市民活動家・研究者(前千葉県議会議員)

◆ 川本幸立のブログ

6月県議会一般質問(6月4日)報告
〜浦安市立小学校の教諭による性虐待事件で、浦安市と県が責任の押し付け合い
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      03年の4月〜7月、当時小学6年の知的障がいを持つ少女が教諭から性虐待を受けたとして、損害賠償を求めた控訴審で、3月24日、東京高裁は1審の千葉地裁判決が認めた被害にさらに3件被害を認定し、県、浦安市に330万円の支払いを命じる判決をだした。
    浦安市は判決が認定した性的虐待の事実を認めない姿勢のまま、3月29日に上告断念を発表し、県はそれを受けて3月30日に上告断念を発表した。

    ●5月18日の浦安市教委からのヒアリング

     この件について、5月18日午後、大野博美、小宮清子県議とともに、浦安市教育総務課の長野次長、鈴木学務課長と面談した。その折の質疑応答の大要は次のとおり。

    【川本】上告断念の理由と上告しないことを決めるまでの経緯について?
    【浦安市教委】3/25臨時の教育委員会会議を開催し、委員長より「判決を精査し、適切な対応策を示すよう」という指示があった。ただし、この指示内容は議事録には掲載されていない。(会議終了後の発言かもしれないとのこと)
    3/29前(何月何日かを特定しなかった!)までに委員長より、上告しない方向で検討するようとの指示が電話であった。 
    【川本】東京高裁判決が認定した被害事実を認めるのか?
    【浦安市教委】事件発覚当初、関係者からの聴取など市として十分な調査を実施しており、市としての落ち度はない。関係者からの聴取には被害者の両親も含まれる。県も独自に調査をして問題なしとの結論を下している。7月7日に被害報告が出され、4日後の7月11日には教諭を担任からハズした。この迅速な対応に保護者からも感謝された。
    【川本】被害少女が今でもPTSDで苦しんでいることについてどう考えているのか?
       また、少女のケアについてどう考えているのか?
    【浦安市教委】・・・・
    【川本】再発防止策として具体的に何を考えているのか?
    【浦安市教委】浦安市は学校のセクハラ対策にはすでに教職員で十分な体制を組んでいる。 
    【川本】3月30日の県教委委員協議会での指摘事項をどう受け止めるのか?
    【浦安市教委】聴いていない。協議会とはどういう組織か?
    【川本】被害者、両親への謝罪は?
    【浦安市教委】考えていない。教諭の人事権は県にある。
    【川本】加害者の元教諭への求償権については?
    【浦安市教委】検討中。県と市が連帯して責任を負う立場なので、両者が相談して決めることになる。

     この浦安市教委とのやりとりも踏まえて、6月4日に県教委を質した。以下に質疑応答内容を紹介する。

    ●6月県議会一般質問(6月4日)

    ・高裁判決をどう受け止めているのか?

    【川本】浦安市立小学校に係る性虐待事件について伺います。
    03年の4月〜7月、当時小学6年の知的障がいを持つ少女が教諭から性虐待を受けたとして、損害賠償を求めた控訴審で、3月24日、東京高裁は1審の千葉地裁判決が認めた被害にさらに3件被害を認定し、県、浦安市に330万円の支払いを命じる判決をだしました。
    浦安市は判決が認定した性的虐待の事実を認めない姿勢のまま、3月29日に上告断念を発表し、県はそれを受けて3月30日に上告断念を発表した。
    そこで以下伺う。
    この高裁判決の特徴は、知的障がいのある児童の供述特性及び性的被害を受けた児童の心理特性を十分踏まえて、被害供述に高い信用性を認め、かつ事実を丁寧に精査し、加害教諭の自白の信用性を認めて、性的虐待の事実を一審認定以上に拡大しました。知的障がい及び児童虐待に関する海外の最先端の研究を踏まえた専門家の意見書を尊重し、「日時や回数に関する記憶が正確でなかったとしても、被害を受けたとの供述の信用性は否定されない」と判示しました。
    そこで、教育長に以下伺う。
    1点目に、県は高裁判決を「真摯に受け止める」としたが、柱となるこの判示部分についてどのように精査し、かつ受け止めているのか?

    【鬼澤教育長】高裁判決については、判決文を精査しましたが、「少女の供述の信用性は否定されるものではない。」という判示部分についても、真摯に受け止めております。

    ・高裁判決が認定した被害事実を認めるか?

    【川本】2点目に、高裁判決が認定した被害事実について当然認める立場だと考えるがどうか?

    【鬼澤教育長】民事高裁判決において、認定された被害事実については、真摯に受け止めております。

    ・教育委員会委員協議会での意見は?

    【川本】次に、教育委員会委員協議会が3月30日に開催され、「判決を受け入れ、上告しないことを全員一致で了承された」としたというが、委員協議の場で各委員からどのような意見が出されたのか?委員長に伺う。

    【山田純子・教育委員長職務代理者】
    委員協議会では、事実認定をめぐって、法律審である最高裁で争うことは困難であると考えられ、判決を受け入れ、上告しないことを全員一致で了承しました。
    その際、委員から、
    1 知的障害者が事件に巻き込まれた場合は、事実判定を正確に行うための配慮をする必要がある。
    2 控訴時と同様に、県の対応の判断時期が、市とずれたことは遺憾である。
    3 県と市の関係においては、県がしっかりとしたリーダーシップをとる必要がある。
    などの意見が出されました。

    ・責任の所在は?

    【川本】私たちは浦安市教育委員会の責任者からも話を聞きましたが、今回の責任の所在はどこにあるのかと尋ねた折、「人事権は県教委にある」ということを言っていました。あたかも責任は県にあるという口ぶりでした。今回のこの事件の責任の所在はどこにあると考えているのか伺います。

    【鬼澤教育長】高裁判決で認定された不法行為の責任については、まず、行為を行った当該教諭にあるものと考えますが、同時に、当該教諭の服務監督権を有する浦安市教育委員会にも責任があるものと考えます。

    ・被害少女のケアは?

    【川本】被害少女は今でもPTSDで苦しんでおり、状況が悪化することはあっても完治することは難しいと主治医が述べているといわれます。平成11年に策定された「県職員と幼児・児童・生徒、保護者との間におけるセクシュアルハラスメント防止についての指針」では、「被害を訴えた児童生徒の救済と心のケアを最優先に対応し、必要に応じて専門機関との連携を図る」とあります。県はこの指針に従い、被害少女のケアについてどのように考えているのか。

    【鬼澤教育長】セクハラ事故が起こった場合に、被害児童生徒の人権を十分に尊重しながら、学校全体で適切に対応することとしています。また、必要に応じて、スクールカウンセラーやスーパーバイザーを派遣したり、専門の医療機関等を紹介するなど、児童生徒の心のケアに努めております。
     この事件の少女については、既に学校を卒業していることから、本人の希望により、県の「子どもと親のサポートセンター」を窓口として、様々な相談に応じてまいります。

    ・再発防止策として第三者機関などの設置は?

    【川本】再発防止策について伺います。
    性虐待行為の被害者が若年者、障がい者の場合、相談者には様々な専門的な知見が求められます。
    また学校における教職員による子どもへの暴行やわいせつ行為等の虐待を防止・救済する法制度はないのが現実だ。
    一方、千葉県人権施策基本指針には、「人権侵害の被害について直接訴えられるオンブズパーソンの設置や第三者機関等により、住民との協力体制のもとに子どもの人権を擁護するためのシステムづくりを推進します」とある。この指針に従い、オンブズパーソン制度や第三者機関の整備が必要と考えるがどうか。

    【鬼澤教育長】現在、県内の法務局の人権相談所、千葉県警察が行っているヤングテレホン及び女性被害110番等の機関は、第三者機関として、セクハラ被害等の相談ができるようになっております。
    また、「千葉県男女共同参画苦情処理委員制度」も公正・中立的な立場を持つ第三者機関としての機能を有し、学校におけるセクハラ等の人権が侵害された場合の相談や調査も扱っています。
     県教育委員会としましては、再発防止の観点からも、被害者やその関係者がいつでも相談できるように、これら第三者機関の周知に努めてまいります。

    ・11年前に策定された県セクハラ防止指針の見直しは?

    【川本】また、先ほどあげた県のセクハラ防止指針は平成11年以降、改訂されてはおらず、内容も現場職員がまず対応することになっており、防止にあたってのきめ細かな配慮に欠け、障がい者への対応では児童生徒の特性を理解できる専門家チームの対応の規定もない。この指針を今回の教訓を生かして見直すべきと考えるがどうか。

    【鬼澤教育長】指針は、セクハラに対する基本的な考え方や、防止対策の原則について示したものであり、現時点で、見直しは考えておりません。
      今後とも、この指針に基づき、セクハラ実態調査方法の改善やリーフレットの改訂など、実態に応じた対策をしてまいります。

    【川本】セクハラ防止の指針の改正について、委員長は、どのように考えるか。

    【山田純子・教育委員長職務代理者】
    指針は、セクハラに対する基本的な考え方や、防止対策の原則について示したものであり、現時点で、見直しは考えておりません。
      今後とも、この指針に基づき、セクハラ実態調査方法の改善やリーフレットの改訂など、実態に応じた対策をしてまいります

    ・被害者や家族への謝罪は?

    【川本】県は、被害少女とその家族に謝罪しないのか。

    【鬼澤教育長】判決については、真摯に受け止めています。このような事件が起きたことは、遺憾であると思っております。
     また、少女及び保護者への謝罪につきましては、直接の服務監督権者の問題と考えています。

    ・加害元教諭への求償権の行使は?

    【川本】また、加害元教諭に対する求償権の行使についてどう考えるのか?伺います。

    【鬼澤教育長】
    国家賠償法に基づいて公共団体が損害を賠償した場合において、公務員に故意又は重大な過失があったときは、公共団体はその公務員に対して、求償権を有するとされています。
    本事案においては、高裁判決に基づき、浦安市が損害賠償金の全額を支払ったことから、県は求償権を有していません。
    なお、元教諭に対する求償については、浦安市において検討していると聞いています。
    Posted by : 川本幸立 | ◆)2010年06月定例 | 15:12 | - | - | - | - |
    6月県議会一般質問(6月4日)一般質問報告
    〜アクアライン社会実験に50億円投入の価値はあるか
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        昨年度(09年8月〜10年3月)の東京湾アクアライン料金引下げ社会実験の中間報告(東京湾アクアライン料金引下げ社会実験協議会)が、先月27日に公表された。
       昨年度20億円を投入した社会実験だが、東京湾岸の渋滞緩和、観光はじめ経済効果はどうだったのか、実は、報告を繰り返し読めば読むほど、これらについて実証されていないことに気づく。
       交通量が増えたからといって喜べない。5月27日の会派主催の勉強会「アクアラインと地域振興」で講師の環境政策学者・安田八十五さん(関東学院大学経済学部教授)が指摘された通り、地域振興における道路の役割は「派生的需要」に過ぎず、「本源的需要」ではない。地域の魅力そのものが試されている。

      ●東京湾岸の道路渋滞が大きく緩和された実態は確認できない

      【川本】アクアライン社会実験で5月27日に配布された中間報告内容について伺います。
      社会実験を始めるにあたって当時の金子国交相は「物流による東京湾岸の道路渋滞解消に大きく役立つ」と評価しました。この評価が国の支援の根拠の一つであると私は理解していますが、今回の報告書では、平日において「小型車では日2030台、大型車は日1560台の合計3590台が湾岸ルートからアクアラインルートへ転換していると推定される」としています。しかし、その一方で、湾岸部の交通量は「ほぼ横ばいに推移」しているとあります。
      そこで、伺います。
      社会実験により、東京湾岸の道路渋滞が大きく緩和された実態があるのか?

      【橋場・県土整備部長】
      1 千葉県、国、関係自治体及び高速道路会社 からなる社会実験協議会が5月26日に公表した中間取りまとめでは、交通量データの分析や物流事業者へのアンケート調査などから、湾岸部からアクアラインへ1日当たり約3,000台以上の交通が転換していると 推定しており、この転換により湾岸部の交通量は、減少しているものと考えています。
      2 これに対し、湾岸部の交通量は1日当たり 約15万台と非常に多く、渋滞が大きく緩和された実態までは、確認できませんでした。
      3 今後も交通量データの蓄積を進め、湾岸部の交通状況について、分析してまいります。

      ●交通量は前年比50%増だが、南房総の入込客数は7%増、宿泊客数は2.2%微減

      【川本】次に、観光の効果について伺います。
      交通量の実績は前年比5割増加といいながら、南房総地域の主な観光5施設の観光入込客数は7%増に過ぎません。昨年10月は交通量46%増に対し客数は2%減、11月は41%増に対し20%減であり、今年2月は47%増に対し19%減です。また、観光施設アンケートでも来客数は5%以上増えたが8.7%、5%以上減ったが11.1%、1~5%程度増えたが21%、1~5%減ったが10.4%で、ほとんど変わらないが35.9%です。
      そこで伺います。
      このように、社会実験が南房総の観光に期待したほど結びついていないことをどう考えるのか?

      【森田知事】
      1 世界的な不況や新型インフルエンザなどの影響で、観光をめぐる状況が大変厳しい中、 アクアライン社会実験が始まった昨年8月 から今年4月までの、南房総地域の主要観光 施設における観光客数は、前年と比べ4パーセントの増加となっています。
      2 また、先日公表した社会実験の中間とりまとめでは、君津、安房地域の観光施設の約3割が「売上げが増加している」と回答するなど、地域経済への好影響を示す調査結果も 出ています。
      3 今後とも、アクアラインの値下げ効果を最大限に活かし、「おもてなしの心」に満ちた魅力ある観光地づくりや、効果的な観光プロモーションに積極的に取り組んでまいります。

      【川本】また、南房総地域の宿泊客総数の変化はどうか?

      【永妻・商工労働部長】
      1 全国的に宿泊客数が落ち込み、平成21年の県全体の宿泊客数は前年と比べ、7.8パーセントの減となっていますが、南房総地域においては2.2パーセントの微減にとどまっており、健闘しているものと考えています。
      2 県としては、宿泊・滞在推進のための戦略的なモニターツアーや計画策定、イベントなどに取り組む市町村等を支援する「宿泊・滞在型 観光推進事業」を、今年度に新たに設けたところであり、経済効果の高い宿泊客の増大や滞在時間の長期化の取組みを進めてまいります。

      ●大型車の分類調査で業種毎の社会実験の効果の把握を

      【川本】次に、社会実験評価のあり方について伺います。
      今回の報告書によれば、平日の大型車の72%の4240台が木更津金田と袖ヶ浦ICを利用していることから、大型車増の多くはトラックの増と推測されますが、大型車の車種別の調査をしてはいません。5月の平日の1日、朝7時〜夕方5時に実施した私たちの調査では大型車の2/3前後はトラック、タンクローリーであり、中でも全体の2割は産廃・残土を運搬する車両でした。
      そこで、伺う。
      社会実験がどの産業にメリットがあるのかを把握するために、大型車について、路線バス、観光バス、タンクローリー、運送トラック、産廃・残土運搬車などに分類して調査すべきと考えるがどうか?

      【県土整備部長】
      1 アクアラインの料金引下げ社会実験により、平日の大型車交通量が前年と比べ2倍に増加するなど「人」「もの」の動きが活発化しているところです。
      2 この影響を具体的に分析するため、業種毎の効果を把握することが重要であると考えています。
      3 その手法について社会実験協議会で検討してまいります。

      ●環境、経済効果についてもきちんとした評価を

      【川本】また、自動車交通量や渋滞の増加は、CO2の排出量をふやすことが懸念されますが、今回は地球温暖化の影響については評価していません。
      そこで伺います。
      環境面を含めて、社会実験による正負の効果をきちんと評価すべきと考えるがどうか?

      【県土整備部長】
      1 アクアラインの料金引下げ社会実験により、交通量や観光客が増加するとともに、物流の効率化や企業立地の優位性の向上など本県にとって多くの効果が現れています。
      2 一方で、アクアラインの渋滞による高速バスの遅延や東京湾フェリー利用者の減少などマイナスの影響も出ています。
      3 今後、実験結果の最終的なとりまとめにあたっては、プラス面だけでなく、マイナス面についても評価してまいります。

      【川本】アクアライン社会実験についてですが、
      中間報告書では、「東京湾岸の道路渋滞解消に大きく役立つ」とは言えず、観光効果もハッキリとしたものが不明であり、経済効果について触れられていない。報告書を読めば読むほど、社会実験の価値がこの報告書では実証されていない。
      そもそも地域振興への影響において道路は派生需要であり、本源的需要ではない。
      巨大なアウトレットが進出するというが、すでに各地にアウトレットがあり、一方が栄えると一方が疲弊する。郊外への進出は中心市街地の疲弊を一層加速させる。国策として実施を求めるというが、その前にこうした経済効果についても正と負の影響をしっかり検討し、その上で判断することを要望します。
      Posted by : 川本幸立 | ◆)2010年06月定例 | 15:07 | - | - | - | - |
      4日午後の私の県議会一般質問(予定)内容を事前に公表します
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          鳩山首相が退陣に追い込まれた。沖縄・普天間基地「移設」問題で、米政府をとるか沖縄県民をとるかの選択をせまられ、岡田外相、北沢防衛相、クリントン国務大臣、ゲーツ国防長官が連名で28日発表した日米共同声明は米政府を選択した。
        朝日新聞の船橋洋一主筆の発言にみられるように、「CIA人脈」が占拠しているかの様相のメディアが米政府を選択することを露骨に求めた。
         普天間基地無条件撤去を今度の参院選挙の一大争点にし、国民の過半数がそれを支持すれば、海兵隊は出て行かざるを得ない。そうしたいものだ。

        さて、明日4日は午後2時から私の一般質問である。
        積み上げてみると1回目の質問が40項目になってしまった。一部2回目の質問にまわすなどして25項目に減らした。質問予定内容を以下に紹介する。

        議会傍聴にこれない方は、県議会のインターネット中継をご覧いただきたい。

        ●2010年6月県議会一般質問(6月4日(金)午後2時前後〜3時頃)
        市民ネット・社民・無所属 川本幸立(千葉市緑区)の質問予定内容

        ■質問項目
        1.公社等外郭団体における諸問題について
        2.繰越・虚偽報告問題について
        3.アクアラインの社会実験について
        4.野田市産廃処理施設周辺の健康被害問題について
        5.博物館と生物多様性について
        6.浦安市立小学校に係る性虐待事件について
        7.その他

        1.公社等外郭団体における諸問題について

        1−1.不正経理問題について

        (1)調査対象額約8億5千万円の内、支出ベースで53%にあたる約4億5千万円が突合できず不明のままだ。
        突合できないものについて、不適正額の推計値をどのように算定するのか?

        (2)プール金は03年度から08年度の6年間で8団体3060万円であり判明した不正経理処理額全体の約6割を占め、08年度末は4団体1624万円である。
        こうしたプール金を含めた不正経理の指揮命令系統について、県においては「課長→副課長→経理担当者」ということだったが、個々の外郭団体における指揮命令の実態はどうなのか、すべてを調査で把握できたのか?
         
        (3)県が支出した委託料、補助金が適切に使用されたかどうか精査する必要がある。調査対象となる委託料、補助金の総額はいくらか?また、今後、どのように調査し、いつ結果を発表する予定か?

        1−2.県からの人事、財政面での関与について
        昨年度及び今年度は、41団体のうち、33団体の役員に県退職者及び県職員が就任している。
        02年7月の県総務部行政改革推進室による「公社改革の基本的な考え方」では「県からの人的支援は、原則なくすこととする」「県退職者の採用については、県退職者の経験・能力が必要な場合のみに行う」「独立採算を原則とする」とある。

        (1)役員についてはほぼ2年毎に交代している。県民からみれば関係部局の指定席であり腰掛け人事そのものではないか?

        (2)08年度の外郭団体への県職員派遣で、団体の常勤役員へは16人、常勤職員へは237人とある。昨年12月、神戸市が外郭団体に派遣した職員の人件費をめぐり、「市は職員を外郭団体に天下りさせ、補助金や委託料で高給を維持している」として返還を求めた住民訴訟で、市長と3つの外郭団体に対し、計約2億5千万円を市に返還させるよう命じた判決が確定した。
        この確定判決についての県の見解はどうか?
        また、この判決に伴い補助金、委託料のあり方を見直す必要はないのか?

        2.安房地域整備センター、安房農林振興センターにおける繰越、虚偽報告問題について

        2−1.監理監督責任について

        千葉県土木工事共通仕様書の「第1編共通編」には、監督職員の権限、履行報告、完成検査、効力による損害、臨機の措置、などが規定され、監督業務を行うための責任体制として、所長=総括監督員、課長=主任監督員、担当=監督員とある。
        (1)今回の問題は、共通仕様書に規定する監理監督業務からも大きく逸脱し、監督者の責任が厳しく問われるものと考えるが、この立場から厳しく検証したか?
        (2)監理監督体制が有効に機能しているかどうか全庁的な調査が必要と考えるがいかがか。

        2−2.地域整備センター、農林振興センターの人員配置について

        (1)地域整備センターの統合にともなう監督体制と事業量のアンバランスが要因の一つではないか。


        3.アクアライン社会実験について

        3−1.湾岸ルートからの転換

        (1)報告書では、湾岸部の交通量は「ほぼ横ばいに推移」しているとある。
        社会実験の中で、東京湾岸の道路渋滞が大きく緩和された実態があるのか?

        3−2.観光の効果について

        交通量は5割増加といいながら、南房総地域の主な観光5施設の観光入込客数は7%増に過ぎない。
        (1)社会実験が南房総の観光に期待したほど結びついていないことをどう考えるのか?
        (2)南房総地域の宿泊客総数の変化はどうか?

        3−3.社会実験評価のあり方

        (1)社会実験がどの産業にメリットがあるのかを把握するために、大型車について、路線バス、観光バス、タンクローリー、運送トラック、産廃・残土運搬車などに分類して調査すべきと考えるがどうか?
        (2)自動車交通量や渋滞の増加は、CO2の排出量をふやすことが懸念されるが、地球温暖化の影響については評価していない。環境面を含めて、社会実験による正負の効果をきちんと評価すべきと考えるがどうか?


        4.野田市産業廃棄物中間処理施設周辺の健康被害問題について

        県が試料を採取した1月29日は、住民が実施した簡易なVOC(揮発性有機化合物)測定結果によればTVOC量は、ピーク時の10分の一程度である。VOCの濃度は日時によって大きなバラツキがある。
        今回の県の調査の目的は、VOC物質の実態をできる限りそのまま把握し健康被害の要因を探ることだった。

        4−1.県のVOC分析報告書内容について

        (1)VOC濃度は日時によって数十倍もの差があると言われる。今回の1月29日の調査結果のみで判断することはできないと考えるが如何か。

        4−2.今後の対応について

        (1)まずどんなVOCがあるのか、全体をきちんと把握することが不可欠と考えるがどうか?
        (2)日時によってVOC濃度に大きな差がある。健康被害を受けた住民の方々が求めているように連続測定を実施することが必要と考えるが如何か。
        (3)VOCについては専門的知見が求められる。専門家や当事者を含め、全体像を明らかにし有効な対策を講じるべきと考えるが如何か。
        (4)健康被害の実態把握のため、数キロ四方の範囲の調査の実施を、野田市と検討すべきと考えるがいかがか。

        5.博物館と生物多様性について

        5−1.02年からの行財政システム改革について

        「博物館先進県」と言われた千葉県でも、2002年の行財政システム改革の結果、10館体制が5館となり、01年度と10年度の比較では予算ベースで35.5億円が22億円(約4割減)となった。人材育成計画も不在なまま、県立博物館全体の博物館員は209人から135人となった。博物館は今厳しい「冬の時代」にある。

        (1)2002年の行財政改革後の「県内博物館ネットワーク構想」は未だ策定されていない。今後の策定計画はどうなっているのか?
        (2)安房博物館の館山市への移譲に伴い、学芸員4人が2人に減り、うち一人は県からの期限付き派遣という。貴重な収蔵品の管理、伝承が将来とも確実に行われるために県はどのような支援策を考えているのか。

        5−2.生物多様性センターと中央博物館のあり方について

        (1)県の行財政改革に対して02年の「博物館構想に関する県民提言」は、特に中央博物館が千葉県行政が抱える自然環境に関する課題に向き合うことを強く求めた。知事部局と教育庁との連携による新しい試みである生物多様性センターはこの提言に応え得るものであり、今後人員など含め一層の充実が期待されるがどうか。
        (2)中央博物館の組織面も含め今後のあり方が問われているが、自然誌系においては「行政のすべての施策の立案と実施に生物多様性の視点を盛り込む」ために知事部局との連携をより強めることを検討すべきと考えるがどうか。

        6.浦安市立小学校に係る性虐待事件について

        6−1.高裁判決について

        (1)県は3月24日の高裁判決を「真摯に受け止める」としたが、柱となるこの判示部分についてどのように精査し、かつ受け止めているのか。
        (2)高裁判決が認定した被害事実について当然認める立場だと考えるがどうか。

        6−2.教育委員会委員協議会での議論について

        (1)教育委員会委員協議会が3月30日に開催され、「判決を受け入れ、上告しないことを全員一致で了承された」としたというが、委員協議の場で各委員からどのような意見が出されたのか。委員長に伺う。

        以上
        Posted by : 川本幸立 | ◆)2010年06月定例 | 15:03 | - | - | - | - |
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