市民活動家・研究者(前千葉県議会議員)

◆ 川本幸立のブログ

<< 県自らコンプライアンスに反することを押し通
〜県幹部の保身、「天下り」先を確保し、県民にツケをおしつける
| main | 9月県議会小宮県議代表質問報告
〜予算編成過程の公開を求める
副知事、23年度当初予算編成での公開の検討を表明 >>
9月県議会小宮県議代表質問報告
〜虚偽報告・繰越手続き「漏れ」問題
0
      県議会一般質問が9日終わった。
    地域振興のあり方が根本から問われている。
    83年の千葉新産業三角構想の3拠点の一つ「上総」は第三セクターが経営破たん、県民の損失は約60億円である。「幕張」ではモーターショーが撤退表明、街そのものも業務核都市どころか「東京区部のベッドタウン化」し、メッセの維持更新費の捻出や埋立地の防災も課題だ。「成田」も房総の山を提供して拡張された「羽田」の国際化で、劣勢は明らか。県都1時間構想などによる「半島性の解消」は、木更津などの衰退をもたらしている。
    臨海開発以来、東京区部、神奈川に従属しながら、「国策」に依存するという施策を追求してきたツケである。地域振興を地場産業の振興から組み立て直さなければならない。

    しかし、県議会ではどうか?「成田」成田ナリタにカジノをつくれ、スカイアクセスが開通したばかりなのに次は東京駅までつなげろ短絡線やリニアの実現を・・・。東京駅へはすでにJRがあるのにである。便利になればなるほど、その一方で、グラビティ(重力)理論による「ストロー現象」で東京にヒトやモノが奪われる。
     普通、フライトの出発時刻の2時間前にはチェックインを言われる。そんなに数分が数十分が問題なのか?そもそも千葉県民にどれほどのメリットがあるのか。
     
     8月29日17時35分ソウル仁川空港発のフライトで成田に20時過ぎに着き、JR空港第二ビル駅のホームに下りたのが20時35分過ぎ。千葉駅に止まる次の列車は21:16発。ホームで約40分待つ。時刻表を見ると、成田空港発の東京方面のJR成田エクスプレスは1日27本あるが、千葉駅に停車するのは朝7時台と8時台の4本のみである。快速は1日19本で、1本あとの22:19発が最終便となる。千葉市緑区の家に帰り着いたのは23時だった。

    ●小宮県議代表質問質疑応答
    〜処分対象となる不正行為の内容及び抵触する法令について

    【小宮清子県議】繰越手続き漏れ工事に係る職員処分について伺います。 8月3日、県総務部は農林水産部出先機関の安房農林振興センターの虚偽の完成報告と繰越手続き漏れ工事、県土整備部出先機関の安房地域整備センターの繰越手続き漏れ工事に関し、知事部局の関係職員の処分を発表しました。
     それによれば、虚偽報告に直接関わった3名が懲戒処分の「戒告」、その他は、「文書訓告」が5名、「厳重注意」が11名でした。実質的には虚偽報告について最も軽い懲戒処分ですませ、繰越手続き漏れ問題については、処分なしに等しいものです。
    この職員処分について、以下伺います。

    ・なぜ県警に相談しなかったのか?

    まず処分対象となる不正行為内容、及び抵触する法令について伺います。
    虚偽報告問題では、6月県議会で五十嵐県警本部長が、一般論として断った上で、「虚偽文書作成罪および同行使罪が成立するものと考えている」「県警としては相談があれば適切に対応していく」と答弁しました。そして、小宮総務部長は「処分を検討するなかで適切に対応したい」としました。しかし、県警には相談しなかったと聞きます。「コンプライアンス意識の低さ」を発生要因とするからには、再発防止のためにも抵触する法令をすべて明らかにする必要があると考えます。知事に伺う。なぜ、虚偽報告問題で県警に相談しなかったのか?それで県民が納得できると考えているのか、うかがいます。

    【石渡副知事】今回の農林水産部及び県土整備部の出先機関において発生した繰越手続きもれ工事については、年度内には工事が完成するとの見通しの甘さや、繰越手続きに関する認識の不足が原因でした。
     しかしながら、工事完成報告書等を作成した安房農林振興センターについては、事故繰越し手続きを怠ったことや、翌年度も工事を継続したことに加えて、工事が完成していないにもかかわらず、工事完成報告書を作成した事実があったことから、一段重い処分とし、戒告処分を行いました。
     このように、
    ・今回の工事完成報告書を作成した原因が、見通しの甘さや認識不足であったこと
    ・また、これに対しては、再発防止策を徹底させることが重要であること
    ・そして、一段重い処分としたこと
    から、警察本部に相談しないこととしたところです。

    【小宮県議】戒告という懲戒処分、重い処分にしたからいいだろうと捉えられているが、本当にコンプライアンス意識の低さを感じてならない。
    本当に本気で改めるために、今回の問題が抵触していく法律をしっかりとすべて洗い出してやっているのか。そのことは不可欠なことである。例えば虚偽公文書作成罪というものがあり、これは刑法だが、156条で懲役その他罰金刑が規定されている。
    そこで伺うが、懲戒処分にしたから刑事罰について不問にするとか、懲戒処分、重い処分にしているからいいだろうということではなく、それ自体がコンプライアンスに反すると思うがどうか。

    【石渡副知事】ご指摘のように、コンプライアンスが非常に不足していたということで今回の処分をし、今後十分、これについては注意を払っていきたいと思います。
     細部に渡りましては、後ほど総務部長からお答え申し上げます。
    【小宮総務部長】 今回の繰越手続きもれ工事につきましては、年度内には工事が完成するとの見通しの甘さや、あるいは繰越手続きに関する認識の不足といったものが、まず原因としてありました。
     今回、しかしながら、工事完成報告書等を作成した安房農林振興センターにつきましては、事故繰越し手続きを怠ったということと、翌年度も工事を継続したということに加えて、工事が完成していないにもかかわらず、工事完成報告書を作成したという事実があった、ということから、一段重い処分とし、戒告処分を行いました。
     このように、原因が、その見通しの甘さや認識の不足であったということと、また、これに対しては、再発防止策を徹底させるということが県全体として重要であること、そして、一段重い処分としたことから、警察本部には相談あるいは告発はしなかったところです。

    ・県警が自ら告発するなどして適切に対応すべきでは?

    【小宮県議】たとえ県の方から相談がなくても、今日こういう事態の中で、県警が自ら告発するなどして適切に対応すべきと考えますがお答えください。
    【五十嵐県警本部長】警察としては、特定事案について捜査するか否かについてお答えできませんが、刑事事件として取り上げるべきものがあれば、法と証拠に基づき、適切に対処することといたしております。

    ・地方自治法第234条の2「契約の履行の確保」に反するのでは?

    【小宮県議】今回の繰越手続き漏れが、地方自治法の208条「会計年度独立の原則」、220条「予算執行及び事故繰越」、県財務規則24条「事故繰越」に反する行為であることは明らかです。一方、地方自治法第234条の2「契約の履行の確保」(注1)では、地方公共団体の職員には、監督に際し、工事等が内容や期限等について契約通りに行われるよう監視し、検査については、契約書、仕様書及び設計書その他の関係書類に基づいて行うことが義務づけられています。
     今回の不正は、土木工事共通仕様書、千葉県建設工事検査要綱などに反することから、明らかに地方自治法第234条の2に反すると考えるが、そう認識しているのか伺う。

    (注1:地方自治法第234条の2(第1項)普通地方公共団体が工事もしくは製造その他についての請負契約又は物件の買入れその他の契約を締結した場合においては、当該普通地方公共団体の職員は、政令(注2)の定めるところにより契約の適正な履行を確保するため又はその受ける給付の完了の確認をするため必要な監督又は検査をしなければならない)
    (注2:(監督又は検査の方法)
    第百六十七条の十五  地方自治法第二百三十四条の二第一項 の規定による監督は、立会い、指示その他の方法によつて行なわなければならない。
    2  地方自治法第二百三十四条の二第一項 の規定による検査は、契約書、仕様書及び設計書その他の関係書類(当該関係書類に記載すべき事項を記録した電磁的記録を含む。)に基づいて行わなければならない。)

    【石渡副知事】今回の「繰越手続きもれ工事問題」については、工期内の完成に向けて、請負業者と打合せするなど、契約の履行に向けた努力はしていたものの、天候不順等により工事が完成せず、繰り越し手続きを行わなかったことから遅延工事となったものです。 
    また、農道工事の検査においては、現地検査時に判明したことから、必要な手続きを行わないまま出来形検査として完成部分のみの履行を確認しました。
      これらの点については適切な対応ができなかった部分があったと認識しており、今後は、契約の適正な履行の確保に向け、「公共事業進行管理調整会議」を活用した進行管理の推進と、チェックリストによる工程管理の徹底を図ってまいりたいと考えております。

    ・国への返還金や加算金は、地方自治法第243条の2に基づき、職員に損害賠償責任を求めるべき

    【小宮県議】監督、検査にあたる職員は、「故意又は重大な過失により」その義務を怠るなどにより手抜き工事を見逃すことにより地方公共団体に損害を与えた時は、損害賠償責任を負うことが地方自治法第243条の2(注3)で定められています。
     繰越手続き漏れによる国の交付金がおりず、県の新たな負担になるものについては、県民感覚からすれば、「重大な損失」に他なりません。国の補助金が下りないことにより県の新たな負担となるものについて、地方自治法第243条の2に基づき、職員に損害賠償責任を求めるべきと考えるが如何か。
    また、国への返還金で農水関係ですでに約24万円の加算金を県が返還したと聴きます。加算金を県民に押しつけるのではなく、当然職員が負担すべきと考えるがどうか、県民に押しつけた根拠は何か。

    (注3:地方自治法第243条の2(第1項)・・・。次の各号に掲げる行為をする権限を有する職員又はその権限に属する事務を直接補助する職員で普通地方公共団体の規則で指定したものが故意又は重大な過失により法令の規定に違反して当該行為をしたこと又は怠ったことにより普通地方公共団体に損害を与えたときも、同様とする(これによって生じた損害を賠償しなければならない)。
    四.第234条の2第1項の監督又は検査)

    【石渡副知事】今回の繰越手続きもれ工事については、監督または検査に関して、適切な対応ができなかった部分がありますが、職員の賠償責任を規定している地方自治法第243条の2には、該当しないものと考えています。

    【小宮県議】今回の不正が、地方自治法第243条の2に該当するものではないという答弁があったが、県自らがコンプライアンスに反することを押し通そうとしていることにほかならない。8月 26日現在、農林水産部で国への返還金だけでも1,400万円ある。
    伺うが、県庁不正経理問題では、国庫返還金及び加算金は(本来県職員が負担すべきものとし、加算金については)職員が100%負担してきている。そうであれば、繰越手続きもれ工事についても当然関係職員が負担すべきと考えるがどうか。県庁不正経理の国庫返還金と加算金の場合とどこがどう違うのか。

    【小宮総務部長】まず、国庫返還金の加算金につきましては、昨年度の不正経理問題におきましては、加算金が国から県に対する制裁金的性格を持つということがひとつ、また、昨年の不正経理の内容が公金の支出として不適当な、いわゆる「c」分類、「d」分類というもの、あるいは、個人的な費消が疑われる「g」分類、あるいは、実際に告発しましたように、個人的な費消があったと県で認めたものを含めまして、極めて金額が全体で多額、かつ組織的に行われていたということから、県庁全体の組織責任として、その加算金の全額を職員等が負担するという判断をしたところです。

     これと比べて、今回の繰越手続きもれ工事につきましては、ご指摘の地方自治法第243条の2で職員の賠償責任を定めておりますが、この条文によりますと、まず監督又は検査を怠ったということが書いてありますが、必ずしも怠ったというところまでは言えないのではないかということが1点、2点目は同法の構成要件である故意又は重大な過失により行われていたということがございますが、今回の件につきましては故意又は重大な過失により行われていたというところまでは言いがたいこと、さらに、今回の繰越手続きもれにつきましては、会計年度独立の原則に反したものでございまして、昨年の不正経理問題の分類でいえば、いわゆる「a」分類的な不適正な行為だということから、今回におきましては、職員に負担をさせませんでした。

     国庫返還金につきましては、昨年度の不正経理問題における、いわゆる「a」分類は、納品時期が不適正ではあるが、同じ物品等が納品されており、県に損害はなかったもの、また、「b」分類や「c」分類の中で、競争性がもし働いていれば、10%程度は県に損害が発生しなかったのではというもの以外については、「g」分類など全額を職員に返還をさせました。
     
     今回、今申し上げたことと比較しまして、今回の繰越手続きもれ工事が、県として必要な公共事業として執行されたものであり、供用開始によりまして県民サービスの提供に繋がるものであるということから、今回の件につきましては、国庫返還金につきましても関係職員に負担を求めないこととしたものでございます。

    ・組織の管理責任が何一つ問われていない

    【小宮県議】虚偽報告問題では県土整備部の技術管理課の当時の検査監が、工事が未完成であったことから本来完成検査を中止すべきところ、出来形検査に変更したとして処分されています。県建設工事検査要綱に反するこの不正行為は3月29日の「工事検査調書」によって、技術管理課の組織として容認した。しかし、この組織的な責任が何一つ問われていません。なぜ、組織的な責任が問われないのか伺う。

    【森田知事】検査監は、現地の状況を確認し、現場において、出来形検査に変更する判断をしました。技術管理課はその報告を受けたものであり、組織的な責任を問うまでには至らないと判断したものです。

    【小宮県議】繰越手続き漏れについて、職員が「事故繰越は手続きが難しいと思いこんでいた」のが要因としているが、職員に手続きを熟知させる組織の管理責任が何ら問われていない。問うべきと考えるが伺います。

    【森田知事】所属長に対しては、監督責任を問い、処分をしたところです。
    今後、このようなことが二度と起こらないよう、県庁全体で、再発防止策の充実・徹底を図ってまいります。

    ・抵触する法令の洗い出しもせず、県自らコンプライアンスの低さを露呈

    【小宮県議】コンプライアンスと言いながら、県庁自らのコンプライアンス意識がいかに低いかということを実感せざるを得ない。
    答弁の中で、監督又は検査を怠ったなどといろいろ言われるが、結局あまり責任はないですよという解釈をなぜしていくのか。そのこと自体が大きな問題ではないのか。
    今回、この問題によって抵触している法令をすべて洗い出しすべきであり、県庁自ら実践すべきであるのに、怠ったと言わざるを得ない。この低いコンプライアンス意識によって、こうした繰越手続きもれ工事を放置した組織責任、つまり県庁幹部の監督責任が何一つ問われていないという、そこに落ち着いてしまった、そこが残念である。
    このことについて、自らが、自らにしっかりと、コンプライアンスという立場のことを踏まえて、科すべきだと思うが、その点について知事にお答えいただきたい。

    【森田知事】今後、再発防止策の充実・徹底を図りまして、こうした職場環境を徹底的に改善してまいります。
    【小宮総務部長】職員を処分、あるいは告発をしたり、あるいは職員に返還という形で金銭的な負担を求める場合には、明確な法律の規定に則って、あるいは法律の解釈に則って、あるいは、明確に法律の規定に則った形で、コンプライアンスを遵守しながら、処分や返還を求めていくことがコンプライアンスを守るということでございまして、そうした規定を無視して重く処分する、あるいは告発をしたり、あるいは過大な負担を求めて、返還を求めるというのは、まさに、逆にコンプライアンス意識が徹底していないというように認識しております。
    先ほど知事が申しましたように、今後、不正経理問題も含めて、職員全体の組織運営を通じて、一層コンプライアンスが徹底されるよう努めていきたいと考えています。
    Posted by : 川本幸立 | ◆)2010年09月定例 | 20:55 | - | - | - | - |
    TOP