市民活動家・研究者(前千葉県議会議員)

◆ 川本幸立のブログ

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「命よりカネ」のアベコベ政権に原発ノーを! 〜原発の新規制基準案に意見書提出
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      5月10日締め切りの原発新規制基準案に以下の意見書を提出しました。 

    機チ竿
    (意見)規制基準策定は時期尚早である。
    (理由)
    1.未だ福島事故の全貌と原因は解明されておらず、廃炉と除染への道筋は不透明で「収束」も見えない状況にある。つまり基準を策定する際の前提条件・判断基準が出そろってはおらず時期尚早である。

    2.原子力利用の基本を定める原子力基本法が、国民の生命、健康及び財産の保護、環境の保全を最優先するという規定になっていない。国の基本法である日本国憲法に合致するよう、まず原子力基本法を抜本的に見直すべきである。

     原子力基本法第一条(目的)の「原子力利用の推進」という文言が見直されないばかりか、第二条(基本方針)で、原子力利用の基本方針として「我が国の安全保障に資すること」が付け加えられた。
    最高裁は、原発の安全性の審査について「多方面にわたるきわめて高度な最新の科学的、専門技術的知見にもとづく総合的判断が必要とされる」から「内閣総理大臣の合理的判断にゆだねる」(1992年伊方原発訴訟判決)として、政府・行政官僚に無条件に従ってきたが、安全保障についても「安保条約など高度の政治性を有するものは司法審査権の範囲外にある」(1959年砂川事件最高裁判決)として、日本国憲法の上位にあるものと位置付けてきた。
     このままでは原子力利用が一層、治外法権化され、司法が日本国憲法の理念を守るための「最後のとりで」としての役割を果たせないことになる。
     安倍首相はこの大型連休中、トルコ、アラブ首長国連邦で、原発輸出に必要な原子力協定の署名で合意したが、その際、「事故を経験したから安全技術が高まった」などとの詭弁で「命よりカネ」のため原発輸出を進める考えを示した。首相に「合理的判断をゆだねる」のではなく、主権者である国民が判断の主体であるべきだ。
     まず、原子力基本法から「原子力利用の推進」「我が国の安全保障に資すること」という文言を削除すべきである。

    3.原子力規制委員会に規制基準を策定する資格はない。
     原子力規制委員会は原子力規制法第三条の二に基づき設置され、原子力規制委員会設置法の第一条(目的)、第三条(任務)は、原子力基本法第二条(基本方針)と同一である。つまり原子力規制委員会は専門外である「我が国の安全保障に資すること」を判断基準とすることを義務付けられている。これは結局、政府・行政官僚に委ねることに他ならない。
    原子力規制委員会設置法の抜本的な見直しも必要である。

    4.原発事故の事業者責任を問い、被害者を救済する環境法令が未整備である。
     環境基本法では放射性物質の適用除外がようやく改められたが、肝心の大気汚染防止法、土壌汚染対策法、水質汚濁防止法では未だ「放射性物質については適用除外」のままである。事業者は除染も賠償もする義務はなく被害者は泣き寝入りしかない。

    5.福島事故の全貌と原因の解明もなされず「収束」も見えない状況にあるなかで、公害輸出をしないという立場から原発の海外輸出に歯止めとなる仕組みを策定すべきである。

    6.日米地位協定により、米軍機には日本の国内法(航空法など)は適用されない。原発を標的にした演習もあり得ない話ではない。日米地位協定の抜本的見直しで「治外法権」状態を正すことが先決である。

    .発電所の位置、構造及び設備の基準を定める規則
    1.第4条(別記2)
     「地震力に十分に耐える」とは「おおむね弾性範囲の設計がなされる」とあるが、コンクリート耐震壁の地震時の変形量は第一折点(弾性範囲限界の変形量)以内に収まるものとし、変形の目安値を0.25×1/1000とすること。
    以上

    Posted by : 川本幸立 | 東北・関東大震災と原発問題 | 20:07 | - | - | - | - |
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