチルエチルケトンが検出され、また引火性のアセトンが検出されています。これらは800度で燃焼しておれば本来出るハズのないものだ。
    これについて報告書で考察されるべきものだが何の記載もない。
    県は、これらが検出されたことについてどう分析しているのか。

    【環境生活部長】
    今回の調査で焼却炉の煙突から可燃性の物質でありますメチルエチルケトンやアセトンが検出されたことは事実であります。ご指摘のとおり、きわめて可燃性の高い物質が焼却炉の煙突から出たのか、明らかではありません。
    今後、立入検査等を行い、施設の構造や運転状況等を確認するとともに、必要に応じて指導を行ってまいります。
    Posted by : 川本幸立 | ◆)2010年06月定例 | 00:00 | - | - | - | - |
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