市民活動家・研究者(前千葉県議会議員)

◆ 川本幸立のブログ

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水俣病被害者救済措置打ち切りと福島核発電所事故被害者
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      7月31日に水俣病被害者救済特別措置法(特措法)に基づく救済措置申請が被害者、被害者団体の声を無視して締め切られました。8月1日以降の救済の具体策は示されていません。特措法は、2004年に水俣病関西訴訟最高裁判決(関西判決)を受けて新たな申請者が増えたことをから制定されましたが、従来の認定制度を見直すものではなく、「要件の緩やかな救済策」(一時金210万円)をつくって被害者を誘導し、膨れ上がった認定申請者を減らすことが狙いでした。
     関西判決を受けて国が行うべきは/緞麌柁鏗欧料澗料(地域、被害者数)の把握、認定制度の抜本的見直しによる実質的救済の実現、であり、そのためにも未だ残存する水俣病への差別や偏見を払拭です。

     柳田邦男さんは、「申請期限を早々と打ち切るのは、水俣病の原因企業チッソを分社化するのと思想的につながっている。要するに水俣病の問題を過去のものにしようと。もう終わったのだということを露骨に示したものです。国家や企業がいかに被害者一人一人の苦しみや地域の実情、差別偏見の問題に向き合おうとしないで機械的、形式的かつ一律に対処していくか。いつまでもそんなことにかかずらってはいられないという思想を象徴的に示している」、「国は・・水俣病での失敗を福島で再び繰り返さないようにすることが大切だと思います」と指摘します。(「毎日新聞」8月1日朝刊)

    ● 新潟地裁確定判決(1971.9.29)を無視してきた歴代自民党政権、官僚、司法ら

     新潟水俣病被害を争った新潟地裁確定判決(1971・9・29)は、生命・人体等重大な危害を加える物質を発生させるおそれのある化学工場の操業に当たっては最高の分析検知の技術を用いて調査する義務があり、「最高技術の設備をもってしてもなお人の生命、身体の危害が及ぶおそれのあるような場合には、企業の操業短縮はもちろん操業停止までが要請されることもある」「生命、健康を犠牲にしてまで企業の利益を保護しなければならない理由はない」としました。
     
     この確定判決を歴代政権や司法が核発電所に厳格に適用しておれば、福島事故は起きなかったでしょう。自民党政権は、「最高技術の設備」を求めることなく、「命よりカネ」を選択し続けました。つまり現・野田民主党政権(=自民党野田派)よりはるか前から自民党は、1%の富裕層のために99%の人を「人間疎外、人権無視、差別」の状況に追い込んできた訳です。

     水俣病被害者救済申請打ち切りを容認することは、福島核発電所事故被害者を「人間疎外、人権無視、差別」の状況に追い込むことを容認することに他なりません。
    Posted by : 川本幸立 | 東北・関東大震災と原発問題 | 23:40 | - | - | - | - |
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