市民活動家・研究者(前千葉県議会議員)

◆ 川本幸立のブログ

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福島・富岡町、楢葉町〜高い空間線量と3年間時間が停止した無人の街に驚く 〜国家は戦争、天災、公害、原発人災で国民、被害者、被災者を切り捨てる
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    24日に八千代の市民団体主催の福島原発事故被災地・現地視察に参加して、日帰りで福島県の富岡町、楢葉町を訪ね、現地の方々にご案内いただきました。
    福島を訪ねるのはちょうど3年ぶりです。

    東電福島第一原発の事故後、20膳内が警戒区域、20膳外が緊急時避難準備区域に指定された福島県内の12市町村では、多くの住民が市町村外に避難しました。震災前はあわせて約21万人が居住し、約8千の企業・個人事業者が存在し約6万人が働いていましたが、把握されただけでも8万人以上が避難したと言われます。
    2011年12月17日の「収束宣言」以後2つの区域は、帰還困難区域(12年3月から5年以上戻れない地域、50mSv/年超)、居住制限区域(数年での帰還を目指す地域、20超〜50mSv /年)、避難指示解除準備区域(早期帰還を目指す地域、20mSv/年以下)の3区域に再編されました。

    この内、避難指示解除準備区域について、「指示解除」に伴い、被災者に帰還が強要されつつあります。
    ちょうど今朝の「東京新聞」朝刊が、「拒めば自主避難 棄民化の策」「賠償打ち切り 帰還を強要」「原発事故の避難区域解除で被災者に生活苦」「年金生活の高齢者⇒家壊れ畑荒れ除染・医療に不安⇒「戻れないから戻らない」」「仮設延長は自治体次第」「金銭支援惜しむ政府⇒公的保険減免や高速・医療費無料も風前」の見出しで報じています。
    ― 仮設住宅の使用期限は来年3月まで、解除の一年後には月額10万円の精神的障害賠償が打ち切られる、チェルノブイリ原発事故で、旧ソ連は年間積算線量1〜5mSvの区域を「移住権利ゾーン」と設定し、住民が移住を選択した場合、住民が失う家屋などの財産を保証した。日本では、20mSv以下の地域で帰還をを促し、もしも拒否すれば、その後の生活は自己責任とされてしまう・・・。(「東京」5月27日朝刊)

    24日は、参加者が持参した測定器による空間線量は、富岡駅前で0.6μSv/時(行政が設置した表示計は0.363)、福島第二原発を望む小浜地区の地面で8μSv/時、楢葉町の避難指示解除準備区域で高い値は0.8μSv/時でした。
    空間線量値ひとつとってもこれではとても安心して生活できません。

    楢葉町は今週中にも「避難指示」を解除する時期を示す予定ということですが、同町の宝鏡寺の早川篤男住職(いわき市に避難中、74歳、反原発運動歴40年、避難者訴訟原告団長)は、寺を訪れた私たちに、ご自身は「避難指示解除」されれば寺には戻るとしつつ、「楢葉町では大半の人は戻らないだろう、汚染による健康被害や原発事故の危険があり孫たちは安心して暮らせない、若い人は戻らない、地域は消滅してしまう」「原発事故は起こるべくして起こされたもの、事故後の対策も言葉だけのもので、何も変わってはいない」と話されました。

    お寺の本堂で以下の書を目にしましたので紹介させていただきます。

    「鏡に照らして白髪を見る
    宿昔 青雲の志
    蹉跎たり 白髪の年
    誰か知らん明鏡の裏
    形影 自ら相憐れまんとは」

    「日月や四季は次々と交替をくり返す。
    だが、人の送る生涯は
    風に吹かれる地上の塵のようである」

    【参考】たんぽぽ舎メールより
    【TMM:No2179】2014年5月24日(土)


    ◆ 「子どもの鼻血は放射線に由来する」
    「放射線とがん」の第一人者が断言 3万人の患者を診た専門家が一刀両断


    政府と一部メディアが大騒ぎした漫画「美味しんぼ」の鼻血描写に対する大バッシング。政府は「風評被害」と決め付け、鼻血と原発事故の因果関係の否定に躍起だが、好み方に真っ向から反論しているのが国立病院機構北海道がんセンター(札幌市)の西尾正道名誉院長(66)だ。(中略)
    昨年3月に定年退職するまでの40年間、放射線治療医として3万人のがん患者を診た。いわば、放射線とがんの関係を知り尽くした第一人者だ。(中略)「鼻血は花の局所にベラボーに放射性物質が当たったから。放射線に由来する」 (中略)
    指弾されるべきは御用学者
       「そもそもICRPは原子力政策を推進する溜の物語を作成しているNPO団体。ICRPはシーベルト単位の被曝でなければ鼻血は出ないというが、その場合は(急性被曝にみられる)深刻な状況で、鼻血どころではなく、歯茎からも出血し、紫斑も出る」と説明。長崎・広島でみられた外部被曝による急性被曝の重い症状と、いまだに不明な部分が多い低線量被曝症状をごちゃ混ぜに論じる無意味さを強調した。その上で、被曝が及ぼす鼻血の可能性について、「事故で放出されたセシウムが、ちりなどに付着して人体に吸い込まれた際、鼻などの粘膜に付いて局所的に放射線を出すことになる.準内部被曝的な被曝となる」(中略)
    批判されるべきは、漫画の描写ではなく、国や、原発の安全神話を振りまいてきた御用学者たちだろう。「今の日本は法治国家ではない.科学も金儲けになっている」。西尾氏の指摘に国や自治体は真摯に耳を傾けるべきだ。
                          (5月26日号 日刊ゲンダイより抜粋)

    140525-4放置されたままの住居(富岡町)
    140525-3商店が軒を連ねる通り(富岡町)
    140525-2富岡駅
    140525-1福島第二原発の遠望
    Posted by : 川本幸立 | 東北・関東大震災と原発問題 | 20:13 | - | - | - | - |
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