市民活動家・研究者(前千葉県議会議員)

◆ 川本幸立のブログ

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ついに「無政府状態」になった日本〜99%の国民を切り捨てる勢力が政治・メディア・経済を実効支配している
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      6月は私が関わる4つのNPO・市民団体の総会やシンポジウムの開催とその準備、そして1年前の足の骨折で固定のために入れた金具の除去手術などがあり、すっかりブログとはご無沙汰してしまいました。

     今、原発再稼働と消費増税策動(これに対する批判は27日のブログに貼り付けた「とけ・九条の会」のニュース第38号参照)で深刻な事態を迎えています。放射能汚染、復興、景気回復に全力を注ぐべき時に野田民主党政権は、前回総選挙で国民が拒否した自民と「連立」し、約束もしていない消費増税を実現しようとし、その理由が原発再稼働と同じく「国民のため」というのだから主権者である国民の一人として怒りが収まりません。
     
     しかも「税との一体改革」といいながら肝心の「社会保障制度」改革の全体像は示されず、所得税の最高税率や相続税増税も先送りされました。原子力複合体へのバラマキは変わらず、リニアやダム、高速道路など公共事業利権は維持されたままです。

    そもそも、消費税はエリート(=「1%の富裕層」)のための制度です。つまり「日本経済と国民生活を実質的に支える中小・零細事業者など社会的弱者が辛うじて得ていた生活費までも吸い上げ、社会全体で産み出した富を多国籍企業やそこに連なる富裕層に集中させていくシステム」(斎藤貴男「消費税のカラクリ」講談社現代新書)に他なりません。

    97年の消費増税(3%→5%)では、実質成長率は前年の3.6%から0.6%に減速、98年度は−1%のマイナス成長で長期不況のきっかけとなり、景気回復のための財政出動で借金が4年間で200兆円も膨らみました。
    このままでは、貧困問題、格差はより深刻し自殺者も減ることはないでしょう。

    「応能負担」こそが法の下の平等や生存権の保障などを定めた日本国憲法の精神に合致したものです。大企業や高額所得者への減税となる租税特別措置(648項目)の内、4つの不公平税制を正すだけで約13兆円の税収増となります。財務省が租税特別措置の中身をすべて公開すればもっと巨額になります。消費増税「不可避論」は法的にも実体面でも根拠はありません。

    しかし、国民多数の反対や公約違反という実態、99%の国民切り捨ての税制というこうした深刻な問題は無視され、「小沢離党・民主分裂」という政局問題にNHKをはじめとするメディアはすり替えています。そういえば、特別手配中のオウムの容疑者2名がこの時期、このタイミングで逮捕されたことが不思議に思いますしテロの脅威を煽り監視社会化に無批判な報道も目につきます。

    ●目くそ(民主)、鼻くそ(自民・公明)、耳くそ(石原、橋下・維新の会)を育ててきたのは国民だ

    ちょうど6月23日に都内で開かれたバイオハザード予防市民センターのシンポジウムで私は、「人格権の尊重(バイオハザード対策)か?警察国家化(テロ対策)か?」というテーマで、「メディアが煽る脅威に騙されない市民自治社会をつくる」ことで市民が連帯することの重要性を報告したところです。(後日、レポートにまとめた段階で報告します)

     目くそ(民主)、鼻くそ(自民・公明)、耳くそ(石原、橋下・維新の会)を育ててきたのは国民に他なりません。
    大塚英志・宮台真司氏は著書「愚民社会」(太田出版)で、こうした国民の習性を、「よく分からない大きなものに平気で依存する習慣」「全体性に無関心なまま平気で依存を継続する習性」「選挙はどの旦那がマシか、人気投票に過ぎない」「他者への想像性がない」「他者性を経由した反省がない」「便利や快適の問題と、幸福や尊厳の問題を区別できない」と批判した上で、「引き受けて考える社会」「知識を尊重する社会」「善いことをするともうかる社会」に変革することを主張しています。

    考えてみれば、今のメディアは「煽る」ことしかできませんし、ポピュリズムは「有権者(マジョリティ)の意識をそのまま肯定する」(松谷満「誰が橋下を支持しているのか」『月刊誌世界』2012年7月号)ことで成り立っています。 結局、市民を正せるのは市民しかありません。市民自治社会を追求するNPOの存在意義はこの点にあります。

    総会が終わり新年度の活動がこれから本格化しますが、改めて「市民の相互批判」「市民自治社会の追求」を基調に据えて取り組みたいと考えています。
    また、それとともに犯罪報道を含めたメディア批判、以前取り組んだ記者クラブ問題も視野に入れたいと思います。

    Posted by : 川本幸立 | - | 23:10 | - | - | - | - |
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