市民活動家・研究者(前千葉県議会議員)

◆ 川本幸立のブログ

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有権者は、「アベアベ詐欺」集団に、まだ騙されたいのか?! 〜99%の人々から生活費までも吸い上げ、多国籍企業とそれに連なる1%の富裕層に富が流れる無節操な窮民化政策〜
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    1か月前の11月7日朝、土気駅前で通勤通学の方々に手渡した「とけ九条の会」ニュース第51号(下記参照)の表紙の見出しは「アベノミクスの失敗」「貿易赤字国に転落、家計も賃金も所得も減少」「景気回復実感なし 85%」でした。

    今回の衆院選の一大争点が「アベノミクス」だそうです。しかし、「アベノミクス」には、国内総生産(GDP)の6割を占める個人消費の大幅増に不可欠な肝心の「富の再分配」の仕組みはありません。

    ●安倍政権の本当の狙いは何か?

    内橋克人さんは、
    「日本は政府も企業も節度を失ってしまった」
    「原発や武器の輸出は国内市場を活性化させることにはつながらない。その意味では『虚の経済』にすぎない」
    「むしろ政権の本音は貧困層を広げる点にあるのではないか」
    「国民が日々の生活に困窮すればするほど、深く政治や経済政策について考える余裕がなくなり、政府にとってくみしやすくなるからだ」

    「長きにわたる経済の停滞により、ただでさえ貧困層は増えている。そうした中で、株価などうわべの数字を信じ込む人たちが多くなっているのではないか。また『不安を持つとお上を頼る』という日本人の国民性も影響している」
    と指摘しています。(「東京新聞」11月8日朝刊〜こちら特報部)

    ●アベノミクスも消費税も「多国籍企業などに富を集中させること」が目的

    消費税は、「消費税増税⇒中小企業経営悪化、格差・貧困の深刻化⇒生活のレベルダウン⇒景気悪化⇒財政出動⇒財政悪化⇒消費増税⇒・・」の悪循環を繰り返すだけで、「社会的弱者が辛うじて得ていた生活費までをも吸い上げ、社会全体で産みだした富を多国籍企業やそこに連なる富裕層に集中させていくシステム」に他なりません。

    税源については、0.3%の大企業や高額所得者に減税となる租税特別措置(648項目)の内、5%を見直すだけで約28兆円の税収増となることが試算(不公平税制をただす会/財源資産研究会試算)されています。また、所得税や法人税収入を1985年水準に戻せば19.7兆円の増収になります。(「これから世界はどうなるか〜米国衰退と日本」孫崎享著、ちくま新書)
    消費税増税などは必要ありません。

    4月の5%から8%の消費税増税(増税分5兆円)は、「社会保障の充実」「膨らむ借金(国地方の借金残高千億円、政府の利払い年間10兆円)の解消」を口実に強行されましたが、実態は選挙で自民党を支援した業界団体への大盤振る舞いとなる公共事業や防衛費に転用されているようです。

    ●GDP下方修正とアベノミクスの失敗〜速報時に数字を粉飾?

    昨日、内閣府は7〜9月期の国内総生産(GDP)を年率換算で前年比1.9%減に下方修正(11月17日発表の速報値は「1.6%減」)する改定額を発表しました。
    修正の主なもの(前期比増減率%)は、設備投資0.2減⇒0.4減、住宅投資6.7減⇒6.8減、公共投資2.2増⇒1.4増、輸入0.8増⇒0.7増、です。

    この値は、「速報値が出た後に発表された法人企業統計で設備投資が前年比3.1%増と好調だったため、改定値が上方修正されると予測した」民間のシンクタンク予測値(9社平均0.6%減)と大きく異なりました。なぜ見誤ったのかについて、「BNPパリバ証券の河野龍太郎氏は『政府は基礎統計も計算方法も充分に示しておらず、なぜ間違ったかも検証できない』と指摘している」と報じられています。(「東京新聞」12月9日朝刊)

    この記事を読んで、政府・官僚による情報操作はいとも簡単にできるなと思っていたら、植草一秀氏が最新のメルマガ(第1027号)で次のように指摘しています。
    「改定値が下方修正されたのは、もともと、速報値段階で設備投資計数が過大推計されていたためであると考えられる。
    11月17日発表の速報値では、本来、実質GDP成長率がさらに大きなマイナスを記録したはずなのである。
    それを隠蔽して過大推計した。
    その結果、本来上昇修正されるはずの12月8日の改定値で、逆に下方修正されたのである。
    11月17日に、より大幅なマイナス成長数値が発表されていれば、アベノミクスの失敗がより鮮明になる。
    そこで、これを粉飾する過大推計が提示されたのではないだろうか。」

    今朝の東京新聞は、大企業の設備投資が進まないのは、円高・円安に影響されない経営=「海外への工場移転と現地生産」が定着していること。結局、円安は進んだが輸出が減少、残ったのは輸入物価上昇という円安の副作用だけだった、とし、人材不足と資材高で公共事業が景気対策に直結する構図は、もはや機能不全に陥っていると評しています。


    【とけ九条の会ニュース第51号 2014年11月7日発行から】
    アベノミクスの失敗〜貿易赤字国に転落、家計も賃金も所得も減少


    ■景気回復実感なし85%

    10月中旬の世論調査によれば、安倍政権の経済政策(アベノミクス)で、「景気回復を実感していない」が85%、内閣不支持率が40%。不支持の理由で「アベノミクスに期待が持てない」が33%(前回24%)に急拡大しています。(共同通信による10/18-19の全国電話世論調査)

    その背景には、勤労者家計の所得が1年間で、消費増税による影響を除いても5%程度実質減少していることが挙げられます。現在の景気停滞の原因はアベノミクスの下、国内総生産(GDP)の6割を占める個人消費が落ち込んでいること、そして今後も賃金上昇が見込めないことです。

    ■日銀による「円安誘導」「株価上昇」がもたらしたもの

    10月31日、日銀は世の中に1年間に出回るお金の量を現在の約60〜70兆円から約80兆円に増やす「追加金融緩和」を決めました。これを受けて約7年ぶりに平均株価は1万6千円台を回復し、外国為替市場でも一時、1法112円台と一気に円安ドル高が進みました。

        「円安誘導」で、貿易赤字国(2014年赤字見通し10数兆円)への転落と景気悪化

    円安になれば輸出量は増えるはずですが、すでに大企業の生産拠点は海外に移されていることから輸出量は増えず、逆に輸入する原材料(食品・雑貨・化石燃料など)などの値段上昇が国内景気に悪影響をもたらしています。政府は原発停止による化石燃料代が問題と指摘していますが、石油や天然ガスの輸入量は原発事故前の2010年も、昨年も2億5千万キロリットルと横ばいです。
    中小企業にとっては原材料の輸入価格の高騰が経営を圧迫しています。
    日商会頭は円安の高水準について「不利益企業が増えた」「中小企業の立場からは100円ぐらいが望ましい」とし、円安で業績を伸ばす大手自動車メーカーですら、個人消費の低迷で「車の販売にも影響がでる」と懸念しています。

        「株価上昇」の儲けは海外投資と金融商品へ

    アベノミクスで平均株価が9割以上あがりましたが、国内の小売販売額は1%しか伸びていません。株価上昇で資産が増えても、海外投資と金融商品の購買に使われ、国内消費にはプラスになりません。つまり、大多数の国民や中小企業には恩恵の実感はありません。
    (*週刊金曜日2014.10.31藻谷浩介氏のアベノミクス批判・横田一より)

    ■130兆円の年金積立金の運用で、株式への比率倍増を決定

    一方、安倍政権は公的年金(厚生年金+国民年金)の積立金約130兆円を運用する場合、国内外の株式に投資する割合を現行の24%から50%に高めることを決めました。株価の下落による損失などリスクが高いこと、運用で株式を1%増やすと約1兆円が株式市場に流れ込むことになり「株価操作」となりかねません。

    ■アベノミクスも消費税も「多国籍企業などに富を集中させること」が目的

    消費税について、「社会的弱者が辛うじて得ていた生活費までをも吸い上げ、社会全体で産みだした富を多国籍企業やそこに連なる富裕層に集中させていくシステム」と斉藤貴男氏(「消費税のカラクリ」講談社現代新書)は喝破しています。アベノミクスは「富を多国籍企業やそこに連なる富裕層に集中させていく」経済政策に他なりません。

     
    Posted by : 川本幸立 | 国政選挙 | 18:40 | - | - | - | - |
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