市民活動家・研究者(前千葉県議会議員)

◆ 川本幸立のブログ

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メディアと野田政権による北朝鮮「人工衛星」をめぐるバカ騒ぎを考える
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      東電福島第一原発事故とその報道を通じて、政府やメディアの愚かさを国民は身にしみて感じたハズですが、大塚英志・宮台真司共著の本(太田出版、2012年1月)の題名を借りれば、この程度ではびくともしない「愚民社会」(主権者という自覚に乏しい半面、恐怖を煽る政府やメディアの脅しに過剰に反応し右往左往する国民が相当数を占める社会)を私たちは作り上げてしまったようです。

    ●    米韓の軍事演習やロケット打ち上げが容認され、北朝鮮の「人工衛星」が容認されないことに正当性はあるのか?

     今政府、メディアは北朝鮮が言うところの「人工衛星」打ち上げを「長距離弾道ミサイル発射」だとして、北朝鮮の脅威を報じています。
     
     この問題の前提として理解すべきことは、
    ・宇宙条約を平和利用する権利はすべての国家にあり、安全に配慮した上で、人工衛星打ち上げはすべての国家に認められている。
    ・北朝鮮に対する過去2回の国連安保理決議(1718、1874)は、核実験に対してなされたものであり、決議では人工衛星打ち上げロケットの開発・生産・打ち上げを禁ずる条項はない。
    ・北朝鮮の過去2回の核実験は、ミサイル演習を非難する決議及び安保理議長声明への対抗措置として実施されたこと。
    ということです。
     
     未だ休戦状態にある朝鮮半島で、一方の当事者である米韓の軍事演習やロケット打ち上げが容認される一方、北朝鮮の「人工衛星」打ち上げのみを非難することは「二重基準」そのものであること、そして今回の打ち上げを国連声明や決議で非難すれば、北朝鮮は核実験で応酬する可能性があることを示唆しています。
    (中原昇「日韓の北朝鮮批判は正当か 人工衛星「破壊命令」の愚」『週刊金曜日』2012年4月6日参照)

    ●迎撃ミサイルシステムは1兆円の「無用の長物」

     驚くべきことに田中直紀防衛相は3月30日に、日本の領海・領土に本体や部品が落下する可能性があるとして「破壊措置命令」を発令し、自衛隊は海上配備型迎撃ミサイル(SM3)を搭載したイージス艦と地上配備型迎撃ミサイル「パトリオット」(PAC3)の配備(イージス艦は東シナ海と日本海、PAC3は沖縄県内4ヵ所と首都圏3か所)を完了したそうです。(「毎日新聞」4月10日朝刊)
     
    PAC3などの迎撃ミサイルの課題は、顱縫團好肇襪涼討鬟團好肇襪之發鼠遒箸垢茲Δ覆發里婆臣罎硫椎柔は非常に疑わしい、髻頬が一命中してもさらに細かくなった破片で被害者がでる可能性がある、鵝法崋蕕襦彗仂櫃牢霖呂任△螳貳冥嗣韻任呂覆ぁ△覆匹任修發修皀潺汽ぅ觀涎皀轡好謄爐蓮孱叡円の無用の長物」でしかありません。
    さらに、万が一破壊した場合、北朝鮮に日本の人工衛星を破壊する口実を与えかねません。
     
    ●日本は、朝鮮半島分断に対する責任を果たし、非核化を見据えた取組みを

     さらに、日本政府はワシントンで開催される主要8カ国(G8)外相会議で緊急避難声明を出すなどの対応をするようで、外務省幹部は「G8で非難のメッセージを出せれば日本としてまずは役割を果たしたことになる」と話しているそうです。(「毎日新聞」4月8日朝刊)  
     大騒ぎをしながらこの程度の認識です。(声明が出されれば、北朝鮮は過去の例にならえば核実験で応えてくる可能性がありますが、そこまで考えが及んでいない?ようです)

     権力欲のみの野田民主党政権や外務官僚の策の無さには驚くばかりですか、朝鮮半島分断に関する日本の歴史的経緯・責任を少しはわきまえるべきでしょう。
    そうした認識もなく、「毅然とした態度」を示すパフォーマンスで騒いでいるようです。そんなヒマとカネがあるなら、東京電力福島第一原発の放射能汚染対策、一次産業地域振興のありかたの抜本的な見直しなどに集中すべきです。

     そもそも北朝鮮が日本の脅威にならないようにすることが肝心なことですが、そのためにはまず、過去の侵略戦争の責任(メディアも国民の無理解である)をしっかり理解した上で、朝鮮半島、東アジアの非核化を見据えながら、主導的な役割(まずは6カ国協議の枠組みの中で)を果たすべく行動するしか方法はないでしょう。

     野田首相、田中防衛相やメディアには、恐怖をあおりたて国民を右往左往させるだけのバカ騒ぎは謹んでもらいたいものです。

    Posted by : 川本幸立 | 日本とアジア諸国 | 20:25 | - | - | - | - |
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