市民活動家・研究者(前千葉県議会議員)

◆ 川本幸立のブログ

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「偶然の出来事」なければ、千葉市全域も「無人の街」になっていた 〜東電「吉田調書」から読み取るべきこと
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    1977年9月27日、横浜市緑区(現青葉区)に米海軍厚木基地を飛び立った米軍ファントム戦闘機が墜落し、巻き添えの母子3人が死亡する事故が起きました。本日は、この悲惨な事故から37年となります。パラシュートで脱出したパイロットらは日米地位協定で不起訴となり、米軍の賠償も認められませんでした。
    ちょうど、事故多発の米軍の垂直離着陸輸送機オスプレイが各地に飛来していることから墜落事故の危険は37年前と変わることはありません。

    昨日26日朝の土気駅での「とけ・九条の会」の活動で、私はこのことに触れながら、政府が、木更津をオスプレイ整備拠点として検討していることから千葉県も他人事ではないこと、さらに26日「東京新聞」朝刊が、「オスプレイ整備拠点として防衛省から木更津市に説明があったこと、防衛省幹部は市長に対し、『米軍が行う整備の国際入札に、日本企業が参加してもらいたい、落札したら木更津駐屯地に誘致したい』と説明した」と報じていることを取り上げ、住民の安全より、軍需産業の拡大と金儲けを優先させるものであり、オスプレイ配置、整備拠点ノー!の声を挙げようと訴えました。

    米国の「核の傘」に依存し、「核廃絶」政策を排除してきた歴代の政権、その中でも、人類の手におえない原発の輸出や再稼働を推進し、「武器輸出三原則」を放棄して破壊と殺人を目的とする武器の輸出や軍需産業に、カネ儲けや地域経済をゆだねる路線まっしぐらの安倍政権です。その先にあるのは、核が拡散し、国家・民族の対立が煽られ肝心な情報が切断され人々が相互に監視する社会、その一方で、途方もない格差と貧困の中で、軍隊に「希望」をゆだねざるを得ない若者を作り出す社会に他なりません。

    ちょうど、25日夜7時半からのNHKのクローズアップ現代では、子どもの「食の貧困」を特集していました。一日の食費が300円台、まともな食事は学校給食だけ、生きるエネルギー喪失の危機にある多くの子ども達の実態に改めて驚かされました。2012年度の子どもの貧困率(18歳未満の貧しい子供の割合)が16.6%と最高となり、40人学級で換算すると一クラスで6人〜7人が貧困状態にあるといいます。
    私たち主権者が取り組むべきことは、要は「若者が幸せな社会」をつくること、であると強く感じます。私も何か具体的に実践したいと思います。

    【とけ・九条の会ニュース第50号から】
    「我々のイメージは東日本崩壊ですよ」 〜東電「吉田調書」から読み取る

    9月11日、政府は東電福島第一原発事故をめぐる政府事故調査・検証委員会が実施した故・吉田昌郎元所長(2010年6月〜所長、昨年7月死去)ら19人の聴取結果書(調書)を公開しました。

    この「吉田調書」によれば、1,3号機が水素爆発し、2号機が打つ手なしの状況が続き、核燃料の膨大な放射性物質が全て流出する最大の危機を迎える中、吉田氏は「本当に死んだと思った」「最悪の事故ですから(旧ソ連の)チェルノブイリ級ではなくて、チャイナシンドロームの状況になってしまう」「我々のイメージは東日本崩壊ですよ」と振り返っています。
    この2号機の危機は、地下の圧力抑制室が損傷して圧力が抜けるという偶然の出来事で注水ができるようになり最悪の状況(千葉市域も住めない地域となる)は避けられました。

    ●慢心と「カネ」の出し惜しみ〜08年試算15m津波への備えも訓練もなし

    また、2008年に東電が三陸沖地震で福島第一に「15.7m」の津波が来る可能性があるとの試算をし、国との勉強会で津波による全電源喪失の危険性があると報告したにもかかわらず対策を講じなかった理由について、当時、原子力設備管理部長だった吉田氏は「当然のことながら一番重要なのはお金。対策費用の概略をずっと(社内幹部に)説明していた」と、対策費用の出し惜しみをしていたこと、そして3.11前に事前の備えも訓練もなかったことについては、「やはり(津波は)来ないと思っていたからだ」「スイッチを押せばその通りに動いてくれるという前提でのマネジメント。オールジャパンどこでもそうだと思う」と答えています。人類の手に負えない原発の再稼働を画策すること自体が誤りであることを、「吉田調書」から読み取る必要があるでしょう。

    ●政府が、木更津を墜落事故多発のオスプレイ整備拠点として検討

    米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)に所属する垂直離着陸輸送機オスプレイの定期整備拠点として陸上自衛隊木更津駐屯地(木更津市)を政府内で検討していることが報道されています。オスプレイは、開発段階の1991年〜2000年で4回の墜落事故を起こし30人が死亡、実戦配備後もアフガニスタン、モロッコ、米フロリダ州で事故が相次ぎ、構造的欠陥が指摘されています

    ●経済同友会専務理事が「貧困徴兵制」を提案?!

    文科省は8月末、大学生の経済支援に関する報告書をまとめました。
    その中で文科省の有識者会議「学生への経済的支援の在り方に関する検討会」で、メンバーの経済同友会専務理事の前原金一氏が、「奨学金返還の延滞者に防衛省でインターンシップ(就業体験)をさせたらどうか」と発言していたことが報道されています。(「東京」9月3日朝刊)

    ところで、米国の兵士の数は約140万(他に州兵40数万、予備役120万)です。「志願制」とはいうもののその実態は「貧困徴兵制」と呼ばれています。
    学歴社会の米国で仕事を得るには大学卒業資格は必須です。格差社会の底辺から、「大学へ行くため」「技術を身につけるため」「医療保健のため」若者たちは軍隊を選ぶのです。
    軍隊では人殺しの為、「命令には、疑問を持たずに、直ちに、正確に従う」人格づくりが行われます。米国では国民の100人に1人、300万人がホームレスだといわれますが、その内の3人に1人は帰還兵といいます。

    米軍、帰還兵を取材した映画監督の藤本幸久氏は次のように指摘します。
    「取材してわかったのは、途方もない格差社会であり、途方もなく貧乏で救いのない人たちがいないと、戦争をできる軍隊はつくれないということです。」「軍隊に希望を感じてくれるような、格差社会の底辺の若者をたくさん生み出さなければ、憲法だけ改正して軍隊を作っても機能しない、と思っている人たちがいるんじゃないか」
    「要するに若者が幸せにならないとだめなんです。今の若者たちの苦難を何とかしなければ、戦争をなくしていくことにはならない」(「アメリカ取材リポート」発行:影山あさ子事務所)

    ●朝日新聞「吉田証言」誤報を
    「慰安婦はねつ造」にすり替えて、世界から孤立する安倍政権とメディア


    「慰安婦」とは、日本軍が設置した軍人軍属専用の慰安所で性的「慰安」を強制された女性で、植民地下の朝鮮半島や台湾のみならず、中国、フィリピン、インドネシア、ベトナム、マレーシア、ビルマ、タイ、カンボジア、グアム、南西諸島に及び、その数は、5万とも10万とも言われています。

    そもそも「慰安婦」問題がクローズアップされたのは、91年8月の元「慰安婦」金学順さんの名乗り出と提訴・証言、中央大学の吉見義明教授らによる軍関与を示す資料(陸軍、米国、豪)の発見でした。93年の「河野談話」は、これらを踏まえ、軍の要請と関与、本人たちが意思に反して集められたこと、軍慰安所での強制を認め、歴代内閣は「河野談話」を継承してきました。河野談話後も、東京裁判記録、米国、中国、オランダのBC級戦犯裁判記録、オランダ政府による公文書調査など、「慰安婦」の強制連行を示す公文書が数々発見されてきました。

    さて、朝日新聞が8月5,6日朝刊で、91年頃の「慰安婦」問題の自社の報道で、済州島で「慰安婦狩り」をしたと主張していた吉田清治氏の証言に依拠した報道について「裏付け得られず虚偽と判断」したことなどを認めました。これを利用して安倍政権や読売、産経らは「河野談話の、慰安婦が強制連行されたとの主張の根幹はもはや崩れた」と「慰安婦はねつ造」だと詭弁を弄しています。そもそも、前出の吉見教授を含め、研究者の間では「吉田証言は証拠として採用できない」とい立場が一般的でした。河野談話「作成過程」検討チームが6月に発表した「報告書」も「吉田証言」を無視しているように、吉田証言の誤りは「河野談話」に影響を与えるものではありません。

    8月29日、国連人種差別撤廃委員会は、日本政府による実態の認識や被害者への謝罪、補償が不十分であることに懸念を表明し、慰安婦問題を否定する試みの糾弾、を求めました。このままでは安倍政権、メディアは世界から孤立してしまうのは間違いありません。

     
    Posted by : 川本幸立 | 東北・関東大震災と原発問題 | 10:42 | - | - | - | - |
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