市民活動家・研究者(前千葉県議会議員)

◆ 川本幸立のブログ

核発電所「新安全基準骨子案」にパブリック・コメントを提出しました
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     「戦後レジーム=対米従属」に忠実な「アベコベ男=安倍晋三」がTPP参加、普天間早期移設とともに原発ゼロ見直しもオバマに誓ったそうです。沖縄県民や国民の合意もないのに平気で約束してくるアベコベ男の「売国民」「反立憲主義」ぶりを大手メディアは逆に持ち上げています。
     さて、2月28日が締め切りの核発電所の「新安全基準骨子案」について私個人のパブリック・コメントを原子力規制委員会あて提出しましたので以下に紹介させていただきます。

    ●「新安全基準骨子案」へのパブリック・コメント(2月27日提出・川本 幸立)                     

    1.    基準策定の前提、要件、全般

    (1)未だ福島事故の全貌と原因は解明されてはおらず安全基準策定は時期尚早である
    未だ福島事故の全貌と原因は解明されておらず、廃炉と除染への道筋は不透明である。つまり基準を検討する際の前提条件が出そろってはいない。時期尚早である。

    (2)科学の限界を認め、主権者参画の「総合的な政策決定」の場で設置、稼働が判断されるべきである。
    基準は「稼働」を前提とするものである。「概要」に示された「検討のステップ」を見る限り、接地、稼働の是非を判断するための「総合的な政策決定」への主権者参画の視点がまったくないように見える。本骨子案は研究途上にある「科学性」の面からの基準に過ぎず、しかも「総合的な政策決定」する際に必要な要素の一つに過ぎない。
    持続可能性、生物多様性の尊重、未来世代への責任など倫理的側面、科学の限界性などを含めた「総合的政策決定」の場とそれへの主権者参画という「ステップ」が設けられねばならない。

    (3)立憲主義〜「人格権の尊重」〜を基本とする
    前項の「総合的な政策決定」する際の根本は、たかが電気をつくるために近代の人権宣言及びその成果を反映した日本国憲法が基本的人権の筆頭に位置付ける人格権(人間の生命、自由、幸福追求の権利)を犠牲にすることは許されない、生命を危険にさらしてまで原発を稼働する価値はない、という「立憲主義」に基づくものであるべきだ。
    国会議員、公務員は憲法99条により日本国憲法を尊重し遵守する義務を負っていることを忘れてはならない。

    (4)テロ対策で強権的な監視社会を前提とする原発の存在そのものが憲法違反である
    テロ対策で優先されるのは、統治、秩序であり、情報の遮断・コントロールが人権よりも優先されることになる。そこでは衆人環視の対極にある統治機関による強権的な監視社会が出現することとなる。この点でも原発の存在・稼働は「憲法違反」である。

    (5)情報隠ぺい、協議説明の電力事業者に安全管理を一任する仕組みを見直す
    電力事業者に安全管理(情報も含む)、コスト管理を実質的に一任する仕組みのままである。
    また、原発稼働を経済性を根拠に主張するのであれば(そもそも、生命と経済的効率性をはかりにかけること自体が許されるべきではない)、少なくともシビアアクシデント時の民間保険による全面的な損害賠償が可能であること、が示されねばならない。
    東電による国会事故調への虚偽説明、情報隠ぺいがまかり通る一方、被害補償、事故対応は税金のおねだりと電気料金の上乗せで賄える無責任な仕組みを見直す必要がある。それができなければ、国有化しかない。

    (6)基準によるコスト増の公表と他エネルギーとの比較を示し、パブリックコメントの実施を
    基準に基づく新たな対策(改修工事費、管理費など)によるコスト増(イニシャル、ランニングコスト、廃棄処分コストを含むライフサイクルコスト)を試算し、原子力以外の他のエネルギーを利用した場合と比較し、その上でパブリックコメントを実施すべきである。この点でも時期尚早である。

    (7)施設から排気、排水などで放出された放射性物質の安全管理、処理、回収の責任は事業者にあることを法律で定める

    2.新安全基準(設計基準)骨子案

    (1)「安全基準」ではなく「最低の規制基準」とし、自治体は上乗せ規制を可能とすること
    基準は安全を確実に保証するものではなく、その一部に過ぎない。
    ・そこでまず、名称を、「安全基準」ではなく、「規制基準」とすること。
    ・さらに、「最低の規制基準」であることを明記すること。
    ・そして付加的な規制は関係自治体で定めることができるものとすること。
    *これは、「シビアアクシデント対策」、「地震・津波」と共通である。

    (2)航空機落下について衝突した場合の被害及び放射性物質の放出量などの評価を実施すること
    航空機落下については、離隔による防護とともに、確率がゼロでない以上、落下確率に関わらず、衝突した場合の被害及び放射性物質の放出量などの評価を実施すること。
     
    (3)火災対策としてケーブル材料は不燃性、難燃性とすること。
     安全上重要な部分には可燃性ケーブルを使用しないという75年の規制に合致しない原発が全国に10基超あり、ケーブル延長数百/基に及ぶと指摘されている。可燃ケーブルの使用実態を明らかにし、不燃性、難燃性に取り換えること。津波対策を先送りしたことによる福島事故の教訓を活かし、猶予期間を設けず、取り換え完了を稼働の条件の一つとする。

    (4)関係官庁や事業者の裁量にゆだねるようなあいまいな言葉が多用されている。
    具体的な定義、要件や定量的な規定により、裁量的判断が入り込む余地を排除すること。
    以下に一例を示す。
    ・「過度の」(4頁)
    ・「適切な措置」(15頁)
    ・「十分に高い信頼性」「多重性又は多様性及び独立性を備えた設計」(16頁)・
    ・「試験可能性を備えた」(17頁)
    ・「脆性的挙動を示さず、かつ、急激な伝搬型伝搬を生じない設計」(25頁)
    ・「小規模の漏えい」「得t季節な流量」(27頁)
    ・「十分小さな量」(29頁)
    ・「十分な範囲及び機関」(37頁)
    ・「安全な状態に落ち着く設計」(38頁)
    ・「適切な場所」(40頁)

    (5)仮設照明(可搬式)対応を認めるべきではない。
     「仮設照明の準備に時間的猶予がある場合」とあるが、生じた緊急事態によって異なるものであり、はじめから可搬式を前提として対応できるものではないと思われる。

    (6)汚染排水への処理など対応の記述がない。

    3.新安全基準(シビアアクシデント対策)骨子案

    (1)「はじめに」で、5、10,11を原子炉設置許可(再稼働許可)段階における基準とすること
    5(安全裕度向上による対応)、10(設計基準を超える外部事象に対する影響評価を含めた総合的なリスク評価)、11(最新知見の反映と継続的改善)は設置許可、再稼働に際して不可欠な事項である。

    (2)新たな対策実施の時間的猶予は認めず、地域の防災対策完備後を原発稼働の必要条件の一つとする。
     ・原発再稼働は少なくとも新たな対策がすべて完備されるまで稼働は認めない。時間的猶予は認めないこと。
     ・地域の防災対策は地域の住民参画で策定し、防災対策完備後の稼働を前提とすること。

    (3)人為的ミス・過誤、劣化による事故を評価する
    チェルノブイリ、スリーマイルの事故の要因は、地震などの天災によるものではない。人為的過誤、ミス、設備、材料の劣化やシステムや機器故障・事故への対応を考慮しなければならない。

    (4)テロによる原子炉施設への直接の被害を評価する    
     意図的な航空機衝突やミサイル攻撃を受けた場合の被害及び放射性物質の放出量などの評価を行うこと。
     また、当然、「特定安全施設」も攻撃の対象、被害の可能性があり、特定安全施設が同時に被害を受けた時の対応策はどうするのか、検討すべきである。 

    (5)戦争による被害を除外する根拠が示されていない。
     テロ対策を考慮しながら、戦争による被害を除外する根拠が示されていない。
    あらゆる危険可能性を明示しなければならない。
     戦争勃発すれば原発が攻撃され甚大な被害が発生する可能性があることが明記されてしかるべきだ。

    (6)隕石落下による事故を評価すること、
    直径100mクラスの隕石の落下により大都市が消滅するほどの被害があると言われるが、落下の頻度は数百年に一度という。観測体制が強化されたとはいえ、この天体衝突の危機は深刻な問題であり膨大な被害をもたらすもので、いつ起きてもおかしくないと指摘されている。

    (7)注水、放水などに伴う放射性物質を含んだ具体的な排水処理対策(地下水や海水汚染防止策)を明記すること。また立地箇所の地下水の詳細な実態を調査し把握すること。

    (8)放射性物質の放出量などを福島第一原発事故と同等(33頁)とあるが、福島事故ではなく、考えられる最悪の事態を想定すべきである。何を以て福島事故と同等としたのか、その根拠を示すべきである。

    (9)計装設備(35頁)で「プラントの必要情報を推定できる設備、手順等を整備する」とあるが、「推定」ではシビアアクシデント時にお手上げ状態となる。

    (10)排水、地下水のモニタリング設備の規定がない(36頁)


    4.新安全基準(地震・津波)骨子案

    (1)既存の原子炉施設本体に根本的に手を加えることが必要となる基準は、最初から除外されているように見える。福島第一原発が地震によりシビアアクシデントに至った可能性について徹底究明する。

    (2)海溝型地震、活断層、内陸部の直下型地震などの研究はいまだ発展途上であり、その現状の到達点をMAXと考えるわけにはいかない。地震列島日本においては、地震の記録がないから安全というのではなく、地震の空白地帯こそ危険であると思うべきだ。立地場所ごとの地震動や津波高さを的確に評価できるほどのレベルには至ってはいない。地震研究の実態はその程度に過ぎないことを前提とすべきだ。
    したがって、少なくとも国内における最大地震動を基準地震動とし、津波高さも最大のものを下限とすべきである。

    (3)Sクラスの建築・構造物の基準地震動との組み合わせと許容限界については、少なくとも「使用限界」を評価基準点とすべきである。
     「終局限界」はコンクリートの全面に多くのひび割れが発生し鉄筋もかなりの部分が降伏した状態である。「終局耐力」を「許容限界」とするのは、前震、本震、余震と短時間の内に繰り返し発生する可能性のある大地震動に対し、大地震動後も原子炉施設内での点検・補修・事故対応作業や長期間にわたる防護を保証することは困難となる。
     そこで、少なくとも設計段階の変形の許容値(変形するが機能維持には問題ない変形)である、せん断ひずみ2×1/1000を評価基準点とすべきである。
     なお、その場合も、繰り返される大地震動に対し残存耐震性能を検討することが必要である。 

    Posted by : 川本幸立 | 東北・関東大震災と原発問題 | 22:10 | - | - | - | - |
    核発電事故問題では「責任・倫理・道徳」を無視する政界・経済界・メディア 〜国際シンポジウム「福島原発で何が起きたか〜安全神話の崩壊」報告
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        内閣府が行った3つの選択肢から原発依存度を選択するパブリックコメント結果について、無効を除く約8万8千件のうち、約7万7千件(87%)が「原発ゼロ」を支持したこと、「思いがそれぞれの言葉で書かれていた」(内閣府事務局)ことなどが報道(東京新聞)されています。

       さて、8月30日、31日は東大・駒場で開催された国際シンポジウム「福島原発で何が起きたか〜安全神話の崩壊」(主催:同実行委員会、共催:原子力資料情報室・東大「人間の安全保障」プログラム・高木仁三郎市民科学基金他、協賛:プラント技術者の会他)に参加しました。

       シンポジウムの目的は、_奮愿・技術的観点から、現時点で到達し得る福島原発事故の真相に迫る、△海竜霏膸故を引き起こした原発政策を検証しいかに安全性がないがしろにされてきたかを明らかにする、これらを踏まえ、改めて核に関わる技術と市民社会の在り方を検証し世界に発信しよう、というものです。

       2日間、朝9時半から午後6時過ぎまで、4つセッション( 嵎‥臑莪豸業で何が起こったか」◆嵎射能汚染の現状」「日本の原子力政策と安全神話の形成」ぁ岾砲鬚瓩阿覯奮悄Φ蚕僂里△衒」)が行われ、各分野の第一人者である講演者・報告者・コーディネーターはあわせて22名(内、海外は3名(米・独・豪))、参加者は会場いっぱいの約400名でした。実に充実した2日間であり、私に今後検討すべきさまざまなテーマを示唆してくれました。

       印象に残った報告、発言を私なりに要約したものを以下に箇条書きにします。

      1.総合的な政策決定では市民と科学者は対等・平等
      討論空間のあり方として、科学的な知見(合理性)を活かしながら総合的な政策判断(道理性)を行う場合、科学性(合理性)は「科学者の責任」の範疇だが、道理性では市民と科学者は対等・平等だ。ICRP(国際放射線防護委員会)は明らかにこの合理性と道理性を混同している。(船橋晴竣氏)

      2.原子力の「平和利用」という神話も打ち破る
      福島原発事故後、日本の核燃料サイクル政策について、「核拡散」=核兵器開発計画を危惧する立場から、国際社会は日本の独善的な姿勢に対し、不信感を強めている。原子力の「安全神話」だけでなく「平和利用」という神話も打破すべきだ。そして脱・反原発と核廃絶をセットで考え、「核拡散」問題に本腰を入れて取り組むべきだ。(フィリップ・ワイト氏)

      3.原発の利用に倫理的根拠はない
      ドイツで原発を推進してきたキリスト教民主同盟を率いるアンゲル・メルケル首相は、福島事故を受けて2022年度までに原発ゼロとする方針を示した。
      ドイツでは原発撤退の期限を2030年代までの延期を連立与党が決定した6か月後に福島事故が起こった。メルケル首相は、事故後数日中に稼働期限を延長する計画の施行の一時停止、17基ある原発のうち最も古い8基の原子炉の停止を命じた。さらに原子力安全委員会に対しドイツの原子炉の安全性に関する報告書の提出を求めるとともに、福島事故後のエネルギー問題を検討するために「安全なエネルギー供給に関わる倫理委員会」を設置した。 安全性の議論は安全委員会で行われ、宗教界を含めた社会分野のリーダーを中心に構成される倫理委員会で道理性の議論が行われた。倫理委員会のレポートでは、ー,寮ぢ紊貿儡物処理の課題を残すことは倫理的問題である、原子力は事故時、他のエネルギーよりも危険である、8業の事故ゼロは不可能である、ことなどを根拠に「原発の利用に倫理的根拠はない」と指摘し、脱原発の方向を示した。(ミランダ・シュラーズ氏)

      4.このままでは敗戦処理と同じてつを踏むことになる
      原発は「犠牲のシステム」の上に成り立つ以上、倫理的に正当化できない。犠牲とは_畊鷸故による犠牲、被曝労働による作業員の犠牲、ウラン採掘の際の被曝労働や環境汚染による犠牲、な射性廃棄物による被曝の犠牲、などを意味する。一方、事故は「人災」でありながら、責任を負うものが一人も存在しないかのごとく全てが進行している。一方で、「総ざんげ論」「自業自得論」がみられる。このままでは敗戦処理のてつを踏むことになる。原発主義の清算をしなければならない。責任を負うべきはだれか?カール・ヤスパースのナチスドイツの戦争責任の区分(〃宰‐紊寮嫻ぁ↓∪治上の責任、N冤・道徳上の責任、し措上の責任(神の前で各人が問われるもの))に照らせば、◆崟治的責任」は為政者の行為により生じたもので地位と関与の大きさにより責任を負うべきものである。「政治的な埒外はない」ことを考えれば有権者も負うべきものである。その政策に反対していたとしてもその結果責任から免れることはできない。の倫理的責任には学者、マスメディアの責任、「だました側の責任」「だまされた側の責任」などがある。本来、大学の責任は成熟した政治判断ができる市民を育むことにある。(高橋哲哉氏)

      5.「社会のカナリヤ」としての科学者の責任と市民の眼
      ドイツの「安全なエネルギー供給のための倫理委員会」の根幹的立場は「持続可能性と責任こそが倫理的論議を規定する」というものだった。原発にはエネルギーの安定供給という名目がある。そうした目先の利益のみを優先した結果、長期にわたってその負担を背をわされることになるのは未来世代である。これで、持続可能な人間社会を構築できるのか。人類の未来は現代の状況の上に築かれている。未来を見据えた選択がなされてこそ、未来に対する私たちの責任が全うされる。「持続的可能性」のキーワードは、ゞ時性(現在)と通時性(過去から未来へ)の思考、⇒祝描蔀峺饗А↓H鏗下圈弱者・少数者の立場を尊重する(反功利主義)、である。科学者は「社会のカナリヤ」として、問題に対して警告を発する立場にある。そのためには想像力を発揮し、内容をすべて公開し、真実に対し忠実(知的な誠実さ)であるべきだ。それが科学者の社会的責任であり、それは科学者を見つめる「市民の眼」があって果たされるものだ。(池内了氏)

      Posted by : 川本幸立 | 東北・関東大震災と原発問題 | 00:03 | - | - | - | - |
      直ちに原発ゼロを! たかが電気をつくるために、生命を危険にさらしてまで稼働する価値はない
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          内閣府のエネルギー・環境会議が公表した「エネルギー・環境に関する選択肢」(2030年での原発比率の3つのシナリオ=0%、15%、20〜25%)に対するパブリック・コメント提出締切日の12日に「エネルギー政策を考える千葉市民の会」として意見書を提出しました。

        ●「エネルギー政策を考える千葉市民の会」パブリックコメント

        (意見の概要)
        私たちは、第1案を支持します。但し、2030年までにではなく、直ちに原発0%を求めます。

        (意見及びその理由)
        1.3つのシナリオにある再稼働、稼働延長、増設のワナ
        第3案(原発比率20〜25%)のみならず、第2案(同15%)も原発再稼働、稼働延長、場合によっては原発増設を前提としたものであり、第1案も2030年を目標とする限り、再稼働を前提とし、稼働延長をも否定してはいない。深刻な危害を及ぼす可能性のある原発再稼働、稼働延長は許されるものではない。エネルギー環境会議は、3つのシナリオに対応する50の原発の再稼働、稼働延長計画をそれぞれ提示すべきである。

        2.生命を危険にさらしてまで原発を稼働する価値はない
        原子力発電所は、人の生命、身体のみならず生態系全体に深刻な危害を及ぼしてきたし、処理不可能な毒物=「死の灰」を作り出してきた。そして被曝労働を前提としている。
        今後も最高技術の設備をもってしても「取り返しのつかない惨禍」を生み出す恐れがあることから、未然防止のためには即時稼働停止しかない。
         たかが電気をつくるために、近代の人権宣言が基本的人権の筆頭に位置付ける人格権(人間の生命、自由、幸福追求の権利)を犠牲にすることは許されない。
        (参考:新潟地判昭和四六・九・二九判時六四二・九六)

        3.原発は温暖化対策にならず、持続可能なエネルギーでもない
         原料のウランは100%輸入であり、石油と同様限られた資源である。ウラン鉱石の採掘、運搬、ウラン燃料の濃縮、燃料棒の運搬など発電する前と発電後の後処理で膨大なCO2を放出する。さらに補助ボイラーの運転や定期検査時においてCO2を放出しており、「発電段階でCO2を排出しない」は、事実ではない。大島堅一氏はJacobsonの研究結果から「原子力発電は炭素フリーな電源ではないし、CO2排出量の点で再生可能なエネルギーより優れているとは言いがたい」と指摘している。
         また原発は発電時に発生する熱エネルギーを電気エネルギーに変換できるのは30%に過ぎず非効率であり、温排水により直接的な熱汚染をもたらしている。その上、100万年にわたる管理が必要と言われる核分裂生成物=「死の灰」を生み出す。
         なお、原発頼みの日本の温暖化対策は、2000年以降の原発増設にもかかわらずCO2排出量の増加がやまないことからも、その失敗は明らかである。エネルギー消費の格差是正を基本に、ヨーロッパの先進例に学び、税制度(炭素税など)の導入、再生エネルギーの支援や省エネルギー政策などに直ちに方向転換すべきである。

        4.原発ゼロでも電力は不足しない
        関西電力は7月前半で8%の供給力不足になるとして大飯原発再稼働を強行したが、その後、火力発電所8基を休止して「電力不足」を演出しようとしたにもかかわらず、3・4号機を稼働しなくとも充分余力があることが明らかにされている。直ちに大飯原発を停止すべきだ。
        このように当分の間、既存の火力発電に依存することで原発分は十分賄うことができる。
        また、需要電力がピークとなる真夏の数日間の午後への対応(需要の9割以上は業務用・産業用)は、ピークの消費を下げて消費を平準化する仕組み(電力料金を高くする等)を積極的に普及することで対応できる。

        5.経済性におとる原子力の発電コスト
        試算(大島賢一氏「原発のコスト」岩波新書)によれば、発電の実際のコスト(直接コスト+政策コスト)は、水力が最も安く、原子力が最も高いという試算がある。これに本来は、原発の場合、保険の引き受け手がないほどの算定不能な事故時のコストが加わるから、原子力発電は経済性がないことが明らかである。

        6.今後のエネルギーについて
        再生可能エネルギー(太陽光、風力、中小水力発電、地熱など)の積極的な導入に向けて諸制度を整備し推進することが不可欠である。
        一方、当面は非再生エネルギー(石炭、天然ガスなど)を利用した火力発電に頼らざるをえない。
        その場合、石油から天然ガスに転換、またSOx、NOxを除去した高効率な石炭火力の導入などを中心にすえることとなる。長期的には「シェールガス革命」という言葉も生まれているように非在来型天然ガスの活用も検討に値する。原発の多い米国でも、原発による発電供給量を天然ガスで賄えるようになると考えられている。
         
        7.原発依存では立地自治体の未来はない
         原発立地による交付金に依存したままでは自治体の未来はない。極端な箱もの行政が推進された結果、その維持管理コストが確実に自治体財政の重荷となっている。「持続可能な地域社会」に向けて地域住民自身が主役となってまち育てのビジョンを練り上げることが地域再生への第一歩である。そのための支援あるいは法整備を政府は考えるべきである。

        8.アジアの原発ゼロを促す
        中国、韓国、台湾等での原発事故は日本に深刻な事態を及ぼす可能性が高い。これを未然に防止するには、唯一の被爆国であり福島第一原発事故を経験した日本がアジアの原発ゼロを実現するために先頭に立って取り組むことである。そのためには日本が直ちに原発ゼロを実現し、世界にアピールすることが不可欠である。当然のことながら日本企業の金儲けのために原発輸出を推進することなどは論外である。

        以上
        Posted by : 川本幸立 | 東北・関東大震災と原発問題 | 19:26 | - | - | - | - |
        水俣病被害者救済措置打ち切りと福島核発電所事故被害者
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            7月31日に水俣病被害者救済特別措置法(特措法)に基づく救済措置申請が被害者、被害者団体の声を無視して締め切られました。8月1日以降の救済の具体策は示されていません。特措法は、2004年に水俣病関西訴訟最高裁判決(関西判決)を受けて新たな申請者が増えたことをから制定されましたが、従来の認定制度を見直すものではなく、「要件の緩やかな救済策」(一時金210万円)をつくって被害者を誘導し、膨れ上がった認定申請者を減らすことが狙いでした。
           関西判決を受けて国が行うべきは/緞麌柁鏗欧料澗料(地域、被害者数)の把握、認定制度の抜本的見直しによる実質的救済の実現、であり、そのためにも未だ残存する水俣病への差別や偏見を払拭です。

           柳田邦男さんは、「申請期限を早々と打ち切るのは、水俣病の原因企業チッソを分社化するのと思想的につながっている。要するに水俣病の問題を過去のものにしようと。もう終わったのだということを露骨に示したものです。国家や企業がいかに被害者一人一人の苦しみや地域の実情、差別偏見の問題に向き合おうとしないで機械的、形式的かつ一律に対処していくか。いつまでもそんなことにかかずらってはいられないという思想を象徴的に示している」、「国は・・水俣病での失敗を福島で再び繰り返さないようにすることが大切だと思います」と指摘します。(「毎日新聞」8月1日朝刊)

          ● 新潟地裁確定判決(1971.9.29)を無視してきた歴代自民党政権、官僚、司法ら

           新潟水俣病被害を争った新潟地裁確定判決(1971・9・29)は、生命・人体等重大な危害を加える物質を発生させるおそれのある化学工場の操業に当たっては最高の分析検知の技術を用いて調査する義務があり、「最高技術の設備をもってしてもなお人の生命、身体の危害が及ぶおそれのあるような場合には、企業の操業短縮はもちろん操業停止までが要請されることもある」「生命、健康を犠牲にしてまで企業の利益を保護しなければならない理由はない」としました。
           
           この確定判決を歴代政権や司法が核発電所に厳格に適用しておれば、福島事故は起きなかったでしょう。自民党政権は、「最高技術の設備」を求めることなく、「命よりカネ」を選択し続けました。つまり現・野田民主党政権(=自民党野田派)よりはるか前から自民党は、1%の富裕層のために99%の人を「人間疎外、人権無視、差別」の状況に追い込んできた訳です。

           水俣病被害者救済申請打ち切りを容認することは、福島核発電所事故被害者を「人間疎外、人権無視、差別」の状況に追い込むことを容認することに他なりません。
          Posted by : 川本幸立 | 東北・関東大震災と原発問題 | 23:40 | - | - | - | - |
          ブックレット「分かりやすい放射能と放射線の知識」電子ブック版公開
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             エネルギー政策を考える千葉市民の会が、4月1日に発行した「分かりやすい放射能と放射線の知識」〰汚染食品から子どもを守る方法〰が電子ブックになりました。
            PCはもちろん、iPadやKindleなどの電子書籍リーダーや、iPhoneやAndroidなどのスマートフォンで、いつでも、どこからでも、電子書籍を閲覧することができます。
            http://kawsimkib.tyanoyu.net/index.html
            Posted by : 川本幸立 | 東北・関東大震災と原発問題 | 00:35 | - | - | - | - |
            福島第一原発4号機燃料プールの残存耐震性の是非を判断するのに不可欠な4つのこと
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               大きな「余震」があるたびにビクビクさせられる福島4号機の原子炉建屋内部、燃料プールが26日、事故後初めて報道陣(代表4社の計4人)に公開されたそうです。「毎日新聞」27日朝刊は、「水素爆発によるがれきが散乱する中、使用済み核燃料プールは辛うじて水をたたえていた」「高い放射線、展望見えず」と報じています。
               放射線量は、報道によれば建屋1階内部で50マイクロシーベルト毎時、2階(燃料プールを支える階)で10倍の500マイクロシーベルト毎時、5階は330マイクロシーベルト毎時とあります。

               ちょうど1週間前の「プラント技術者の会」の勉強会で、私は「福島第一原発4号機使用済み燃料プールの耐震性について」というテーマで報告し、そこで、東電、政府・保安院が「4号機が問題ない」というなら少なくとも
               基準地震動を従前の600ガルではなく、最新の知見に基づいて見直した基準地震動で判断すること
               調査結果等で得られたすべての情報を開示すること
               H鏈匕紂蔽録漫津波、水素爆発)の残存耐震性の評価と根拠の詳細を提示すること
                とりわけ、損壊状況から、水素爆発時に各構造部位にかかったと推定される荷重を算定すること。
               評価基準値を終局許容限界値ではなく、弾性範囲内とすること。
              の4つが必要であることを指摘しました。

               以下に、勉強会の配布資料に少し加筆したものを紹介します。

              ●東電の「4号機原子炉建屋は傾いておらず、燃料プールを含め、地震で壊れることはない」とする「4つの根拠」(2012年4月26日付東電資料)を検討する

              【根拠1】「建屋は傾いていない」?
              仝胸厦ДΕД訖緻4点、使用済燃料プール水面4点と5階床面の立ち上がり天端を測定している。
              敷地内基準ポイントからのそれぞれの天端の高さを測定すべき。
              1直方向のみならず、水平方向の移動の有無をチェックすべき。
              →4階部分で発生したと考えられる水素爆発による4階床、5階床の状況が不明。
              鉛直、水平方向の各階のポイントを測定すること

              【根拠2】「同程度の地震(震度6強)が発生しても燃料プール、原子炉建屋が崩れないことを解析により確認している」?

              〆拠にしている「解析」とは、2011年5月28日の東電報告書に記されたものであり、現況の破損状況と残存耐震能力、今後予想される地震動、評価基準値などについての一定の「仮定」に基づく机上のシュミレーション結果である。
              原子炉建屋については、損傷状況を写真を基に推定したとある。また外観写真から判断できない部位については、建屋内の調査結果等の現状で得られている情報に基づいて、損傷の有無を判断したとある。
              これら「仮定」の妥当性についてその根拠となる情報をすべて開示されねばならない。
              また、損壊状況から地震動時の荷重、水素爆発時に各構造部位にかかったと推定される荷重を算定し、残存の耐震性を推定すること。
              600ガルで計算しているが、最新の知見に基づいて見直した基準地震動で判断すべき。
              ト鏈匕紂蔽録漫津波、水素爆発)の残存耐震性の評価の根拠の詳細を提示すべき。
              例えば、JNESは、残存している部材の最小厚さより薄い機器仮置きプールの壁・床を破損扱いにし、かつ温度上昇によるSFPの部材の耐力の低下を東電以上に考慮した結果、3階のEW方向の耐震壁の最大せん断ひずみは2.6×1/1000程度となっている。(東電は0.1〜0.2×1/1000程度)
              判断基準(評価基準値)を終局許容限界値とし、原子炉建屋で耐震壁のせん断ひずみ4×1/1000、燃料プールは5×1/1000としている。本来は弾性範囲とすべきである。
              電源を含めた冷却システムの耐震性、3階以上の破損構造部材(柱梁)の倒壊による損壊もあわせて検討すべき。

              【根拠3】「燃料プール底部を補強し、耐震余裕度を20%以上向上させた」?
              ’確船廖璽訃欧諒箒工事の詳細(鋼製支柱材、コンクリート壁厚・鉄筋量など)
              ⇒祥掬1.43→1.79とする工事を緊急に実施した理由は?東電報告書から読み取れない。
               
              【根拠4】「今後、年4回の定期的な点検を実施し、健全性を確認する」?
              “麈鵬検査の信頼性とバラツキの範囲は?
              ▲謄好肇圈璽垢虜亮茲鮗損椶垢戮
              コンクリート構造物の劣化(熱、放射線照射、中性化、塩分など)評価-


              ●福島第一原発4号機使用済み燃料プールの耐震性についての検討推移

              1.事故時の状況(2011年3月11日〜3月15日)
              「定期検査中で原子炉ウェル等にも水が張られており、プール水位が低下した際には、原子炉ウェルから水が流れ込んでいたものと推定されており、燃料の崩壊熱等を踏まえた評価結果によると、燃料の露出・損傷はなかったものと考えています。」
              (政府・東電中長期対策会議運営会議「福島第一原発4号機原子炉建屋の健全性について」平成24年5月)

              「4号機の使用済み燃料プールは津波による電源喪失で冷却できなくなり沸騰した。そのままなら空だきになるところだが、水素爆発の影響で隣接する別のプールから水が流れ込んだ。この偶然に救われなければ、裸同然の1535本の燃料が大量溶融しかねなかった。」
              (「毎日」2012年4月24日)

              「東電が昨年10〜11月、原子炉建屋内を調査したところ、5階床は上方向に盛り上がっているのに対し、4階床面は下向きに押し下げられていることから、昨年3月15日午前6時ごろに発生した水素爆発は4階部分で発生したと断定。」(「毎日」2012年5月27日)

              「原子力委員会の「最悪のシナリオ」では、4号機プールが引き金になって、首都圏3000万人の避難が現実化するとの内容だった。なぜ、溶融は回避されたのか。政府の事故調査・検証委員会は昨年末の中間報告書で、「原子炉ウェル」と言われる別のプールの水が使用済み核燃料プール内に流れ込み、空だきを免れたと指摘する。ウェルとプールは遮蔽版を隔てて隣接し、水素爆発の衝撃で遮蔽版が外れたとみられる。
              通常運転時、ウェルに水はない。4号機は定期検査のために水が張られており、昨年3月7日までに水を抜く計画だった。しかし単純ミスのために工期が延長。震災当日もウェルに水が残っていたことが功を奏した」
              (「毎日」同)

              2.2011年4月13日
              保安院が原子炉等規制法第67条第1項の規定に基づき、東電に対し
              〆8紊涼録免生を想定した耐震安全性評価の実施と、その結果の報告
              耐震補強工事等の対策の検討と、その結果の報告
              を求める。

              3.2011年5月28日
              東電が福島第一原発1号機及び4号機の原子炉建屋の現状の耐震安全性及び補強等に関する報告書を保安院に提出する。(3号機は7月13日、2、5,6号機は8月26日に提出)
              保安院が、提出された東電報告内容を確認した結果、検討結果が妥当であり、1、4号機は耐震安全性が確保(燃料プールを含む)されているとのニュースリリースを発表。(JNES評価結果を含む)→燃料プールの補強について、’確曾弦臑里全て保管、■魁腺騎の損傷状況を目視で確認できない状況、から支持性能強化対策は必要と判断。

              4.2011年7月30日
              東電が、使用済み燃料プール工事完了と発表

              5.2011年10月13日
              保安院が、東電報告書(1〜6号機)を評価した結果を公表する。

              6.2011年10月28日
              第3回建築物・構造に関する意見聴取会開催
              保安院が、第一原発原子炉建屋の耐震性に関するコメントに対して回答
              JNESが「3、4号機原子炉建屋の耐震安全性評価に係る検討の概要」を報告

              7.2011年12月21日
              東電が、1〜4号機の廃止措置等に向けた中長期ロードマップを発表

              8.2012年2月8日
              第8回建築物・構造に関する意見聴取会

              9.2012年4月26日
              東電が、4号機原子炉建屋が燃料プールを含め地震で壊れることはないことの「お知らせ」

              10.2012年5月
              政府・東電中長期対策会議運営会議が、「4号機原子炉建屋の健全性について」公表

              11. 2012年5月26日
              政府、東電が4号機原子炉建屋内部、燃料プールを事故後初めて報道陣(代表4社の4人)に公開

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               「5月20日新緑の奥多摩・棒ノ折山969メートル。昨年の膝の骨折後、初の山上り。上りはそれほどでもなかったのですが、下りは杖を片手に苦しいものでした。数日間は筋肉痛に悩まされましたが、今読書中の「究極のトレーニング」(石井直方著・講談社)によれば、筋繊維の科学的な研究成果から、山登り後の筋肉痛は山を登ったためではなく山を降りたために起こるのだそうです。また下り坂運動は糖尿病を予防する効果があるそうです。また私の持病である腰痛と大腰筋とは密接な関係があるようです。」



              Posted by : 川本幸立 | 東北・関東大震災と原発問題 | 15:11 | - | - | - | - |
              大阪市長の橋下に「脱核発電」の理念はない 〜「昨年のような「偽装停電」を許すな!」田中優さんの訴えを聴こう
              0
                  核発電再稼動をめぐり、「脱原発」派の人びとの中で大阪市長の橋下への期待が高まっているそうです。私は、原子力複合体の一員である大手メディアが橋下を持ち上げるのは、府知事時代、関経連らと一体となり弱者切捨て、大規模公共事業を推進した橋下の腹の中を見透かしているに違いないと考えてきました。

                 地方自治や地域経済には無知でもともと大した理念もない橋下のことです。案の定、4月26日に関電大飯原発3、4号機再稼動について、「ピーク時にみんなで我慢できるかどうか。府県民に厳しいライフスタイルの変更をお願いする。それが無理なら原発を再稼動するしかない」「産業には影響を与えず、家庭に負担をお願いすることになる」と発言し、馬脚をあらわしました。(「毎日新聞」4月27日朝刊)

                 これについて中島岳志氏が、
                「私は橋下氏が思想的に脱原発を貫く政治家であるとはどうしても思えない。彼が批判しているのは、原発の存在そのものではなく、既得権益化した電力会社の体質と政府の政治決定プロセスのあり方である」
                「橋下氏は理念の政治家ではない。レトリックの政治家だ。橋下氏のレトリックを理念と取り違えてはいけない。国民の真贋を見分ける目が試されている」
                (「週刊金曜日」4.27号)と指摘しています。

                 田中優さんも自身のブログで、
                「大阪市の橋下市長はすでに、大飯原発3、4号機を再稼働の問題を、人々のライフスタイルの問題にすり替えている。それは橋下が2月に経産省や民主党幹部と隠密裏に意見交換した後のことだ。とっくに橋下は心変わりをしている」と、橋下を厳しく批判しています。今に田中さんのブログを紹介します。

                【田中優さんの訴え】「偽装停電の夏」をくいとめよう!

                 5月5日の今日、北海道電力の泊原発が停止し、42年ぶりに原発の稼働していない日を迎えた。
                 うれしい日に申し訳ないのだが、この先の不安を伝えたい。
                 ぼくとしては珍しく、拡散してほしい話だ。

                 何かというと「偽装停電」の不安だ。市民が「原発なしでも電気は足りる」と言っている最中、停電させるのは「やっぱり原発が必要なんだ」というPRに使える。
                 電力会社と政府は、去年も「計画停電」を偽装した。

                 その前に「需給調整契約*」を使って大口契約者の電気を止めれば足りたのに、それをしなかった。しかもピークの出ない土日や平日の夜間、街路灯まで消した。
                 これは偽装だろう。そこまでする人たちが、この「原発は不可欠」と訴えたいこのタイミングを逃すだろうか?

                 もともと家庭の電気消費は少ない。2010年で年間わずか 22%にすぎない。
                 しかも足りなくなるのはピーク消費のある、ごく一時的だけだ。
                 ピーク時の「夏場・平日・日中」は、家庭の三分の二は不在で、ピークの電気消費に対する家庭消費の割合は1割にすぎないのだ。
                 だからそもそも家庭の問題ではない。節電すべきなのは事業者なのだ。

                 しかし大阪市の橋下市長はすでに、
                「産業には影響を与えず、家庭に冷房の温度設定など負担をお願いすることになる。安全はそこそこでも快適な生活を望むのか、不便な生活を受け入れるか、二つに一つだ」
                 と話し、大飯原発3、4号機を再稼働の問題を、人々のライフスタイルの問題に すり替えている。
                 それは橋下が2月に経産省や民主党幹部と隠密裏に意見交換した後のことだ。
                 とっくに橋下は心変わりをしている。

                 偽装停電させれば、人々の「原発必要神話」は復活する。なんとステキなプランだろうか。
                 電気消費の半分を占める上位200社は守られて、中小零細では停電して、コンピュータの重要なデータを失う。しかし原発で豊かになるのは200社の側なのだから、これは魅力的な作戦ではないか。

                 ぼく自身、その問題があるので、無制限に「原発なしでも電気は足りる」とは言って来なかった。「こうすれば足りる」と、具体的な節電策やら料金設定やらを提案してきたのはそれが理由だ。
                 日本の電力業界は信用に値しない。日本でなら偽装は可能だと思う。他の先進国よりはるかに情報が公開されておらず、昨年の「計画停電偽装」の実績もあるのだ。
                 日本で隠しおおせる可能性は高い。

                 ピーク時に電気が足りてしまう危険性は大きく四つある。

                1. 揚水発電の緊急電力
                2 .他の電力会社からの融通
                3. 電力需給調整契約
                4 .自家発電などの余剰電力

                 ぼくが電力会社だったらこうする。

                 まず、揚水発電所が使えないようにするために発電所の稼働数を減らす。揚水発電は単なるバッテリーだから、前日までの電気があれば貯めておけば足りてしまう。ここに水を貯めておく余裕はなかった、夜間の深夜電気に余裕がなかったと言っておけばいい。すでに関電は使うことのできる緊急用の老朽化した火力発電所は一基だけだと発表済みだから、この点はカバーできている。

                 次に、他の電力の融通を受けない仕組みにすることが大事だ。関西電力は、実は中電・北陸電力・中国電力と送電線がつながっていて、余剰電力を受け取りやすい位置にある。
                 実際には、この融通電力は非常に高くつくことが問題だ。「受け取るより原発を動かした い」のが再稼働を求める本音だ。だから他の電力会社もひっ迫していることにする。それはすでに各社発表済みだ。

                 三つ目に大口の大手会社に協力してもらい、停電しない根拠とされてしまう「電力需給調整契約」を結んでおく。東京電力はこれで計画停電を避けられたはずのに、それをせずに計画停電を実行した。ばれないならそのままでもいいかもしれない。でも万が一のことを考えて契約数を増やして、「大口の大会社も努力してくれているんです」と主張できるようにしておく。

                 四つ目に大企業が持っている自家発電を頼れないものにする。これは電力会社以外の電気を買い取る実績になるからもともとしたくない。東京電力もしなかった。とすれば「系統が不安定になる(電圧が不安定になる)」とでも言っておけばいいかもしれない。
                 もしくは邪魔になる自家発電を停止させるのがいいかもしれない。「自家発電電気のひっ迫」や「緊急時の発電機は不安定」と言っておけばいいかもしれない。

                 そして偽装停電させる。
                 中小零細企業は特にバックアップ電源を持っていないから、当然騒ぐだろう。「どうしてくれるんだ、市民がバカみたいに原発なしでも電気は足りると騒いだ結果、我々の業務には大きな被害が出た(実際に大きな被害が発生するだろう)。
                やっぱり原発なしでは雇用も守れない、原発再稼働は生命線だ」と怒りだす。
                 しめしめ、これで原発は当分不滅のものになる。

                 ……これが偽装停電のシナリオだ。
                 橋下市長は上に見たようにすでに主張を変え、現実には関係のない「市民のライフスタイル論」に責任をなすりつけている。
                 すでに大阪市を手伝っている市民活動家は梯子を外されている。彼らの面子に配慮したりはしないだろう。

                 このことを多くの人たちに知らせてほしいのだ。もちろんテレビも新聞もあてにはできない。後になってから「検証」なんて言うだけだ。
                 しかし今の私たち市民には、インターネットとSNSがある。彼らが偽装停電ができなくなるくらいに多くの人に知らせよう。
                 ここは市民の伝達力と、原子力マフィアの伝達力の勝負になる。
                 もちろん彼らの方が物量ともに圧倒的だ。しかし市民の小さな伝達が何度も繰り返し行われることで、彼らの偽装停電を止められることになるかもしれない。

                 可能ならチュニジアのジャスミン革命のような伝達力を持って、彼らのもくろみを失敗させよう!

                *「需給調整契約」とは、大口企業の電気代を割安にする代わりに、電力需給がひっ迫した際に、電気利用の削減義務を負う契約。具体的には数時間前に連絡を受けて、工場を止めたり、冷房を切ったりする義務を負う代わり、電気料金を安くしてもらう契約。

                【田中 優 プロフィール】

                1957年東京都生まれ。
                地域での脱原発やリサイクルの運動を出発点に、環境、経済、平和などの、さまざまなNGO活動に関わる。現在「未来バンク事業組合」「天然住宅バンク」理事長、「日本国際ボランティアセンター」
                「足温ネット」理事、「ap bank」監事、「一般社団 天然住宅」共同代表を務める。現在、立教大学大学院、和光大学大学院、横浜市立大学の 非常勤講師。

                著書(共著含む)に、
                『シリーズいますぐ考えよう!未来につなぐ資源・環境・エネルギー 銑』岩崎書店
                『地宝論』 子どもの未来社
                『原発に頼らない社会へ』 武田ランダムハウス
                『幸せを届けるボランティア 不幸を招くボランティア』 河出書房新社
                『環境教育 善意の落とし穴』 大月書店
                『おカネが変われば世界が変わる』 コモンズ
                『今すぐ考えよう地球温暖化! 1〜3』 岩崎書店、子ども向け
                『世界から貧しさをなくす30の方法』 合同出版
                『おカネで世界を変える30の方法』 合同出版
                『天然住宅から社会を変える30の方法』 合同出版
                『地球温暖化/人類滅亡のシナリオは回避できるか』 扶桑社新書
                『戦争って、環境問題と関係ないと思ってた』 岩波書店
                『非戦』 幻冬社
                ほか多数。

                Posted by : 川本幸立 | 東北・関東大震災と原発問題 | 07:45 | - | - | - | - |
                核発電所再稼働反対は「生存のための闘い」 〜そもそも「原子炉」は「人類絶滅装置体系」の一つとして生まれた
                0
                    4月30日「毎日新聞」朝刊の「メディア時評」で、秋道智弥氏(総合地球環境学研究所名誉教授)が、「大飯原発再稼働の是非論や計画停電だけが原発問題ではない。政府や地方自治体の長の意見を後追いするだけにとどまらない視座が求められている。今こそ子どもたちの未来や自然界のいのち(生命)を踏まえた本質的な議論をメディアが先導すべき時だ」と主張しています。
                   
                   この一文を読み、1945年以降を「核時代」と規定し、核兵器廃絶運動を「生存のための闘争」として実践した哲学者の故・芝田進午先生を思い出しました。 
                  核兵器のみならず、核発電問題も「核時代」におけるあらゆる生物の生存を脅かす深刻な問題であること、再稼働反対運動は、「生存のための闘い」であることを強く感じます。

                   「Nuclear Weapon」を「核兵器」、「Nuclear  Power Plant」を「原子力発電所」と訳して「Nuclear」を使い分け、「Nuclear Development」も北朝鮮がやれば「核開発」と大騒ぎし、日本の膨大な量のウラン濃縮、再処理によるプルトニウムの取りだしは「原子力開発」あるは「原子力の平和利用」と使い分けてきたのが、大手メディアを含む原子力複合体の面々です。

                   そもそも原子炉は原爆用のプルトニウムを取り出すための道具として開発され、できたプルトニウム239を速やかに取り出すために、運転中でも燃料を出し入れできる構造を持つ原子炉として開発されたのが「ガス冷却炉」でありごく特殊な場合には「重水炉」でした。日本で最初に稼働した東海一号炉(電気出力166MW,熱出力587MW)は英国が核兵器製造用に開発したマグノックス型という「ガス冷却炉」でしたし、2003年に停止した「ふげん」(同165MW,同557MW)は世界一のプルトニウム燃焼実績を誇る「重水冷却炉」でした。(小出裕章「朝鮮の核問題をめぐって」『技術と人間』2003年6月号)
                   原子炉そのものが「人類絶滅装置」であり、核兵器と核発電は表裏の関係であること、核発電所大事故の特徴は「人類絶滅装置体系」に属することに由来するものです。

                  ●政府や日本経団連は命よりもカネ〜核兵器廃絶や非核世界の実現に背を向ける姿勢と核発電所再稼働への強引な姿勢は表裏の関係にある

                   さて、核兵器をめぐる状況はどうでしょうか?
                  34年前の1978年の国連軍備撤廃特別総会(二千万人以上の日本国民の署名が提出され、502名の日本国民代表団が派遣された)ですべての政府が賛成し採択した最終文書には、
                  「世界大戦〜核戦争〜の脅威を除去することは今日もっとも切実かつ緊急な課題である。人類は選択に直面している。すなわち軍備競争を停止し、軍備撤廃にすすむか、もしくは絶滅に直面するかである」
                  「資源の限られた世界では、軍備への支出と経済的・社会的発展のあいだには密接な関係がある。軍事支出はよりますます高い水準に達しつつあり、そのもっとも大きな割合は、核兵器国およびその同盟国のほとんどに帰せられ、さらに増大する見とおしであり、その他の国支出を増加させる危険をもつ。毎年兵器の製造または改良につかわれる数千億ドルの金額は、世界人口の三分の二の窮乏および貧困にくらべて陰鬱かつ劇的な対象をなしている。資源のこの巨大な浪費は、すべての国、とりわけ発展途上国において、発展のために緊急に必要な資材のみならず技術的および人材資源をも軍事目的に転用してしまうので一層深刻である」
                  「過度の傷害をあたえ、不必要な苦痛をあたえ、あるいは無差別の効果を有するかもしれぬものをふくむ特定の通常兵器の使用を人道上の理由から禁止または制限するための国際的行動がとられるべきである」
                  などと記されました。

                  34年後の今年3月、韓国で開かれた核安全保障サミットでは、核物質の管理強化と原子力施設の安全対策強化で一致し、課題は米露戦術核の削減だといいますが、「核兵器の使用禁止と廃絶」を見据えたものではなく、あくまでも「核抑止戦略を前提とする核軍備管理」を基本としています。
                  先の北朝鮮の「人工衛星」発射問題、中国の軍事力脅威論、あるいは日米安保条約発効60年、沖縄基地問題についての政府やメディアの報道の視点も同様です。
                  34年前の国連軍備撤廃特別総会の最終文書などは頭の片隅にもないばかりか、民主党政権や日本経団連などは武器輸出三原則の緩和し、軍備競争をあおって「命よりカネ儲け」を追求する姿勢を露骨に示しています。

                   こうした核兵器廃絶や非核世界の実現に背を向ける姿勢と核発電所再稼働への強引な姿勢は表裏の関係にあるようです。

                  ●核時代におけるすべての価値の基準は“生存か、絶滅か”そのいずれに与し、寄与するかにある〜芝田進午著「核時代〇彖曚氾庫勝彑通攴馘后1987年)を読み直す

                   冒頭に記した秋道智弥氏の一文に触発されて、芝田先生の著書「核時代〇彖曚氾庫勝廖弊通攴馘后1987年)を読み直しました。1978年から1986年の間に核兵器廃絶、核時代の哲学・運動について書かれた19本の論文が掲載されています。
                   
                   今から約30年前の論文の中で、核発電を核兵器廃絶とどう位置付けているのかが関心事でした。核発電について次のように記されています。

                  ・核兵器が現実に廃絶されるために解決されなければならない諸課題の一つが、「既存の原子力発電所とそこで生産される放射性物質をいかに管理し、処理するか」である。
                  少なくとも、これら諸課題を解決できなければ、人類は、核兵器すなわち人類絶滅世界装置体系を廃絶することはできない。

                  ・核兵器ならびに未完成の原子力発電技術は、「核による死」というまったく新しい、絶対絶命の「死」をもたらし、生命の根源を直撃する。核による絶滅は、「集団絶滅」「未来世代の絶滅」「生命絶滅」であるとともに、「環境絶滅」、さらに「万物絶滅」であり、教育、科学、哲学、芸術、宗教をふくむすべての文化の絶滅、すなわち史上最大かつ最終のヴァンダリズムでもある。

                  ・核によるジェノサイドは、核絶滅と核恫喝の戦略、さらに核兵器、核物質の生産、原発、等のかたちで現実化されつつある。核によるジェノサイド、すなわち核による“万物絶滅”は、すべての形態のジェノサイドのネットワークからなるピラミッドの頂点に位置している。いやしくも人類に属するありとあらゆる人びとは、だれも、ジェノサイドの棺を掩うこの巨大かつ不吉な垂れ幕から自由ではありえない。この死の垂れ幕は、旧国際秩序そのものから発して、全人類を陰鬱に掩っているのである。

                  Posted by : 川本幸立 | 東北・関東大震災と原発問題 | 12:07 | - | - | - | - |
                  なぜ「核」発電所立地の自治体・住民は、政府に持続可能な地域振興策を要求しないのか?!
                  0
                      国連の「地球の持続可能性に関するハイレベル・パネル(GSP)」が、「人類は最も繁栄したが、同時に10億人以上が貧困状態にあると指摘。人口増のために30年までに、食料が現状より50%、エネルギーが45%、水が30%多く必要になる」と警告し、
                    〇政府などは21世紀の「緑の革命」(20世紀に行われた穀物の大量増産)に取り組む。
                    〇政府は飲料、衛生、農工業など多面的役割を果たす水の資源管理計画を策定する。
                    〇政府、国際金融機関、主要企業は、途上国の技術能力を強化し、気候変動への対応強化とグリーン経済を発展させる。
                    〇政府と議会は、持続可能な開発の視点を法制定や予算編成に取り込む。
                    など56項目の対策を国連事務総長に勧告したことが報じられています。(「毎日新聞」4月23日朝刊)
                     6月の「国連持続可能な開発会議(リオプラス20)」にも提案されるそうです。

                     GSPのヤノシュ・パストール事務局長は、「(勧告は)政府、企業に解決への道を探るための方向性を示した。また。これからの投資が持続可能な開発に向けられようとしているかなどを政府や民間企業に問いたい」と語っています。(「毎日新聞」同)

                    ● 日本政府のとるべき「持続可能な開発」政策は?
                     
                     この勧告に従えば、日本政府のとるべき「持続可能な開発」政策は何でしょうか?

                     2030年の人口は現在より約1千万人減、2050年の人口予測は中位推計で1億人(低位推計で9千万人)、2100年は同6千4百万人(同4千6百万人)と、日本は確実に人口も産業も車も減少することを見通した地域振興策がとられること。

                    ◆/邑、産業減少の時代においては、もはや新幹線や高速道路を張り巡らし、全国すみずみまで人・物が短時間に活発に行き来することは求められません。多国籍大企業の関心は一極集中する東京圏と海外であり、地方には目を向けません。

                     そこで、東京・首都圏一極集中政策から脱却し、農村部の経済を自立させ、バランスのとれた国土構造を展望すること、そのためには、食料や木材の自給率の大幅なアップ、地産地消による地方の自立(律)を見据えざるをえません。
                    つまり従来型の公共事業ではなく、一次産業と社会保障を柱にした地域経済の再生を考える必要があります。
                    食料自給率は現状の40%前後を20年後には80%や90%に大幅にアップすることを目指せばいいでしょう。

                    ぁ 岾法徃電所システムは使用済み燃料の処理一つ見ても持続可能の対極にあるものです。

                    ということが言えるでしょう。

                    ● 「核」発電所が再稼動しても間違いなく近い将来、地域社会崩壊の危機に直面する

                    「核」発電所の再稼動をめぐり、さまざまな立地自治体・地元企業・住民の声が報道されています。
                    「高浜が原発を受け入れたのは電気を送るためじゃない。地域振興のため。原発がとまったらあかんのや」
                    「今後は減少の方向に進むだろうが、原発を堅持することが町のためになる」
                    「原発は怖い。でも原発と一緒に雇用までなくなっては困る」
                    「結局、市民は命より金を選択したということでしょう」
                    (「この国と原発〜第5部立ちすくむ自治体」『毎日新聞』4月24・26日朝刊)

                     どう考えても、立地自治体は、「核」発電所が再稼動してもこのままでは間違いなくそう遠くない将来に崩壊の危機に直面するでしょう。子どもたちにとって持続可能な地域社会をどう実現するのか、大人の世代の責任です。行政も議会もそれに所属する人々は何のために存在するかを自覚すべきではないでしょうか?

                    Posted by : 川本幸立 | 東北・関東大震災と原発問題 | 00:02 | - | - | - | - |
                    日本の「核開発」の結果が、悲惨な東京電力福島第一「核」発電所事故だ 〜「Nuclear」を「原子力」ではなく「核」と訳そう
                    0
                        結局、北朝鮮の「人工衛星」をめぐるバカ騒ぎ→「人工衛星」発射→安保理議長声明→「核」実験を「警戒」・・といういつものパターンになりました。そこには核保有国の核を含めて非核をどう実現するかという視点は皆無です。

                      確か、朝鮮戦争の1950年当時ですら、米政府は朝鮮労働党内部の文書を相当量入手していましたから、現在の米の情報収集力は私たちの想像が及ばないものでしょう。

                      さて、メディアとともに脅威を煽り、その結果、北朝鮮が「瀬戸際外交」を加速させる、このいつものパターンで誰が得をするのか?
                       武器輸出三原則の緩和でカネ儲けをたくらむ日本経団連と軍事産業、米政府の期待に応えグアム移転費を含め軍事予算を確保したい日本政府、自民党ら、危機をあおって国民を脅しあわよくば九条改憲の動きを加速させ、原発事故放射能汚染=「核」開発事故、消費税増税、TPP問題などから国民の関心をそらせたい「政治家」ならぬ「政局屋」集団・・・が思い浮かびます。

                       しかし、私たちは、足元の日本の「核開発」がもたらした悲惨な東京電力福島第一「核」発電所事故=「核」汚染の収束とこれ以上の汚染の未然防止にこそ、目をむけねばなりません。

                       それは、4月2日のブログでも触れた1536本、460鼎發粒貿確舛ある東電福島第一「核」発電所4号機の使用済み燃料プールのことであり、「核」発電所再稼動問題です。
                      東電は、4号機の使用済み燃料プールの冷却システムが12日午後2:44に自動停止し、13日午後4:04に冷却が再開したと発表しました。
                      15日には、2号機の圧力容器底部にある温度計1個に異常が生じたと発表し、これで「冷温停止状態」を判断する温度計7個のうち、正常に作動するのは2個だけになったそうです。

                      また、4号機の使用済み燃料プールに関連して「福島第一原子力発電所を4月6日に視察した米国のロン・ワイデン上院議員(民主党、オレゴン州選出)は16日、同原発の危機的状況を回避するために日本が国際的な支援を要請すべきだとする書簡を藤崎一郎・駐米大使に送付したことを、自身のホームページで明らかにした。」(東洋経済オンライン)ことも報じられています。
                      福島核原発事故は収束どころか危機的状況が続いています。少し大きな地震があれば、首都圏を含めた最悪の事態になりかねません。大地震動の時代、英知を結集し一刻も早い対応が求められています。

                      東京都防災会議は18日、東京湾北部を震源とするM7.3の首都直下型地震が発生した場合の被害想定を公表しましたが、横須賀を「母港」とする「核」発電所=空母ジョージ・ワシントンの影響も評価する必要があります。
                      東京都知事の石原も米国で「東京都は尖閣列島を買います」などと講演するヒマがあれば、福島核事故の収束と非核化に向けた国際協力を訴えるべきでしょう。
                      こういう知事を選んだ東京都民を含め、世界から「軽蔑の対象」になるだけです。

                      [満開の香りが残る昭和の森と愛車]
                      120419-1 120419-2 120419-3
                      120419-4 120419-5

                      Posted by : 川本幸立 | 東北・関東大震災と原発問題 | 01:16 | - | - | - | - |
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