市民活動家・研究者(前千葉県議会議員)

◆ 川本幸立のブログ

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原発は住民の力で止めるしかない!
民主党は電力総連、自民党は電気事業連合会
とのつながりで原発を推進してきた
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     我が家では県内の無農薬農業者から週1回農産物を受け取っています。8日は受け取った野菜類の中に「放射能の検査結果のお知らせ」という文書が入っていました。「原発いらない ちば」の会員でもある農業者が「たんぽぽ舎」に依頼した人参、タマネギ、サニーレタスの検査結果が示されており、それによれば問題はないようです。

    「お知らせ」には、「生産者として検査に出すことはとても勇気がいります。わずかでも数値が出たら、それだけで拒否されてしまうこともあります。専門家でも放射能とガンとの関係で、どの位の数値が危険かということはハッキリしていないという。一応暫定値が決められているけれど、これも大人、子ども、病気の人、それぞれによって差があるし、わからないそうです。ほんとうに困ったものを放出してしまったものですね」という一文が添えられています。

     4日〜8日、関西に滞在しました。
    8日夜帰宅するとアマゾンで注文した書籍が届いていました。その中の1冊「朽ちていった命〜被曝治療83日間の記録」(NHK「東海村臨界事故」取材班、新潮文庫)を読みました。1999年9月30日の茨城県東海村の核燃料加工施設JCO東海事業所で作業中に大量の放射線を被曝した技術作業員が亡くなるまでの83日間の壮絶ともいえる被曝治療の記録です。 

    「事故など起きるはずがない―。
     原子力安全神話という虚構のなかで、医療対策はかえりみられることなく、臨界事故が起きた。国の法律にも、防災基本計画にも、医者の視点、すなわち「命の視点」が決定的に欠けていた。
     放射線の恐ろしさは、人知の及ぶところではなかった。今回の臨界事故で核分裂反応を起こしたウランは、重量に換算すると、わずか1000分の1グラムだった。原子力という、人間が制御し利用していると思っているものが、一歩間違うととんでもないことになる。そのとんでもないことにたいして、一介の医師が何をしてもどうしようもない。どんな最新の技術や機器をもってしても、とても太刀打ちできない。その破壊的な影響の前では、人の命は本当にか細い。・・・」(同書194,195頁)

     また、1960年代前半に広島で原爆被爆の実相について取材経験のある柳田邦男氏は同書の解説で次のように述べています。
    「・・・核戦争であれ核事故であれ、即死者はもちろん悲惨だが、生き残った被爆者たちあるいは原発事故や核事故の被曝者たちの多くが、大内、篠原両氏のように、数日ないし数週間、あるいは数ヶ月、地獄の拷問に等しい経過を経て死に至る人々が続出するということだ。さらにそれでも生き残った被爆(曝)者たちも、十年後、三十年後にがんなどを発症する人々が少なくないことを、歴史は示している。その過酷な事実を知らずに、核武装論などを言い出す言論人に、私は寒気を覚える」(219頁)

    人知の及ばぬ放射線の恐ろしさとともに、この12年前の臨界事故の教訓を生かさなかった「原子力村」の体質に怒りを新たにしました。

    さて、関西滞在中の5日午後、大阪市内でちょうど「とめよう原発  被災者支援 6・5大阪のつどい」(主催:6・5大阪のつどい実行委員会)が開かれ、藤田祐幸さん(元慶応大学助教授)の「福島原発の炉心溶融事故〜私たちはどう向き合うか」についての講演、被災地支援の報告があるということで参加しました。

     藤田さんは、冒頭、チェルノブイリ事故の時には汚染の激しい地域からの当時のソ連政府の住民避難措置の不十分さに怒りをもったが、福島で、チェルノブイリ事故で強制移住させられた地域をはるかに上回る汚染が確認されているのに住民が放置されている状況をみると「当時のソ連政府はよくやっていたんだ」と思うと皮肉をこめて政府の対応を批判しました。

    「原子力防災はありえない。止めるしかない。しかし、止めても使用済み燃料は残される。解決のしようのない毒物をつくってしまった」
     「EUは、12都県(福島、群馬、茨城、栃木、宮城、山形、新潟、長野、山梨、埼玉、東京、千葉)で算出した食品などの輸入規制を発表しているが、これらの地域は汚染地域であると国際的に指定されたことに等しい」
    (注:5月25日に新たに神奈川県が追加。農水省文書「EU向けに輸出される食品に関する輸入規制について」)
     「民主党は電力総連、自民党は電気事業連合会のつながりで、原発を推進してきた。この2つの政党では止めることはできない。住民の力で止めるしかない」
     
     確かに、電力総連の3月31日の「当面の対応について」、電事連の4月15日の「定例会見要旨」をみても、原発を見直す気配はないようです。
     住民が原発を止めるために立ち上がる時だと感じました。



    相馬市・相馬港(5月23日撮影)

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    Posted by : 川本幸立 | 東北・関東大震災と原発問題 | 01:21 | - | - | - | - |
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