市民活動家・研究者(前千葉県議会議員)

◆ 川本幸立のブログ

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2月県議会県土整備常任委員会報告
〜社会保障としての住宅政策を
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      昨年の県の行政改革推進委員会で、外部委員が、もはや住宅を県が扱う時代はおわった、民間にまかせるべきとの発言をした。しかし、価格・広さ・立地の3点が適切な住宅のストックが足りているのか、民間に任せると言っても「民間活力」の導入の実態はどうなのか不明だ。

     日本の借家率は34%だが、その内、社会住宅の割合は5分の一で大半が民営である。公的住宅手当などの住宅に関する社会保障は無いに等しい。(「若者たちに「住まい」を!」日本住宅会議編、岩波ブックレット)
     そこに小泉構造改革が行われ、国の公営住宅への交付金はそれまでの補助金の10分の一に減らされ、自治体に住宅政策から手を引くことを促がした。

     ネットカフェ難民など住まいの貧困問題が大きくクローズアップされている今、住宅政策をまず社会保障として位置づけなければならない。
     2月県議会の県土整備常任委員会(3月16日)で、県の住宅政策を質したので以下に概要を報告する。

    ・ストックは満たされているのか?

    【川本】県の地域住宅計画(H17年度〜22年度)では、「住宅戸数が世帯数を上回っており、非成長・成熟社会においてストックの有効活用が住宅政策において重要な事項」とある。しかし、老朽化、最低必要面積に達しないなどの劣悪なもの、家主に貸す意思がないなど今すぐ住めない住宅などが相当数あると考えるが、そういう実態を踏まえた上で本当に居住可能という点で判断したとき、千葉県の住宅は量では確実に満足しているのか伺う。

    【酒井住宅課長】20年の住宅土地統計調査では、本県の空き家率は13.1%となっています。これで見る限り量的に住宅数は充足していると考えられます。
    しかし、構造、古さ、価格、広さ、立地等の面での情報は持ち合わせていません。
     千葉県住生活基本計画の中で、その解消を目指している、十分な居住面積水準に達していない住宅に居住している方々が、15年の調査ですが約4%ほどいることが確認できていますので質的に十分な住宅が充足しているとは言い難い状況であると考えています。

    ・地域住宅計画の目標達成状況は?

    【川本】県の地域住宅計画では新年度を目標年度とする目標値がいくつも設定されているが、現状での達成状況と目標達成のための今年度の事業内容は?

    【住宅課長】地域住宅計画の指標の達成状況は、現時点において9つの指標があります。このうち住宅に関する満足度、リフォーム窓口を設置した市町村数、既存県営住宅の更新の3つの指標についてはすでに達成できています。
    それから、既存県営住宅の安全性確保・住居環境向上改善率、既存県営住宅の高齢者対応改善実施率の2つの指標については、22年度が終了年度ですが、ほぼ達成できるものと考えています。その他に22年度の住生活総合調査の結果により確認できる指標が2つあります。しかし、市町村住生活基本計画策定市町村数については目標28市町村に対して、現在策定済は3市となっています。21年度末で策定予定になっているのが2市あるので5市、22年度末に策定予定が3市あるので22年度末では8市となる予定です。
    いずれにしても、市町村に対して、あらゆる会議を通じて基本計画の策定を要請していますし、来年度も要請していきたいと考えています。

    ・民間活力の導入でうまくいくのか?

    【川本】また計画には「NPO等との連携や借り上げ方式など民間活力の導入による住宅整備等についても検討していく」とあるが、検討状況、課題はどうか?

    【住宅課長】民間活力の導入については、例えば、民間の住宅を借り上げる借上方式は、初期投資が少ないことから、財政状況の厳しい現在において新規建設に替わる事業手法として一部の自治体で実施されています。しかしながら、一定の借上期間が終了した際に入居者の転居先の確保の問題などがあります。そういったような検討すべき課題がまだ多くあると認識しており、すぐに具体化できるまでにはいたっていません。

    ・削減された住宅予算の大幅増額を国に求めるべき

    【川本】公的賃貸住宅特措法で公営住宅に交付金制度が導入され、補助金が大幅に削減された。自治体に公営住宅の新規供給を進めやすくするため予算の大幅な増額を国に求めるべきと考えるが如何か。

    【住宅課長】交付金の問題については、住宅課にかかる22年度当初予算で公営住宅整備事業の増などもあって、国庫支出金が約3億円増の15億7千万円を計上しています。今後とも県営住宅の整備及び改修等に関して必要な交付金が確保できるように国に働きかけてまいりたいと考えています。

    ・地域住宅政策における自治体の責任を問い直す

    【川本】県の行政改革推進委員会で、外部委員が、もはや住宅を県が扱う時代はおわった、民間にまかせるべきとの発言をした。しかし、実態はストックが足りているのかどうか不明であり、民間に任せると言っても「民間活力」の導入でも様々な課題があることが先ほどの答弁からも明らかだ。
     つまり、民間に任せるどころか、本来は公営住宅の充実こそが切実にもとめられている。
     新年度は住生活基本計画の見直しが行われるが、住宅ストックの実態をきちんと調査し、地域住宅政策における自治体の責任を問いなおしてもらいたい。住生活基本計画見直しにかける意気込みはどうか。

    【住宅課長】住生活基本計画については、今、基礎調査で20年の住宅土地統計調査の分析を行っています。その結果を踏まえながら、千葉県としてこうあるべきだというような計画を作っていきたいと考えています。

    【川本】県の住宅政策の拡大充実を要望する。
    Posted by : 川本幸立 | ◆)2010年02月定例 | 10:33 | - | - | - | - |
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